アニークリスマスコンサート2009


◆公演時期   2009年12月19日〜20日
◆会場 青山劇場
◆脚本 伊藤 明子
◆演出 齋藤理恵子
◆音楽監督 栗田 信生
◆振付 ボビー吉野
◆歌唱指導 呉 富美
◆タップ振付 藤井 真梨子
◆ヘアメイク 河野 はるみ
◆舞台監督 深見信生

あらすじ
クリスマス前日。
クリスマスプレゼントの欲しいものリストについて、大人たちが対立。
そこでアニーたちは・・・
観劇感想

クリスマスコンサートは楽しければそれでいいです。
一応、話の流れはありますが、ほとんどレビューに近いので、
おまけ的要素ですね。
前回同様、今回も私はとても楽しめました。
あいかわらず生のオーケストラは素晴らしい。
ここって本当はもっと評価されるべき点。
とても贅沢な環境で歌っているわけですから。

毎回のことながら、これだけ人数が多いと、
自分が座った座席の兼ね合いと、
気になる役者のこともあり、いろいろと戸惑ってしまいます。
バランス良く見るのはほとんど無理。
ということで、気になるところだけを抜粋。

一番重要だな〜と思ったのは、

サンタクロースの復活!!

ここでしょ。
やっぱりいないと。
ぜひとも毎回出演してほしい。
サンタさんも忙しいとは思いますが。

気になった役者の部分でも少しふれますが、
今回、センターになる人が多いような気がします。
アニーとアニーの間のセンター後方。
いろんなアニーズが登場。
これは演出でしょうね。
ダンスをするメンバーも嬉しいでしょうし、関係者も嬉しいでしょう。
これはこれでアリかなと思う。

アニー4人が歌う場面では、ペンダントを握る姿が4人それぞれに違う。
これは初めて知りました。
歌い方にプラスして、
歌詞のどの部分で見つめるのか、握るタイミングはいつか、
4人のアニー全員が違う個性で面白かったです。

サンタのクリスマスラップは最高。
観客と一緒になって、指差しやら手拍子や指を鳴らすとか、
俗にいうファミリーミュージカルの雰囲気そのもの。
アクロバティックなダンスもかなり多い。
逆立ちして、4の字固めのような足の振りも面白い。
ダンス選抜なのかな?
みんなダンスがうまいけれど、ここから意外と堀田夏菜が出てくる。
なかなかキャラが面白い。

「クリスマスにはカバが欲しい」や「前歯のない子のクリスマス」は、
振付が変わると、本当に楽しめます。
過去に見た時、なぜあんなに不満でガッカリしたのかな〜?と思えるほど。
絶品でしょ。

それから今回のタップキッズは凄過ぎる。
そうとう稽古してる・・・と思う。
練習量半端ない。
素人の私から見てもすごいもの。
ここは物凄く評価してあげたいな〜!
というか、観ているお客さんの拍手がそれを物語っています。

あえてひとつ言うのであれば、コスプレが無くなったことぐらいかな?
衣装が変わると、女優の雰囲気も変わって楽しいんですけどね。

気になった役者は・・・

自分の感覚として満遍なく見たいな〜と思っていたので、
気付いたらあまりアニーの4人を見ていませんでした。
アニーは本編でたくさん登場しますからね。
そのあたりはご容赦ください。

ただ、佐々木李子の歌唱力のアップには驚きました。
誰もが公演が終わってもレッスン等をしているとは思うけれど、
彼女の歌い方は素晴らしいと思う。努力しているのがわかる。
飯塚萌木は喋り方。
しっかり落ち着いていて、まさにアニーだな〜と思える雰囲気。
荻野七穂は大きくなりました。
アニー役の子の成長として、
急激に伸びるか、低いままか、けっこうわかれるんですよね。
急に大きくなったから、
自分の体にあったダンスがまだ対応できてないようにも感じました。

で、2008のケイト役の近貞冬奈が予想どおりすばらしかったです。
表情も豊かだし、ダンスも申し分ない出来ばえ。
めちゃくちゃ光るな〜この子は。

同じくケイト役の阪野桃子
負けず劣らず、彼女もものすんごく素晴らしい!
ダンスもいいけれど、表情付け。
めっちゃいい。
柔軟性あって、抜群な表現力。
特に「カバ」のナンバーで、いてもたってもいられないような表情は抜群。
このふたりのケイト、目立ちに目立った。アニーより目立った。
ふたりでユニットを組んでも面白いと思う。

さらにモリーの飯田汐音畑みゆきが、かなりいい。
カツゼツしっかりしているし、表情もいいし、ダンスも。
2008の本編の時、そこまで良かったかな?
この1年、稽古、レッスンを怠っていないことがわかる。
ものすごい成長ぶりに驚きました。
ま〜じつのところ、登場シーンが一番ビビリましたが(爆)
1年経っているとはいえ、このふたりのモリーと比べると・・・う〜む。
1年後を待つしかありません。

前述していますが、今回、意外と2009ケイト役の堀田夏菜の出番が多い。
センターでのダンスもそうですが、特に後半は異常に目立ってくる。
派手さはないが、常に安定したダンスという感じかな?
なんとなく今後玄人好みの女優になりそう。

2008ストリートチャイルドの高橋美衣も大きくなりました。
そして・・・美人になった(爆)
色気というか、セクシー的な雰囲気、一番出てきたと思う。
意外な子が伸びてきたな〜今後注目株かもしれない。
バク転したの、彼女かな?

2008テシーの安藤玲奈も背が伸びましたね。
彼女は表情、ダンスが秀でていますが、今回はとにかくダンス。
足をあげるダンスシーンかあるのですが、ほぼ真上にあがるほど。
どんだけ上がるのかと!
いや〜驚いた。

2008ダフィの左川桃子は2009ダフィがひとり足りないこともあり、
2009の方でも登場。
アニーズ二人を回す場面では、宇田千夏と回転数を争えるほどの回転力。
回転速度を争うわけではないけれど面白かったです。

2008ペパーの遠藤由麻のダンスは、やっぱり見応えあるな〜
成長したぶん、その対応が今後どうなるか。

2008テシーの西山侑里は、独特の雰囲気がある。
やわらか〜な、のほほ〜んとした表情が印象的。
ただ、それだけでなく、アクロバティックなジャンプキック?もすばらしい。
のほほ〜んとした表情からのキックは意外と驚きます。

2009ダフィの宇田千夏は、ダブルがいないこともあってから、
アニーの真ん中に、いわゆるセンターにいることも多かった。
背が高い子がひとりということもあって目立つ。
元々背が高いので、
その背丈にあったダンスを常に続けられることができるのは利点。

他にも私が見た限りでは、
2009テシーの石井日菜、2009ペパーの工藤万実、
2009ペパーの川井田夏海もセンターでダンスをしていたと思います。
やはり、ダンスが得意な子がセンターという位置づけでいいのかな?

石井日菜の笑顔は抜群で、ダンスもいいしで、背の高さ等も考えると、
今後はアニーでもいけるかもな〜なんて思ってしまいますが、
誰もがアニーを狙ってますからね。そんなに簡単ではない。
ただ、そう思わせる期待度はひじょうに高い。

工藤万実の実力は、いやというほど観ているわけですが、
あいかわらずの存在感はすばらしい。
そんなに派手さはないけれど、ダンスシーンは見応えあるもの。

川井田夏海も2009ペパーつながりで、並行して観ていたわけですが、
歌唱力ありますね。
ダンスも頑張ってますが、歌の方に驚き。

2009ストリート・チャイルド 満薗梨奈は、今回ちゃんと見たのですが(汗)
表情が豊かで楽しい。
楽しさがこちらまで伝わる感じ。
アニー本編では、ここまでの表情付けしてないですよね?
クリコンならではの表情かな。
良い笑顔をする。
予想以上の彼女の出来ばえに驚き、印象度は高かったです。

最後に、今回ものすごく気になったのが、
2009ストリート・チャイルドの田中瞳
たしかにアニー本編も独特な演技で印象には残っていましたが、
今回も独特な雰囲気そのまま。
表情が淡々としてダンスをするんですよね。
可愛らしいルックスなのに、どことなく異世界にいるような表情。
瞳、鼻のパーツのが中央に近いこともあり、さらに幼く感じます。
そしてヒップホップ。サンタのクリスマスラップ。
ここのダンスのヒップホップが、ひとり、異常に個性的。
すぐにわかる。
元々ヒップホップが得意なこともあって、それゆえの個性なのかも。
すぐに思い出したのは、
過去に独特な弾けるダンスを披露する林愛夏。
それを彷彿させるようなデジャヴ。
クリスマスコンサートですから、個性のぷつかりあいはいいと思う。
今後、どういう方向性でいくのかはわかりませんが、
この個性を大事にしつつ、さらに発展させると大化けするかも。

総括
今年のアニーのクリスマスコンサート。
私はすごく楽しめました。
新しいナンバー「サンタのクリスマスラップ」は本当に楽しい。
さらにはタップキッズの出来ばえが素晴らしくて感動しました。
アニーズだけでなく、
タップキッズの重要性を感じさせる演出はじつに見事。
それを十分な稽古量で観客を魅了させた、タップキッズ全員に拍手を送りたい。

ミュージカルアニー過去の観劇感想
1993 1994 1995 1996 1997
2000クリスマスコンサート
2001 クリスマスコンサート
2002年1回目 2回目 東京千秋楽 クリスマスコンサート
2003 クリスマスコンサート
2004 クリスマスコンサート
2005 クリスマスコンサート
2006 クリスマスコンサート
2007 クリスマスコンサート
2008 クリスマスコンサート

(敬称略)

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