◆  『アニー』

◆公演時期   2001年4月28日〜5月20日
◆会場 青山劇場
◆演出 ジョエル・ビショッフ
◆演出補 伊藤 明子
◆翻訳・訳詞 瀬戸 千也子
◆振付 名倉 加代子
◆音楽監督 栗田 信生
◆編曲・歌唱指導 呉 富美
◆訳詞・歌唱指導 片桐 和子
◆タップ振付 佐藤 昇
◆美術デザイナー ピーター・ウルフ
◆照明プランナー 沢田 祐二
◆音響プランナー 本村 実
◆舞台監督 小菅 良隆
ミュージカル『アニー』の原作者
◆脚本 トーマス・ミーハン
◆作曲 チャールズ・ストラウス
◆作詞 マーティン・チャーニン

あらすじ

1933年、ニューヨーク。
孤児院で暮らす、赤毛の少女アニー。
孤児院には父親や母親を亡くした子供たちが、たくさんいます。
ただ、アニーの両親だけは、まだわかりません。
『すぐに引き取りにまいります』という、
自分が赤ん坊の頃に書かれた両親の手紙・・・・・
その言葉を信じて、アニーは11年間支えにしてきました。
しかし、いつまでたっても両親は迎えに来てくれません。

ついに、アニーは孤児院を出る決心をします・・・・・


観劇感想

1986年から続いている、子役ミュージカル王道(?)の舞台です。
ダブルキャストなので、二回見ないと行けないのですが、
ど〜しても行く予定がたたず、
皆本麻帆ちゃんの『スマイル組』のみの感想となっています。
ご了承ください。

なんといっても、今年は演出家が変わりました。

子役さんにも厳しい(?)指導を続けていた篠崎光正さんに変わり、
ブロードウェイから来たという、ジョエル・ビショッフ氏が新演出家となりました。

演出家のジョエル・ビショッフ氏は、かなり優しい(?)人らしく、
子供たちとも笑顔で指導していたみたいです。 
子供たちに、役作りを自分自身で深めていくようにしたみたいですね。
(アニーのパンフレットによるとですけど・・・)

前の演出家とは、かなり違うやり方だと思います。
厳しい演出家と、友人感覚で望む演出家。
いろいろな演出方法があっていいと思います。

ただ、今回はそれがうまくいかされていたかというと、疑問が残ります。
なにか、ひとりひとりが淡白な印象を受けました。
ちょっと自主性に任せすぎなのではないのかと、思うんですけど・・・・・

それで・・・本当にいろいろ変わりましたね。
全体的にアニーズのダンスシーンが少なくなった感じがします。

『ハードノックライフ』(負けやしないわ、つらい毎日・・・)も、
なんだか迫力ないし、
『ハーバートフーバーに感謝したい』
(失業者の方が歌い踊るシーン)も無くなっているし、
『N.Y.C』も、前の方がもっと盛り上がっていました。
いろいろ、演出家さんの考え方があるとは思うけど、
はっきり言って私的には、かなり残念でした。

気になった役者さんは・・・

皆本麻帆ちゃん。

個人的に、橋本安奈ちゃんより、麻帆ちゃんのアニーを見たかったので
見ることが出来てラッキーでした。
表情の付け方とかは、流石です。
演技力も言うことなし。

ただ、歌はもうすこし声量があってもいいかな〜って感じです。
アニーは長丁場だから、
喉の使いすぎを抑制する意味があったのかもしれません。
でも、もう少し頑張ってほしかったかな?

アニーズは、正直、今までより人数を減らしたのだから、
ひとりひとりにスポットをもう少しあててもいいな〜と思いました。
なんか、あやふやな感じ。
個性が、いまいちハッキリしていない。
気が強いという『ペパー』と小さい『モリー』ぐらい・・・

注目していた女の子は、清水彩花ちゃん。

歌は、もはやいうまでもなく、抜群の女の子です。
しかし、その美声を聞くのが少なく、残念でした。
彼女は、もっと全面に押し出してもいいと思うけど・・・
まぁ、バランスがありますけどね。
なんか、すごくもったいないような気がしました。

あとは笘篠ひとみちゃんかな?
黒髪だったので、けっこう目立っていました。
表情の付け方もなかなかいいですね。

タップキッズは、『N.Y.C』で出てきたんですけど、
ハッキリ言って、意味不明でした。
タップ自体は本当に素晴らしいものです。

ただ、急に『N.Y.C』の場面で現れて、急にタップを始めたため、
シーンがそこで途切れてしまうような、そんな印象を持ちました。
僕自身、かなり違和感がありましたね。
この演出には、かなり疑問です。

麻丘めぐみさんのハニガンは、

やっぱり表情に優しさがあらわれてしまいますね。
今までの方が、すごく迫力があったせいか、
麻丘さんのハニガンは、ちょっとパワー不足の感じがしました。

グレース役の鈴木早智子さんは、私的にはちょっと残念でした。
ダンスが出来るはずもないから、演技と歌で頑張るしかないのですが、
声量が全然無さすぎです。

後ろの観客の人、聞こえてるのか心配になるほどでした。
前回は、グレースのソロの部分があったのですが、今回はほとんど無し。
あってもセリフに近い歌ばかりで、
前回ソロのところは女性全員で歌っていました。
これはやっぱり、彼女の声量が無いためにした演出なのかも。
このグレースは、今までやってきたグレース役の人に申し訳ないですよ。

ルースター役の本間ひとしさんは、なかなかやりますね。

というか、この人でなんとかもっていたという感じ。
この人がいないと、
ルースター、リリー、ハニガンの3人の芝居はグタグタになってしまいますよ。
本当に、この人でなんとか救われたって感じ。

それでもって、リリーの大原かおりさんですけど・・・

まぁ、演技はあんなものかな?
演技っていう演技はしてなかったですけど。
足はかなり上の方まであげることができたので、
練習はしていたみたいですね。

歌は・・・って歌ってました?
ほとんど聞き取れません。
まぁ、そういうリリーだから、仕方ありませんけど。
ただ、これでリリーという役は誰でもできる・・・
ということになるのだけは勘弁してほしい。

余談かもしれませんが、
コニー・ボイラン役で玉置千砂子さんが出ていられたのでビックリしました。

彼女は子供ミュージカルに、かなり出ていました。
姫ちゃんのリボン、赤ずきんチャチャ、リリカSOSで活躍され、
水色時代では振付をなさっています。
けっこう感慨深いものがありました・・・

一番の驚きは、やはり、
『おどろき、もものき、さんしょのき』というセリフです。
これが出た時点で、『おいおい・・・』というツッコミが自分の心の中でおきました。
いったい誰が考えたんでしょうか?
麻帆ちゃん本人だったら、しかたないですけど・・・
演出家もOKしたってことですよね?
おいおい・・・
意味がわからないですよ、ここのセリフは。
アニーの英語の原文では訳しきれないものだったのかな?

ストレートの赤毛は、僕は好きです。
ただ、おめかしをするということで巻毛になるっていうのは・・・
ちょっとわからないな〜
あそこの場面も違和感がありました。
それなら無理に巻毛にする必要はないんじゃないか?
まぁ、これは私の美的感覚によるものですけど。

そして、もうひとつ思ったことは、
舞台と観客との距離が遠かったような気がします。
前はもうすこし、一体感があった気がするんだけど。
フィナーレ、今までは客席に役者さんたちが降りてきてくれてましたよね。
ああいう雰囲気って、僕は大切だと思うんだけど・・・・・

今回は、そういうことがまったくなかったので、
ほんとに舞台だけでやってるというかんじ。
これが本場のやり方なのかな?

いままで観劇された方は気付いていることと思いますが、
歌詞を原文に近いように訳したため、
かなり強引な歌詞になっていました。

今まで聞きなれていた歌詞と違うから、
みなさん違和感をもたれているのだと思います。
これは仕方のないことですよね。私も違和感持ちましたから。。
ハニガンさんの『リトル・ガール』も『子供たち・・・』とかって訳されてました。

過去8年の観劇歴なので、だいそれたことはいまえせんけど、
私でさえ、こんなにいろんなことを考えたのだから、
今までずっ〜とアニーを見てきた人たちは、もっと違和感があるでしょうね。

21世紀最初のアニーだから、原点回帰・・・ということなのか?
ハッキリ言って、来年ど〜なるか楽しみです。
今回のままで行くのか?それとも前に戻すのか?
はたまた、さらに新しい路線で行くのか?
すごく興味深いです。


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