満足度
公演時期 |
2017/12/22→23 |
会場 |
新国立劇場 中劇場 |
構成・演出 |
小川美也子 |
出演 |
2016、2017、2018アニーズ
藤本隆宏 彩乃かなみ
水野貴以 清水彩花 服部杏奈 |
観劇感想
去年に引き続いての観劇。
毎回のことですがアニーのクリコンは、
深いことを考えずに楽しめればそれでいい。
なので、感想というよりも雑感。
オーケストラには毎回、感謝。
この環境で歌い演じ踊れることを、常に噛みしめてほしい。
今回、2016アニーズはジョエル氏の演出、
2017アニーズは山田和也氏の演出であり、ちょっと特殊な環境。
ということもあってか、理由は定かではありませんが、
いつもの「物語」(サンタさん関連とか)があるクリコンではなく、
一曲一曲、個別のコンサートと言っていいと思います。
正直、物足りない。
前半はミュージカル・ナンバーで、
何人かのアニーズのソロがあったりするものの、
特筆すべきのものでもない。
後半はさらにディナーショーのような雰囲気。
クリスマス関連の歌が目白押し。
後半は特に合唱が多かったかな?
そのぶん、ダンスが少なかった気がします。
もちろんあることはあるけれど、
見ごたえのある、印象に残る、クリコンらしさのダンスを私は感じませんでした。
無難なダンスかな?
構成・演出が小川美也子氏ということで、
アルゴ・ミュージカルを知っている人にしてみれば超有名な方です。
にしては、少しガッカリ。
あえて優しい見方をするのであれば、穏やかで落ち着いたクリスマスコンサートかな?
物語性が無いから、演劇として観られないし、
アニーズの個々のキャラクターのセリフ劇が楽しめない。
ここは痛い。
せっかく小川美也子さんが演出しているのにもったいない。
そんな中でもタップキッズが出演する場面はとても良かった。
あの大舞台で、完全にタップキッズメインだし、目立つし、
思う存分その力を発揮してくれた。
ウォーバックス役の藤本隆宏 グレース役の彩乃かなみも出演ということで、
大人は豪華です。
おそらく、過去にウォーバックスさんは出演していなかったような気がします。
グレースはあったかな?ちょっとうろ覚えですが。
ここは出演していただけるだけでありがたい。
また、水野貴以、清水彩花、服部杏奈と、過去アニーズも出演。
せっかく出演するのだから、もう少しアニーズとからめても良かったと思いますが、
いろいろ事情があるのでしょう。
ちなみにこの3人とも、アニー、アニーズの時も観ていますし、
アルゴミュージカルや、アニー卒業後の大人になった舞台でも観劇しています。
水野貴以は
1995年のアニー
当時の感想を読むと、偉そうに観劇感想を書いています(汗)
でも、彼女のアニーは今で鮮明に記憶に残っています。
演技力の高さの印象が強い。
2008年「やさしいライオン」では大人になった姿を観劇。
清水彩花は
1997アニーではシャーリー、
2001年アニーではダフィ。
彼女はアニー関連だけであく、アルゴミュージカル出演者としても子役時代は有名。
1999年「フラワー メズーラの秘密」では主役のメズーラ、
『あんず』~心の扉をあけて~』他、多数出演。
子役の時から、歌唱力は抜群でした。
私の観劇感想を読むと、歌の比較をする時に彼女と比較していることが多い。
服部杏奈は
2006アニー
王道アニーであれば、過去に何人も素晴らしい人がいますが、
超ウルトラ変化球、3枚目アニーという点においては、現時点でナンバーワンだと思います。
それだけ物凄く印象に残っているアニー。
あの年齢で、あの個性を越える人は、おそらく出ないのではないか?
と思えるぐらいの楽しいアニーでした。
それをやる?というぐらいの個性を舞台上に出していたので、
おそらく演出家が容認できるほどの個性であったことと思います。
それが型にはまっていない子役の魅力ですから。
それだけでなく、彼女はアルゴミュージカルでも有名。
『かぐやの浦島モモタロウ』、
「ユー・ガット・ア・フレンド」、
ミュージカル「オオカミ王ロボ」
さらに、
ミュージカル ミンキーモモ 鏡の国のプリンセス、
少年陰陽師<歌絵巻>と、
サブキャラクターなのに存在感満点。
ちなみに蛇足ながら、
Kiddy2002から観てますからね。
知り合いでもなんでもないのに、長い間よく観たな私。
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気になった役者は・・・
河地桃子アニーがいないの残念。
他のアニーズの顔と名前はなかなか一致しないので申し訳ないです。
全員を見るのはほぼ無理に近いので、ほんとに気になった方のみ記載。
池田葵アニー
ポテンシャルの素晴らしさは、クリコンでも実感できます。
歌、演技、表情ともに、あいかわらず素晴らしい。
言い方は失礼ですが、「華」がある子は持って生まれた個性。
マネなんてできません。
会百花の笑顔、雰囲気をマネしようとしても無理。
ではどうすればいいか?
その答えが子役としては池田葵。
どちらかといえば、地味の子だと私は率直に思う。
ただ、舞台に上がると凄く輝く。
表情、雰囲気、なぜだか引き込まれる。
「華」に頼らない、自分の個性を舞台上で表現し、
観客に伝えることができるお手本ではないかな?
無論、誰にでもできるレベルではありません。
彼女の生真面目さがわかるアニーだと私は思います。
(本当の性格はわかりませんけど)
野村里桜 アニー
まず思ったのは、アニー本編よりも清々しい雰囲気がします。
何か吹っ切れている印象。
思いのほか元気で、のびのびしている。
口角もよく上がっている。
会百花 アニー
あいかわらずアイドル性は抜群。
一番印象に残ったのは、常に笑顔、口角もずっと上げている。
何気ないところでも、すぐに笑顔になる。
これは率直に言って凄い。
気を抜いた瞬間がほとんどない。
女優としてのプロ根性なのか素なのかわかりませんが、
エンターテイメントのクリスマスコンサートでは、
観客にとっても特に強く印象に残る。
小池佑奈 ペパー
会百花に負けず劣らず、口角はよく上がっていた。
すぐ笑顔になれるのは凄い。
そしてその笑顔はまぶしい。
ペパーの演技は置いといて、アイドル性は高い。
久慈愛 テシー
パッと見の小動物のような可愛らしさは健在。
マスコットキャラとも言える。
そんな彼女が、今回はソロっぽい場面もありました(二人で歌う場面)
まだまだ発展途上かな?
何かのきっかけで、もっとブレイクしそうではある。
それにはやっぱり表情付けがもっともっとほしい。
そのままでも雰囲気があるのだから、殻をやぶって表情が豊かになれば、
さらに印象に残るはず。
今のままではもったいない。
と、老婆心ながら思う。
竹田雛乃 ケイト
2016年アニーの観劇感想でも書いたのですが、あれから1年以上経ちますが、
全く変わっていないことに驚く。
ある意味、すごい。
逆に考えると、彼女はこれが個性なんだろうな~というのがつくづくわかる。
これはどうしても書かずにはいられなかった。
落ち着き払った度胸はすごい。
根性すわってる。
池田遙花 テシー
彼女も2016アニーズ。
何か雰囲気がすっきりした感じ。
視線もまっすぐ。
あくまで見立てだけだと、純粋で真面目なイメージ。
ひじょうに印象に残る。
凛とした「華」も出てきたかな?
立ち姿等、私の中ではよく目立ちました。
笠井日向 ジュライ
ミュージカル マリアと緑のプリンセス2015
アルプスの少女ハイジ2016
と、着実にステップアップしている女優。
ハイジの雰囲気に関しては、私が過去に観劇してきた中ではナンバーワン。
これは間違いない。
意外とセンターにいることが多く、
表情の付け方や、ダンスの部分において目立っていました。
大きな舞台も決まっているようで、
今後の活躍も期待される女優のひとり。
玄人好みの女優。
わかる人には彼女のポテンシャルの高さがすぐにわかる。
総括
チケット代金のことは言いたくないけれど、
それに見合ったクリスマスコンサートであったかは微妙なところ。
有名な大人が出演したこともあるのかな?
私は物足りない。
子役の、今の年齢でしか表現できないパワーを観客に伝えるのがクリスマスコンサート。
それがこのぐらいのレベルのものかと思うと、少々寂しいところ。
後日、観劇感想に書きますが、規模や年齢は全く異なるものの、
大学生の今できるパワー、情熱の舞台は素晴らしいものがありました。
有名子役でもなんでもない。
おそらくは演劇やダンスを始めた年齢も高いことでしょう。
それでも大人の舞台と全く見劣りしない舞台を作り上げることができる。
今、この年齢でしか伝えることができない子役のエンターテイメント、
今、この年齢でしか伝えることができない大学生のエンターテイメント、
ちょうど観劇が重なったことから、私としてもいろいろ考えさせられました。
「今回のアニーのクリスマスコンサート、お客様は楽しめたかな?」
そう思っていることを、せつに願う。
やらされている感が見えてしまうとガッカリだもの。
アニーのクリコンは頭を空っぽにして楽しく観ればいい、
と毎回書いていますが、今回はなかなか複雑な思考で観劇したこともあり、
消化不良。
私はディナーショーのようなコンサートではなく、
いつものように、物語性、セリフがたくさんがあったほうが好き。
個々のアニーズのキャラクターも楽しめますから。
演劇がありつつ、後半にコンサートへ。
そう言った流れに戻してほしい。
両方楽しめるのが、アニークリスマスコンサートだと思う。
(敬称略)
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