◆ファミリーミュージカル ココスマイル

N組M組ともに満足度
◆公演時期   2010年8月25日→30日
◆会場 新宿 シアターサンモール
◆構成・演出 桝川譲治
◆脚本・作詞 堀美千子
◆作曲/編曲 島田浩志/桝川譲治
◆振付 羽永共子/かとうゆみこ、他

あらすじ
小さい頃に両親が離婚をし、父親の手で育てられ、
母の顔を見たことがない少女、サヤ。
サヤはひょんなことから、父親が大切にしている箱を見つけます。

公園では、運動好きの少女たちと、勉強好きの少女たちが、
公園の利用について意見を対立させていました。
そこに現れたのが、不思議な少女ココ。
ココは、この公園でフェスティバルが開かれるということで、
なんとか二つのグループの対立を防ごうとします。
しかし、そこに思わぬ障害が発生。
この公園自体が無くなるみたいなのです。
しかも公園を予備校にしようと考えているのがサヤの父親でした。
ココ、サヤ、そしてみんなの気持ちがひとつなって・・・・・
そして、箱の中身とは・・・・・
観劇感想

なんだかんだで5回観ました・・・
いろいろ感想を書いておきながら、どんだけ観るのかと。
チケットで貢献したいですし。
遠くから応援するのも、本当にありがたいことだけれど、
現実問題、1枚のチケットは最重要。

ココスマ初演の舞台は観ていないのですが、
その後のココスマイル(再演)から観ています。
とても懐かしかったです。
その頃のイメージ、思いが強いので、
今回の観劇感想はやや昔との比較になりがちになることをご了承ください。
ちなみに初演の再演も、かなり観ました。
4回は観たと思います。

観劇感想の前に、
私は変人なので他の人とは思考が異なります。
別方向の視点。
ココスマ新聞。
パンフレットを買うと、はさまっています。
今回も入っていましたが、ココスマ新聞って、深いんですよ。
たしかチラシ折り込みを始めたのはココスマ2からだと思います。
私もちゃんと昔の新聞をとってあります。
木地山まみ、長谷川桃、関谷彩花、荒居直子、飯田美心、川田志織、
他にもたくさんの編集者メンバー。
舞台の稽古を積むことがもちろん最優先だけれど、
あの頃は、新聞でお客様にココスマイルのことをアピールすることが本当に熱かった。
毎日違う新聞なんてありました。
新聞作り、楽しかったでしょうね。
字も細かいし、画もたくさんだし、ベッキーの4コマ漫画なんて凄過ぎる。
ある意味貴重。
よく読むと、今ではちょっと言えないこともたくさんありますが。
ココスマ2から4までの歴代人気アイスランキングなんて、面白過ぎ。
ココスマ2で星芝さんのひとりぼっちのアドリブ。
これも懐かしい。
私、これ観てました。
本当は誰かと会話をしながらのシーンなのに、
そのキャストが舞台から退場してしまって、
星芝さんひとりになってしまったんです。
すでに前の公演でこのシーンを知っている人にしてみれば、
「えっ・・・どうするの?」
と、観ているこちらもビックリしましたから。観客も緊張。
このアドリブというか、ひとり芝居。
とっさの判断でしょうね。
凄かった。
今でもその光景が思い出せるほど鮮明な記憶。
ハプニングは記憶に残ります。

今回の新聞、出演者も忙しい中、
内藤もゆの他編集長は本当に頑張っているけれど、
他のメンバー、ちゃんと新聞に貢献してくれたのかな?
ココスマ新聞を見るだけで、
一部分ではあるけれど熱意がわかっちゃうんですよね。

今回のパンフレット写真、みんな綺麗に撮れています。
うまく白を飛ばしている。
綺麗にとれすぎて、舞台の雰囲気とは違うので、
誰が誰やら確認するのが大変でした。
やっぱり役者を綺麗に見せることに力を入れているんだな〜と思いました。

ココスマイルの話の内容的には、今までとほぼ変わってません。
話しの流れ的には、
サヤが持っている父親の謎の箱。
→それを取り戻そうとする父親と佑一だったが、複数の友達がサヤを逃がす。
→ココが登場。
飯塚保美と出会い、この街でフェスティバルが開かれることを知り、
自分も出たいと詰め寄る。
→ココが公園にいる少女たちに一緒にフェスティバルに参加しようと誘う。
→運動好きなグループは興味を示すが、勉強好きなグループは興味ゼロ。
→リンの姉アオイと佑一が接触。アオイが佑一に一目惚れ。
→リンの兄キンタは、
偶然にも、サヤの父親が公園をつぶして予備校にすることを知ってしまう。
それに気付いたサヤの父親は、
そのことを秘密にすれば塾、そして家庭教師も無料にするという約束をとりつける。
→ココがサヤの父親に遭遇。昔の夢は何だったの?と問う。
→勉強好きなチームと運動好きなチームとの対立。
→対立をしている中、公園内で工事が始まる・・・
こんな感じです。

さて、観劇感想。
最初のオーバーチュア、懐かしい。
大人のダンスから始まるんですよね〜
ココスマイル初演ということで、
私も過去に何度も観たことがあるためか、
ミュージカルナンバーなんとなく歌えます・・・当時の記憶力はすごい。

そしてみんなが両手を広げて背中から登場。
ここも懐かしすぎる・・・
そしてあらためて、ココスマイル出演者のダンスのレベルの高さに驚かされる。
基本、ダンスができないとね。

話の中身についてのツッコミは、前回観ているせいかもしれませんが、
特に違和感はありませんでした。
やっぱりココがうまいから、けっこうそこに集中できるんですよね。
純粋さとか、おどけた部分に惹かれます。
清々しい気分になれる。
結局のところ、
サヤがなんでカバンをずっと持ち続けていたのかの違和感はありますが。
開かなかったら開かなかったで、ずっと自分のもとに置くつもりだったのかな?
それから勉強好きなチームが公園で一緒に勉強するっていうのも、
なんで公園?というのも、ま〜ありますけどね。それはそれで置いておきます。

今回、配役が発表された時に、
私の脳内で再生できたのはふたり。
アオイ役の宇田千夏とサヤ役の森本祐加
このふたりは私の空想、夢に描いた予想通りのすばらしい演技。
役、キャラ、そして本人の演技がここまであっているのは珍しい。
仮にキャラが似ているからという理由で配役されても、
そのイメージ通りに演じるって本当に難しいことですから。
このふたりはそれを完璧にこなしたと思います。
あくまで私の中の脳内再生ですが、ここは評価をしたい。

観ていると、
私の頭の中で初演、再演の時のことが走馬灯のように蘇ります(死にませんが)
けっこう観ましたからね、かなり鮮明に記憶に残っています。
あの当時と今を単純に比較はできないけれど、
ダンスにおいては、現在のメンバーも当時のメンバーと比べて勝るとも劣らない。
今では、ある程度ダンスができることが前提でのオーディション。
当時と今とでは底辺の底上げが全く違う。
ただ、ダンス力はみんなあるけれど、
私のイメージ的に、当時はみんなギラギラしたもの、熱いものがあった気がする。
泥くさく、ガツガツとしたものがあったかな?

N組は全体を通してみると、テンポ、流れが早い。
おそらくではあるけれど、新人が多いためか、
自分が言うべきセリフを忘れないよう、間違えないようにと、
自分の役割を早く終わらせようと、少し早めに言っているせいかもしれない。
千秋楽も観劇しましたが、そこでは特にそういった印象を受けなかったので、
日々の舞台の中で、解消していったのだと思います。

また、N組はなんだかポニーテールの割合が多い気がします。
ちょっとひとりひとりがわかづらい。
ポニーテールの根本の位置とかをずらして、変化はさせていますが。

「遠い日の記憶」のナンバー。
このナンバー、かなり難しいですよね?
キー、音程がかなり独特なような気がします。
それからこの曲って、アレンジしたのでしょうか?
前と違うような・・・もっと高くてハモっていたような・・・
ちょっとうろ覚え。

両チームとも、リンのエプロンがイマイチ気になりました。
普段の衣装に似た感じで、
リンが台所仕事をしているような印象が残らない。
「めぞん一刻」のピヨピヨのエプロンとは言わないけれど、
ちょっと違ったカラーのエプロンもいいかも。

最後に金星のステージですか。
ココスマイル4ですよね。この曲も感慨深い。

M組でちょっと面白いポイントがあります。
多数のメンバーがダンスをするシーンなのですが、
高木、宇田、内藤、藤井、日岡の5人が並ぶシーン。
5人ともにダンスがうまく、全員独特のダンス。
個性が違うのすごくわかる。
もう観ることができませんが、ここは実に面白かった。
ちょっとした私の楽しみ。

ジョーズカンパニーの千秋楽を見るのは本当に久々。
でも・・・なんだか、ちょっぴり残念。
ど〜しても昔の思い出になって申し訳ないが、
ココスマ2からだと、
前は、二人のココ、マコト、ハヤセ、コバトが登場する。
スペシャルバージョンがありました。
各々ダブルキャストメンバーでの並び、ダンス、歌。
これがすっごく楽しかった。
めちゃくちゃ楽しかった。
桝川譲治さんも弾けていた。
本編では絶対ありえない組み合わせですから。
千秋楽だけの特別編・・・と思ったのですが、
最近はしないようですね。
そもそも、役者からやりたいという意見もないのかな?
昔はそういうことについて、役者たちがすごく積極的だった気がする。
そのぶん、他のことでも頑張ってましたけど。
ココスマ新聞とか。
そういう熱意、一生懸命さが桝川譲治氏に伝わって、
スペシャルバージョンを許可するにいたる・・・なんてことだったら、さらに楽しいのに。

Mチームについて桝川譲治氏からお話しがあったのに、
Nチームは無かったので、聞きたかったな〜

気になった役者は・・・

ココ役の田村芽実
田村芽実は舞台の出演経験も多く、
私も噂を聞いていて、とても楽しみにしていました。
う〜〜〜ん。
すばらしい。
私のココ最強説は深谷えりか(友人は本田有花を推奨)
ほんとに深谷えりか凄かったんですよ。
ややぶっきらぼうなセリフ遣いではあるけれど、
ダンスがとにかく素晴らしく、歌も歌えて、演技もできて、
どちらからというと積極的、能動的なココでした。
意外とみんなを引っ張る感じ。
「私、ココ、よろしく!」
なんて、ハキハキした口調で握手を求めるシーン、
今でも脳内にこびりついています。
あのシーンは永遠に忘れないでしょうね。

さて、過去を美化してしまうことを考えてそれを差し引いても、
田村芽実のココは、私としては言うことがないほど本当にすばらしい。
過去の先輩ココに勝るとも劣らない。
セリフも問題ないし、演技は言うことなしに抜群だし、
まさにココそのものって感じだもの。
目をパチパチさせていたところも面白い。
で、基本ダンスの子ですよね?
ダンス力がすぐにわかりますから。
特に、山沖勇輝に持ち上げてもらっての腕や足の伸び。
すごく綺麗。
最強とは言いたくないけど、最強と言いたくなるほど、
素晴らしいココでした。
いままでのココと比べると、どちちからと言うとアイドル系かな?
あんまり褒めすぎると伸びがなくなるかもしれないので、ちょっとだけ。
ちょっと息切れが多いかな?
ま〜ダブルの渡辺菜花もしていたので、
もしかしたら、昔よりマイクの性能が良くなりすぎているせいかも?
それから、歌は普通だと思います。
全然下手ではないので、
これから稽古を積んで、グンと伸びていくでしょう。
あえて、ひとつツッコミを入れるのであれば、
・・・う〜ん、でも言うほどのことでもないけれど、
演技が完璧すぎるし、うますぎる。
完全なココそのものなんだけれど、
突拍子もなく、不確定要素があり、違和感がある、
自然な部分があっていいかもしれない。
予定調和すぎるのかな?
ちょっと言い方難しいですが。
演技がうまければうまいで、いろいろ言われる田村芽実も大変ですが。
でもね〜本当に最高すぎた。

対するもうひとりのココ 渡辺菜花
彼女はこれが初演?初舞台?
正直、かなり荒削りなココ。
ちょっと緊張している表情も見受けられる。
だが、じつに新鮮。
田村芽実のココも素晴らしいのだけれど、
渡辺菜花のココも本当に自然ですがすがしい。
なんというかな。
毒素が無い。透明感にあふれている。
なんのしがらみもない、純粋そのもの。
まさに無邪気って感じ。
ダンスは下手だし、歌もそこまでうまくはない。
ただ、パンフレットのコメントどおり、
大きな声で頑張っている。
セリフ、よくやっている。特に違和感ないもの。
私としてはすごく心洗われるココ。
今までのココと比べると・・・う〜ん、たぶん同じタイプの子はいない。
初めてのタイプかも。
「忘れちゃダメだよ〜」の歌い方なんてかなり好き。
「ホレホレホレホレホレ〜」のところとか、
ヒップアタックのところは、田村芽実にも決して劣らない。
こっちのココも楽しかった。

サヤ役のセーラ
雰囲気は、サヤにピッタリ。
ちょっとか弱い感じがいい。
視線の使い方はまだまだ。
演技やセリフはまずまずだけれど、
全員、誰もがみんなわかることですが、歌がね。
ちょっとね・・・
特にココとの「遠い日の記憶」のナンバーがつらい・・・
長いナンバーだし、重要なところですから。
だからこそ、ココは田村芽実なのでしょう。
渡辺菜花だと荷が重過ぎる。
彼女は過去に他のミュージカルにも出演しているんですよね。
う〜む。
次回、また観る機会があれば、歌を頑張ってくれていると嬉しいな。
ヴォイストレーニングでみんな成長しますから。

サヤ役の森本祐加
前述したとおり、ほぼ完璧だと思います。
かよわく、はかなく、ちょっとお嬢様な雰囲気は、ピッタリすぎる。
演技はうまいし、表情の付け方もうまいし、瞳、視線の使い方もうまい。
歌もすごく頑張ってる。
サヤはソロが多いですから。
めちゃくちゃうまいってわけではないけれど、
サヤの感情を意識した歌い方はすばらしい。
ひとつひとつ、噛みしめるような歌い方。
特に「遠い日の記憶」のナンバーは、キーが難しいですからね。
よく対応したと思う。

最後の母と抱きつく場面は、感動そのもの。
感情表現豊かな子なので、本当に目に涙を浮かべるほど。
いい演技をする。
ここ、感動しないと人いないでしょ?
全くもって申し分のないサヤ役。
過去は美化されがちですが、
私が観るかぎり、同じサヤ役だった、
木地山まみ、長谷川桃にもけっして負けていない。
威厳も権力もまるでありませんが、私が太鼓判を押します。

斉藤佑一役の山沖勇輝
『Kiddy2003 不思議なアメ玉』以来とか。
古すぎる。
ただ、当時、加賀谷一肇が神がかり的なダンスだったのにもかかわらず、
それに負けず劣らず、山沖勇輝の存在感も強かったです。
あの加賀谷一肇と争えるほどの実力って、当時ほとんどいませんからね。
しかし、でかくなった。
本当の性格なんて全くわかりませんが、
斉藤佑一役の雰囲気は、内藤大希っぽい感じかな〜?
別件として、今回、成人の女性客が多かったのは、
間違いなく山沖勇輝の力。
「ミュージカル・テニスの王子様」のパワーなのかな?
ファンの人とお話しされているのを見ましたが、
すごく温和な感じで、ひとりひとり丁寧に対応していました。
嫌味がない。
なるほど、これだとファンになりますよね。

飯塚保美役のグレース美香
大人なので、特に言うことないんですけど、
やっぱりダンスだな〜
う〜む、いまでも「白雪姫ゲーム」の母親役の印象が強い。
これは「神」舞台だった・・・

リン役は、かつて私が観た時は、
勝目雪菜のシングルでした。
今回は土屋美晴高木夏美という、
ジョーズカンパニーでは肝のふたりが配役。
印象的に、ふたりともやや気が強いリン役でした。
私が感じていた印象のリンは、
そこまで強くなかった気がします。
ただ、もともと勝目雪菜のルックスが、
柔らかでほがらかな雰囲気だった為かもしれませんが。

その高木夏美のリン。
彼女はココスマイル5の時から強い印象を持っています。
特にチアのボンボン?ダンスの弾けっぷりが強い。
そこからいろいろな舞台を経て、本当に着実にレベルアップしている感じ。
抜け目が無い。
声質がじつにいい。
セリフ、声もしっかりしているし、「予感」のナンバーもすばらしい。
「予感」のナンバー、歌うの難しいんですよ。
それをじつによく歌いきっている。
ここまで歌唱力が伸びているのは驚き。
稽古を積んでいるのがわかる。
そしてあいかわらずのダンスもすごい。
ただ、今回は演技かな〜
弱冠だけれど、光りが見えるし、
瞳パッチリの所以もあるが「華」も見える。
高木夏美の存在感、個性、このリン役でかなり発揮したと思う。
私はすごく評価をしてあげたい。

同じくリン役の土屋美晴
最初に登場した時、背が小さな子がキビキビとしたダンスをしていたので、
いったい誰?と思ったのですが、土屋美晴でした。
彼女も高木夏美に負けず劣らず、
ものすごくパワーアップ、レベルアップしてきました。
どれだけ今までに稽古を積んできたかわかるぐらいのレベル。
ダンスもさることながら、歌。
「予感」のソロ・ナンバー
難しい曲なのですが、N組のアオイ役、栗山りさが無難に成功。
そして土屋美晴にバトンタッチ。
めっさうまい。驚き。
声量もあるし、歌もうまいしで、ダンスもできて、本当に凄い女優。
ただ、正直、雰囲気はちょっと地味なんですよね。
そこが高木夏美との違いかな?
「リン役の子、すごく上手だったね」という感想はあるけれど、
いざ、顔が思い浮かばない。そういう意味合い。
女の子は年齢を重ねるごとにどんどん変わっていくので、
今後はそのあたりにも注目したい。

ナツ役、内藤もゆの
内藤もゆのは、この年齢にして超ベテラン。
舞台の経歴がすごいです。
私の中では、葉っぱのフレディ2005のフレディ役が初めてかな?
と思ったら、『Kiddy2004 見えない扉』でもチェックしてましたね。すごいな私。
まさに泣く子もだまるほどの実力者。

ナツ役、かつては名塚佳織が演じていました。
いまでは声優として超有名です。
名塚佳織はメガネをかけると本当にガリ勉タイプ。
落ち着いた、典型的なお嬢様タイプのガリ勉でした。
今回の、内藤もゆのは違うんですよね。
正直、内藤もゆのの雰囲気自体は、元気いっぱいなイメージが強い。
だから、ガリ勉で知的な雰囲気は私には感じませんでした。
申し訳ない。
本来であれば、もっとか弱い、サヤ役なんてあっているような気がする。
ナツ役は、とても重要な役なのだけれど、
内藤もゆのか?と言われると、私にはちょっとつらい。
歌は普通かな〜?
なんとなく、もっとうまい印象があったのですが。
ただ、ダンスは、日岡愛香に負けず劣らず弾けます。
内藤もゆののダンス力は、ものすごく秀でていますから。
ここは文句のつけようがないもの。
天下一品。
ただ、あまりにもダンス弾けすぎて、
知的なナツと結びつかなくなることもある。
ま〜勉強ができるだけのナツではなく、
運動もできる文武両道のナツということなのでしょう。
いまさらすぎますが、名塚佳織ってナツ役がハマリ役だったんだな〜と思う。

同じくナツ役の花房里枝はメガネをかけると、
いかにも勉強ができる感じで、雰囲気はすごく似合っています。
スタイルいいし、足も長いし、ダンスもできる。
N組の悪魔役も頑張りました。
歌は普通かな〜?

ツバキ役の野田紗貴に関しては言うことないでしょ。
この年齢で、葉っぱのフレディから、
アニータップキッズ、
ココスマイルシリーズ多数と、
超ウルトラスーパーベテランだし。
もともとアイドル的ルックスでかわいらしいイメージがありましたが、
ずいぶん大人の雰囲気になりました。
印象的には、やっぱりダンスでしょうか?
素晴らしい。

同じくツバキ役の本橋舞衣
「ラブリーズα〜ありがとうの詩〜」「ラブリーズ〜君に捧げるハーモニー〜」2010年
虹の向こうに続く道 2010年
と実力をつけてきた女の子。
ほがらかで、優しい雰囲気が印象かな?
私的にはもっともっと目立つかと思いましたが、
そこまでの印象は無い。
おしむらくはツバキ役は、そんなに目立つ役ではなないんですよね。
それはそれで仕方ないし、その役柄で頑張るのは当然なんですが。

カジ役の宮島小百合井上優美
じつはこのカジ役のふたりは、
もしかしたら、ナツ役を争った二人かもしれません。
お互いに、演技もダンスもできる実力派。
井上優美は、かわいらしいルックス。
森は生きている 2009年観劇感想でも、印象度高いです。
彼女がナツ役でも、すごくあっていたと思う。
知的な雰囲気だけであれば、内藤もゆのより上かもしれない。
ルックスだけでなく、彼女はダンスも素晴らしい。
悪魔と天使のところのダンスなんて、本当に見応えあります。
彼女はそのことをちゃんとパンフレットのコメントに書いてある。
自分のアピールポイントを明記していて、すばらしい。
こいう細かいところも、性格でますね。
今後、建畠すみれのような、みんなを引っ張るタイプにもなってほしい。

同じく宮島小百合
申し訳ないんだが、一番初めに登場してきた時点で、花房里枝とかぶる。
同じポニーテールだし、ふたりともスタイル良くて足が長いし、
唇も物凄くそっくりなんだもの。
「葉っぱのフレディ いのちの旅」
アルゴ「新かぐやの浦島モモタロウ」
リトルプリンス
他多数、舞台出演をする実力のある女優。
勉強できるグループの二番手ということで、大きな印象はない。
そもそも、花房里枝と雰囲気が似ているし、
メガネをすればナツ役でも十分対応できる女優。
ここは配役として悩んだと思う。
基本はダンスの子だけれど、演技もしっかりしていて、
また実力をつけて上を狙ってほしい。

それから、ココスマイルだと、生足をださない。
小さい子は出すけれど、ちょっと年齢がいってる子はズポン、スパッツ。
宮島小百合は、変な話しながら、
けっこう色気があって足が綺麗なんですよね。
アルゴや、犬石演出作品ですと、けっこう出すことが多い。
私も彼女のアピールポイントでもあるので、
出していいな〜と思うのですが、それは人それぞれ。
あ〜でも、仮にココスマ2だと駅伝の話しなので、
ユニフォームが短パンで、上の年齢でも足をだしますね。

ミサト役、栗原沙也加は言うことないし、
緊急事態によく頑張ったと言える。
本当はもっと上の役を狙える子なので、特にいうことはありません。
なんと言ったって、第8回エターナルファンタジー演劇大賞 2009年
最優秀助演女優賞をとってますからね(威厳も何もありませんが)
ただ、ダンスは本当に素晴らしかった。

おなじくミサト役の澤田樹里亜
久々の観劇だったので楽しみにしていました。
ずいぶん背が伸びて大きくなりました。
珍しく気の強い役柄。
けっこう怖いし、イジメ役も頑張っている。
厳しい表情もよくできるようになった。
ただひとつ気になるのは、今後の方向性がわからない。
これから彼女、どこに向かうんだろうか?
不思議っぽい子なので、そんなことは気にしてないと思うけれど。
彼女のハマリ役というものも発見して観てみたいな〜

カラスの中原穏乃日岡愛香
このふたりのカラス役は似ている。
特にダンスの弾け具合がハンパない。
ふたりともマジハンパない。
ふたりがダブルであることを至極納得できるダンス。
ちなみに日岡愛香のとなりにミサト役の栗原沙也加がいて、
ダンスを比較することができるのですが、
まさに静と動。
弾け飛ぶ日岡に対し、正確無比、基本に忠実な栗原のダンス。
それがけっこうツボに入って面白かったです。
M組の悪魔役は日岡愛香と井上優美で、
ここのダンスも見応えあります。
ダンスだけでなく、日岡もいい演技ができるようになった。

同じく、カラス役の中原穏乃
N組の悪魔役は彼女と花房里枝。
中原穏乃は、仮面をはずす前から一発でわかるほどのダンス。
すぐに気付く。
レスラーではないが、覆面していてもすぐにばれるタイプでしょう。
「お前、中原穏乃だろ」ってな感じで。
行動とか、雰囲気が読める。
彼女のダンスシーンは本当にド迫力ですね。
迫力ありすぎて笑ってしまうほど。
ソロの歌は無いのだけれど、
普通にみんなで歌っている時の生声が凄い。
めっちゃ観客席にまで届きますから。
舞台で一生懸命していれば、わかる人にはちゃんと届いています。

ハナ役の西原杏佳
ミュージカル サウンド オブ ミュージック 2008のブリギッタ役が印象深いです。
久々に見ましたが、ずいぶん雰囲気変わりましたね。
サウンドの時とはイメージが違う。
背も高くなりました。
基本はダンスの子なのかな?
例の「絶対いや!」のナンバーの「言い合うのは・・・」のところ。
私が観ていた時は、本田有花の姉の本田有希が演じていました。
本当に困っている雰囲気。穏やかな感じですね。
もうちょい声がほしいかな?
ハナ役は、どっちつかずで意外と難しい役。

同じく、ハナ役の馬場崎彩だが、
う〜む、歌も演技もダンスもこれからの子かな?
例の「絶対いや!」のナンバーの「言い合うのは・・・」を、
歌っているな〜としか言いようがない。
前述していますが、
ハナ役自体、どっちつかずの役で、たしかに難しい役なんですよね。

初演を観ていて、誰もが一番驚く配役が、
ルカ役の菅野吏紗
とにかく関谷彩花の少女時代に似ている。
というか、そっくり。
ルカ役自体が、そういうイメージを想定している所以でしょう。
にしてもこの子は似ています。
正直、そんなにダンスも歌もうまくないと思う。
ただ、雰囲気はまさにルカそのもの。
演技がそういった部分をかもしだしています。
上目遣いもいい。
このまま女優路線で頑張ってくると、そうとう伸びてくるでしょう。
美少女キャラ、アイドル系に化ける確率も非常に高い。
今後の進路、選択がいろいろあるでしょうね。

おなじくルカ役の金光歩乃佳
ダブルキャストの菅野吏紗のイメージが強過ぎで申し訳ない。
なんというか、そんなに個性的な雰囲気は感じませんでした。
普通な感じ。
かわいいルックスなのに、演技としては意外に地味な印象。
やりすぎは危険だけれど、もう少しアイドルチックでもいいと思う。
ダンス力は菅野吏紗より上でしょ。
キビキビしたダンスは観ていて心地いい。
今後の展開しだいでは、彼女も化ける可能性大。
一見地味な子が、次に観た時ガラッと変わることも多いですから。

アオイ役  栗山りさ宇田千夏
前回のアオイ役は酒井亜沙美
彼女は惚れる演技もいいのですが、
歌唱力が抜群でした。
ココスマコンサートでも、一番最初にアカペラでソロを歌うほど。
「ココスマイル」再演では、ココ役の深谷えりかの次に印象に残りましたから。
酒井亜沙美の印象度合いはものすごく強かった。
このアオイ役は惚れます。
ということもあり、それだけ、このアオイ役はキーポイントで、
ココスマイルの別方向の要。お笑い担当です。

前述していますが、宇田千夏のアオイ役の演技はほぼ完璧。
ハマリ役に近いもの。
こういう演技は得意ですからね。
惚れちゃうところは、私のイメージどおりすぎて笑える。
一目惚れの演技もいいし、
目がハートで、恋愛(片思い)しているのがとてもよくわかる。
この場合は誇張したほうが映えますから。
この片思いの部分だけでなく、
佑一が工事の邪魔になるから退去してほしいと出てきた時に、
子供たちに対するひどい態度に憤慨し、
自分の思いをぶつけるシーンは素晴らしいと思う。
アオイ役にとって、ここのセリフが一番重要ですから。
片思いはそのための伏線でもある。
宇田千夏、ここはよくやっている。
好きだった佑一のあまりにもひどいやり方、
彼を嫌いになってしまう自分の気持、そして子供たちへの愛情が見える。

彼女は演技だけでなく、ダンスシーンも見応えあります。
背が高く、腕も足も長く、子役のダンスとはまた違う雰囲気。
フィナーレでのソロのダンスシーンは柔らかくていい感じ。
ただ、私としては一番評価してあげたいのは歌。
ものすごくレベルアップしている。
アオイ役の「予感」というナンバー。
とても難しい曲。
過去に「葉っぱのフレディ」のクリスを演じていましたが、
歌は正直まだまだでした。
クリスのソロのナンバーも難しいんですけどね。
それもあってか、どういう歌い方をするのか注目していたのですが、
めっちゃうまくなっていて驚き。
これは相当稽古積んだでしょ?
でないと、あそこまでレベルアップできないもの。
もちろん、まだまだ伸びる感があるので、さらなる成長を期待したいです。
この後の、高木夏美の歌もいいんですよ。
ここの流れは素晴らしいと思う。
やっぱり歌がうまい子が連続するの、私は好きだな。
千秋楽仕様のぬいぐるみは、山沖ファンにかなり受けていました。
ここは女性目線ですね。

同じく、アオイ役の栗山りさ
優しい雰囲気のお姉さん。
気の強いタイプではないから、パワー的なものはない。
声がけっこう特徴的で独特。
それから、彼女は基本、歌の人ですよね?
ダンスや演技ではなく、歌の人。
アオイ役は歌も重要ですから。
「予感」のナンバーでの歌唱力はなかなか秀逸。
前述していますか、このナンバー難しいんですよ。
栗山りさもよくやっている。
ただ、ダンス力はまだまだにしても、演技はもうひとつかな〜?
正直、恋していない。
佑一に片思いしている雰囲気が、イマイチ私には伝わりませんでした。
漫画「ガラスの仮面」
姫川亜弓が恋愛もののドラマで恋人役を演じるのだが、
自分では完璧な演技だと思っていたこの演技が、
とあるスタッフの何気ない言葉が耳に入ってしまう。
「あの目、恋したことがない目だよ。いずれ視聴者にも気付く」
「恋・・・していない?」

そんな感じですね、栗山りさも。
私から観るに、佑一に全然恋してないように思えてしまう。
だから、その後の、
佑一が工事の邪魔になるから、子供たちを退去させようと出てきた時。
子供たちに対するひどい態度に憤慨し、自分の思いをぶつけるシーンも、
思いが伝わらないし、軽い。
それまでの片思い感が、私には伝わらなかった。
歌はうまいので、ダンスはおいとていても、
演技をこれからもっと頑張ってくれると嬉しいな。
穏やかでルックスかわいいですから、人気でますよ。

キンタ役の塩川ちひろ
前回は少年がやっていた役。
この役は、塩川ちひろにとって本当に難しかったと思う。
特にソロは大変ですよ。
たぶん、キーは当時と同じで、少年の声質にあわせたもの。
だからかなり低音。
本来の塩川のキーとは違いますからね。
これは仕方ない。
でも、ひきこもりっぽく、勉強好きな少年役、よくやっていました。

クウ役の大貫菜子
ダンスの印象が強い。
ダンス選抜?あるのかは知りませんが、
けっこう他のメンバーとダンスで登場する時が多かったです。

同じくクウ役の藤井結夏
彼女は、ミュージカル「レ・ミゼラブル」リトルコゼット役
アルゴミュージカル2008「花の海 花いろの風−里山小学校5年1組−」等、
かなり舞台で活躍している女の子。
ダンス力は、なかなか定評があります。
ただ、申し訳ないが、この役だと印象が少なかった。

チル役の馬谷千聖
元花やしき少女歌劇団で、私も観たことがあります。
舞台ではどういう演技をするのか、すごく楽しみでした。
う〜む独特な雰囲気、演技。
なんというか、出た瞬間、おもしろい。
不思議な子ですね。

同じくチル役の浅野ユリ雅
彼女ともどちらかと言えば、ダンスかな〜?
ちょっとうろ覚え。

小さい子メンバーはほとんどわからないので申し訳ない。
ただ、劇中ですとビビとキラは名前を呼ばれることが多い。

ビビ役の鈴木純奈
この子、一番パンフレットと舞台の時の雰囲気が全然違う。
最初どの子だかわからないぐらい。
舞台の方がかわいい。
一番のポイントはまゆげの表現。
ここはすごくよくできていたと思う。
普段?下がっている感じなのに、怒った時はまゆげ本当に上がるもの。
表情もよく変化する。
今後、クセのある演技もできてくる可能性あり。
小芝居うまそうですね。
演技的に今後注目したい。この子も化けそう。

同じくビビ役の葛山優奈
う〜む、かわいらしい感じだな〜としか言いようがない。
どちらかというと、はなかなく、フワッとした感じかな?

キラ役の斉藤百南
まず一番最初に思ったことは、
今回のココスマメンバーの中で異質。
雰囲気がちょっと違う。独特。
違和感ありつつ、舞台をそのまま観劇しましたが、
なるほど、この子は「アルゴ・ミュージカル」的な雰囲気。
イメージ的にいうと、篠原美紀。
ココスマ的にいうと、松田ひかる。
なんというか、良い意味で泥くさい。
個性が強い。
怒る表情とか、かなり怖い。
セリフもハキハキしている。
「この街から出て行きなさいよ」
なんて、すごくいいセリフづかいだと思う。
私も、このセリフ、よく覚えてるな。

それから、彼女はプニプニ感があっていい。
今の子みんな細過ぎ。
誰もがみんな、内藤もゆののような細さを求めなくていいと思う。
あれは内藤もゆのだからこそ、
あの細さでダンスも歌も演技もできるんだもの。
自分の身の丈にあった、筋肉をつけるべき。

この子は、ひじょうに面白い逸材。
今の子役は、みんなかわいいし、華がある。
それはそれで身につけることは凄いこと。
ただ、彼女のように少しクセのある女優が出てきたことは、
私としては、とても興味深い。
まだ年齢的に早過ぎますが、
たとえば「GANg」のプラムのようなしっかりものの姉さんタイプ、
悪女的なタイプ、いろいろこなしていけると思う。
アイドル路線とは違うが、個性臭がプンプン漂う。
今後どういう路線でいくのか、ひじょうに注目。

総括
初演(再演)と比べても、決して勝るとも劣らない舞台だったと思います。
ココのふたり、本当に素晴らしかったです。

今回、私の満足度は両チームともに4星ですが、意味合いはけっこう違います。
ど〜しても、N組はサヤ役の森本祐加の演技と歌、
そしてココ役の渡辺菜花の純粋さが光る。物語の感動度は高い。
M組はサヤ役のセーラの歌がまだまだなぶん、
アイドル的ルックスで演技もできる田村芽実のココが頑張り、
さらには全員のバランス、ダンス力が光っていました。
私的にはM組の方が楽しいことは楽しいのですが、
感情移入する前に歌のナンバーがつらいので、
感動とまではいきませんでした。
エンターテイメントとして楽しい感じです。

今回は予想以上に新人が起用され、
彼女たちがこれからどうレベルアップしていくのか?
今後そちらにも注目ですね。
(敬称略)
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