ミュージカルキッズ・アルゴ 『新かぐやの浦島モモタロウ』東京 THEATER1010

◆公演時期   2006年8月3日〜8日
◆会場 東京 THEATER1010
◆原作・音楽 小椋佳
◆演出、振付 宮崎渥巳
◆脚本 森田等
◆作曲 金子貢
◆歌唱指導 長田 明子
◆美術 斎木信太朗
◆音響 清水吉郎
◆照明 高見和義
◆衣装 小峰リリー
◆パーカッション指導 中山航介
◆舞台監督 岡林真央

あらすじ

むかし、むかし、あるところに、
おじいさんと、おばあさんが住んでいました。
おじいさんは山へ竹を伐りに、おばあさんは川へ洗濯に。
すると、竹藪の奥から光が・・・
川の上流からも光が・・・
ふたりが見つけたのは、男の子と女の子の赤ちゃんでした。


観劇感想

去年の観劇感想は→こちらこちら

去年の再演ということで、あまり過大な期待をしなかったのですが、それが良い方に転びました(汗)
あまり期待を高すぎて見るとショックが大きいですからね。

今回は前回の意味不明すぎる演出が少なくなり、
大人でもだいだい理解できるような内容に改善されました。
これは本当に助かります。
話の流れがじつにわかりやすくなりました。説明的なものでなく、自然な流れです。
もちろん、まだ難しい内容のところもありますが、
このぐらいは観た人の想像力に期待していいと思います。

去年は休憩無しでお尻が痛くなったのですが、今回は休憩あり。
これは嬉しい改善です。
そのぶん、公演時間は伸びました。
ただ、嫌味な長さの演出ではないので、「間延びしてるな〜」ということは全くありません。
このへんは、よく計算された演出だと思います。

まず思ったのがダンスシーンの多さ。
これはたいへんですね。
おそらく、今回のオーディションではダンス系の人が選ばれたように思えます。
私が観た回では特に違和感なく、群舞も素晴らしく、見応えある内容でした。

後述しますが、前回「かぐやの浦島モモタロウ」を観た方は、
前回出演者のレベルがいかに上がったかを確認することができます。
特に私の場合は、すばらしい成長ばかりで驚きの連続でした(汗)
アルゴ以外にも毎日の稽古をかかさなかったことがわかります。

オープニングの夜のシーンはいいですね!
満月、そしてライトの演出もグッド!
横笛は・・・・・・正直微妙。
あれがいいのか、いまいちなのかさえわかりません・・・

印象に残ったシーンは子供時代のヒメとモモタロウ、2人のシーン。
藤田宏樹がじつにうまく後藤夢乃をサポートしているので、
観ているこちらも感情移入してしまいました。
ここに関しては去年よりも今年の方が上でしょう。
また、このあとのシーンである鶴たちとのダンスシーン。
ここも秀逸。
深く味わいがある感じです。
私は一番ここが好きでした。

今回は、紅、銀、紫が、去年の女性陣から男性陣へと変更になりました。
タンスシーンがいいですね!
堀、岡田、斎藤ともに見応えあります。
私としては違和感はありませんでした。
ただひとつ残念なのは歌でしょうか?
もう少し、男性特有の威厳のあるような力強く低い感じがほしいな〜と思いました。
大山真志の歌声が印象に残りすぎるもので・・・

同じように、犬、猿、雉が、男性陣から女性陣へと変更。
ここは可愛らしい感じなりました。
猿はもうちょっぴり頑張ってほしいかな。まぁ〜かわいいからいいんですけど。
犬、雉はじつに素晴らしいです!

あくまで、私の聞こえる範囲でですが竹雀の時でも、後藤、石川、相馬の声は良く響きました。

一幕最後前、いきなり大拍手・・・・・
ファンの方でしょうか?
幕が降りる前からの拍手だったので、ちょっとビックリ。

ハッキリ言って誰も気づかないと思いますが、
宝・・・・の時のナレーションは中村裕香里。
最後の書物の時のナレーションは清宮愛結花です。
起用理由は、天然おっとり系だからでしょうか(汗)
でも、聞いてみると意外とマッチしているんですよね。

アンコール後ですが・・・・・
ここだけは付け焼き刃でしょう。
明らかに全員の目が動揺しています。
いつのタイミングで立ち上がるのか?
不安な様子が客席からも感じとることができました。
意外とアルゴってこういうの多いんですよね。前にも似たようなことがありましたから。
まぁ、公演を続けていけば自然と覚えていくことでしょう。

気になった役者は・・・

大山真志は去年に続いてのモモタロウ役。
彼はセリフがひじょうにしっかりしていて重みがあります。
言葉のひとつひとつを理解している感じ。
演技は言うことありませんが、それにプラスして歌唱力のすばらしさ。
男性特有の低音(いうほど低音ではありません)が、よく響きわたります。
男性陣は彼ぐらいの歌唱力がほしいところなんですけど・・・・・

藤田宏樹2005年の葉っぱのフレディにダニエル役で出演。
演技、そして歌唱力は相当なものがありました。
そして今回はアルゴ。
かなり期待していましたが、期待通りの活躍でした。
どことなくルックスはタレントの黒田勇樹に似ていますね。
演技力は本当に抜群!
10歳時のモモタロウは、清純さであふれていてひじょうに好感がもてました。
ひとつだけ気になったのは歌唱力。
まぁ、普通にうまいのですが、去年の葉っぱに比べるとやや低音になったような気がします。
変声期でしょうか?ちょっとだけそこが気になりました。
男性も女性も変声期で本当に苦労するんですよね・・・・

船越真美子も前年に続いてのヒメ役。
他にできる人がいないですから(汗)
演技的には素晴らしいので、言うことありません。
今回は歌。
東京公演初日ということもあり調子が良かったのか、
はかなけで伸びのある柔らかな歌声は抜群でした。
去年よりも歌唱力はついたように思えます。
これを毎日続けることがたいへんなんですよね。

後藤夢乃も、去年のヒメ(10歳)役を続投。
あいかわらずルックスはかわいいです。
表情のつけ方もうまいですよね。
今回は歌が印象に残ったかな?
私的には成長しているように思える歌声でした。
演技もいいし、ダンスもうまいし、表情もいいし、全く言うことないんですけど・・・
彼女を見ているだけで癒されること間違いなし。
モモタロウ(10歳)役の藤田とのコンビは抜群!

現時点では全く問題ないですし、子供時代はこのままでいいのですが、
少し成長したら、自分の華やかさを消す部分があってもいいかな?
何をやるにしても目立ちすぎるので、脇役に回った時に主役より目立つ可能性大。
舞台とは関係ありませんが、CM等でメインの方より華がある子はオーディションで落ちますから。
まぁ〜当分先の話なので、現段階では現状維持で無問題です。
今は自分の持っている「華やかさ」を大切にしてほしいな。すごく将来性のある女の子ですから。

去年の服部杏奈のお爺さん役を引き継いだ長澤茜
ちなみに2005年エターナルファンタジー演劇大賞の最優秀助演女優賞です。
去年もすごかったのですが、今回もまたすごいんですよ・・・・・
私は何回か今まで「地味だけど凄い」とか、「派手さはない」とか言っていますが、
今回は、その今まで足りなかったであろう「華」を身につけました。
すごいです!
後藤夢乃とまではいかなくても、すごく光るものが出てきました。
どうやってそれを身につけたかはわかりませんが、素晴らしいです。
立ち振るまい、ダンスは秀逸!
ダンスは特に切れがあり、止めるところは止めてピシッ!とした感じ。
かなり目立ちます。
去年よりも成長したことが明らかにわかりますよ。
歌唱力も抜群なのですが、
相対する相馬毬花がやや歌唱力が落ちるため(あくまで服部杏奈と比べると)
それに合わせた歌声であるように思えます。
服部杏奈とのコンビであれば、さらに彼女の歌声が発揮できたでしょうね。

船越英里子は、去年よりも抜群に歌唱力がアップしました!
いかに練習したかがわかります。
毬子のイメージ像=英里子というものがようやく確立されたかな?
表情的にも、前回に比べると穏やかにそして柔和になったよう思えます。

中村裕香里のお婆さん役は去年から続投。
去年もすごかったのですが、今年もお婆さん役にさらに磨きがかかりました。
簡単そうに見えてじつに難しい演技です。
特に声質がよりお婆さんに近づいたように思えます。
安定度は抜群!普通〜にすごいです。
ダンスシーンは表情が豊かで楽しいです。
あえてひとつだけつっこむとしたら、そんなにたいしたことではありませんが、髪形。
彼女は前髪をあげるんですよね。
私的には前髪があった方が100倍かわいいと思う(笑)
ただここは難しい問題で、
前髪があるとダンスのところで邪魔になる人もいて、上げる人と上げない人に別れるそうです。
その程度の問題なんですけど・・・

柴原史佳は一番上のお姉さんになったこともあるのか、一歩引いた感じですね。
派手な見せ場のようなものはありません。
ただ、後方で竹雀として登場する場面ではけっこう歌を歌っています。
見逃しがちなので、ここはチェックが必要でしょう。
正直、昔とはイメージ変わりましたね。大人の雰囲気の柴原史佳という感じでしょうか。

清宮愛結花は、意外と言っては失礼ですが、センターが多いです。
ダンス系がうまい子はセンターに良くきますね。
まっ、当たり前のことではありますが。
岡田真彪くんとのダンスシーンもけっこう見応えありました。

髪形ですが、後ろで結んでいる感じで、すごくかわいいです!この髪形は大好き(爆)
セリフが少ないため、いざセリフを話す時は緊張しているように思えます(笑)
真面目な話、そろそろ彼女が普通の演技をしているところが観てみたい。
2002年「アニー」のストリートチャイルドの時も演技はしていましたが、
頷くぐらいの演技でしたので、演技演技しているところをみたいんですよね。
テレビ出演をした2003年の『クニミツの政』では、まずまずの演技を披露していましたが・・・

今回の一番の成長株は、間違いなく安藤美雲
とにかくすべてに驚きの連続!
おそらく相当なレッスンを積み重ねたことでしょう。
去年とは比べものになりません。
犬や、竹雀のセリフ時は、とにかくカツゼツがしっかりしています!
落ち着いていて聞き取りやすい!
ダンスもきっちりしていて見栄えあります。
そしてさらに驚くのが歌唱力。
すごい声量なんですけど!ビックリ〜!!
よく透る声になりましたね。
表情付け、演技、ダンス、歌と、すべてのバランスにおいて大幅なパワーアップした安藤美雲。
今後も要注目の女の子でしょう。

堀広希岡田真彪斎藤大輝、それぞれ、紅、銀、紫役ですが、
演技的にはみなさん良かったです。
個人的には、堀広希が意外と演技力があって良かったです。
特に紅より村人の時の演技が好きですね!
ほのぼのとした演技の方が彼の魅力を引き出す感じ。
ダンス力は岡田真彪。
見栄えもいいし、ダンは一番きっちりしている。特にターンは秀逸!
ちなみにオープニングでいきなり登場するのは彼です。

舩橋理佳子は、やはりダンス。
身長が高いこともありダンスシーンでは目立ちます。

安達妃美も成長した演技力を見せてくれます。
雉はかわいいですね!
歌はまずまずな感じですが、ダンスがひじょうにしっかりしています。
見栄えが本当にいいです!かなり切れがあります。
表情付けもじつに良くなりました。
去年と比べてレベルアップしたことがすぐにわかります。
彼女の存在も今回は意外と大きいです。

石山莉紗の成長度もかなりのものがあります。
すみません。去年の出演は石山絵里加で妹さんでした。
今年は初出演ですね。
歌唱力の聞き応えバッチリ!
さらには今回はダンスシーンにも注目でしょう。
見応えありますよ。
特に後半の暗闇で踊る場面。
私は前の方で確認できたのですが、切れのあるダンスは目立っていました。

島田華衣は、ココスマイル関連では常連の女の子です。
アルゴは初参戦ですが、実力があるベテランなので違和感は全くないですね。
演技をする表情は豊かだし、
ダンス力にも定評がある彼女ですから、目立たないわけがありません。

石黒貴己は、パンフレットの写真より実物の方が断然かわいいです(汗)
アルゴ初出演ですが、センターが意外と多いですね。
目がパッチリしている美少女。
ダンスもしっかりしているし、歌唱力もあります。
おそらく、これからアルゴを引っ張っていく逸材でしょう。
私だったら絶対手放したくありません。
これからのアルゴの発展のためにも、間違いなく必要不可欠な存在。

石川梓文も、パンフレットより実物の方がはるかにかわいいです。
笑うと無くなる三日月瞳が印象的。笑顔がじつに素敵です。
ダンスもかなりいいですよ。すごくしっかりしています。
ターンでの首の回転も切れがあります。
ここは要チェックです!

小さい子メンバーはなかなか覚えきれません。
伊藤有沙は猿役で頑張ってはいるものの、これから伸びていく存在。
瞳がウロウロすることもありましたが、回を重ねるごとに落ち着いてきました。
ここで経験を積んで自分の糧にしてほしいです。
瞳パッチリなので、これからさらに美人になっていくことでしょう。

宮島小百合もまだまだ(少4ですからね・・・)
ただ、演技や表情的にはこれからの期待がもてますね。
意外と玄人好みの役者さんになる可能性大。

岩瀬光世、舩橋沙絢子の妹コンビはまだまだ。
姉に比べることすらできません(両姉がすごいから、妹はたいへんなんですよね・・・)
これからに期待します。

そんな中で光った存在が相馬毬花
SETの本公演の舞台「ニライカナイ錬金王伝説」に出演したこともあり、
かなり期待していました。
そう簡単にSETの舞台には上がれませんから。
アルゴ初出演とはいうものの舞台度胸は満点。他の子と比べて全くものおじしていません。
じつに堂々としています。
表情付けも抜群にいいです!なんとなく奥村優希にも似ていますね。
一番背が低いこともありますが、ダンスシーンではセンターに来ることが多数。
しかも、ダンスの切れもあります。
さらに驚くべきことに歌唱力。
服部杏奈とは比べてはいけませんが、かなり高いレベルで声量があります。

今回、お爺さん役は長澤茜、お婆さん役は宮島小百合ですが、
亀殿は長澤茜でそのまま、鶴様は相馬毬花となります。
つまり、後半は相馬毬花になるんですよね。
これは明らかに歌唱力対策でしょう。
去年は、服部杏奈、長澤茜がそのまま対応できましたから、ちょっと勘違いしやすいんです。
前述したとおり、長澤茜も歌唱力があるため、やや相馬毬花の歌唱力に合わせた感があります。
つまり、これから相馬がさらに歌唱力を鍛えていけば、長澤もそれに対応できるということです。
じつに楽しみなコンビです。
彼女もこれからアルゴを背負っていくかもしれない存在。
期待したいです。
物語によっては、主役級もありえるでしょう。

完全に蛇足ですが、舞台を降りた後の彼女の性格もすばらしいです。
人と会話をする時には必ず相手の目を見て喋りますし、対応の仕方がじつに大人。
ボソボソ喋ることなく、きっちり自分の意思で喋ることができます。
この年齢でこれだけしっかりしている子は珍しいですよ。

総括
去年と比べて、わかりやすく、かつダンスシーンが多いので、じつに見応えある舞台となりました。
この内容でしたら観客も十分に話を理解できると思います。
率直に言って楽しかったです。

(敬称略)


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