公演時期 | 2012年7月24日~7月26日 |
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会場 | 北千住 THEATRE1010 |
原作 | レオ・バスカーリア |
企画・原案 | 日野原重明 |
脚本・作詞・演出・制作 | 犬石隆 |
翻訳 | みらい なな |
総合プロデュース | 黒岩祐治 |
音楽監修・作曲・作詞・編曲 | 玉麻尚一 |
作曲 | 金子貢 |
振付 | 中川久美・関根玲子 |
あらすじいのちというのは、永遠に生きているのだ。 春に生まれた葉っぱのフレディ。 夏には人間に木陰を作り、秋には紅葉してみんなの目を楽しませ、 冬、風にのって母なる大地へ帰っていく。 人間の心の移り変わり、そして、短い葉っぱの一生・・・ いのちはめぐる・・・・・ (過去のパンフレットより、一部抜粋) 感想今回はなんとか春、夏、両組を観劇。 子役のレベルが本当に高い舞台。 というのが言い飽きるほど。 今現在「ミュージカル・アニー」と「葉っぱのフレディ」は、 ジュニアミュージカルでも両巨頭でしょうね。 「ミュージカル・アニー」の場合は、 毎回、ハニガンや、グレース、ルースターなど、 大人の役が変わることが多く、 それゆえのテレビ等、マスコミへの宣伝効果が見込まれます。 それはそれ。 「葉っぱのフレディ」はそれが無いだけの話。 オーケストラがある分、 「アニー」の方が格式は高いかもしれませんが。 さて、内容的には大きく変わっていないので、 過去の観劇感想と遜色ありません。 気になったのことはふたつくらい。 ひとつは、葉っぱが散る場面。 私の記憶違いかもしれませんが、 前の演出としては、大木があって、 その台のもとから葉っぱが散っていく梶感じでした。 今回は、舞台前に葉っぱたちが一度集まり、 そこから葉っぱが散っていきます。 私は観やすくてとても良かったです。 前回も同じ演出でしたら、申し訳ない。 もうひとつは、最後の1枚となるフレディが、 ついに木から離れて自分がいた場所を見つめる場面。 あくまで私自身の印象としては、 前はもっと感情的に、物凄く悲しい、 「死」を強くイメージする演技だった気がします。 ただ、今回を観ると、 そこまで感情的にはなっていない気がします。 あんまり、悲しいシーンにしたくないのかもしれませんね。 ただ、回りの観客はボロ泣きなので、 私が異質なだけかもしれませんが。 気になった役者まず、私が思うのは、 葉っぱ役である、河合栞菜と赤須千夏。 この二人がじつに効いている。 役名は「葉っぱ」 地味で目立つことはない。 それでも、ダンスの素晴らしさが秀でている。 風のウェンディと一緒の風が出演する場面も秀逸。 この二人がいるからこそ、 他のメンバーも安心して物語を進行させることができる。 もちろん、全員の和があればこそだけれど、 この二人の存在はじつに効いていた。 この二人なくして、今回の舞台の成功はありえない。 そう断言できるほど。 主役、フレディ役の日暮梨花この子は面白い。 そのままコメディ。 生意気な部分も、全部コメディにもっていけますから。 アドリブなのか、脚本どおりなのか、 よくわからないセリフすらありました。 歌唱力も、この年齢でこれだけ歌えれば十分でしょう。 しかし、面白い子が出てきました。 同じく、御子柴凜々子ルックスはじつに可愛らしい。 太眉、瞳パッチリで華がある。 よく目立ちますね。 文句無いな~ 歌もよくやっているし、 コメディチックなところもいい。 クレア役、小倉優佳歌はうまいほうだと思う。 どちらかと言うと、 彼女のクレアの方が母性をくすぐるかな? 同じく、木村奏絵う~ん、どちらかというと、普通かな~? 個性として、癒し系でも、面白系でもなく、 フレディとの関係は友人感覚。 ダニエル役の石川鈴菜田中瞳と比べると、 少年っぽさは断然彼女。 同じく、田中瞳彼女の演技を観るのは久々。 「ミュージカルアニー2009」では、 ストリートチャイルド役でした。 当時も瞳パッチリで可愛らしい女の子で、 かなり印象に残っています。 今回の出演、私も注目していました。 で、最初に思ったことは、パンフレット。 「好きな有名人は?」の質問に対し、 「声優の坂本千夏」 とんでもないところを、突いてきますね。 マニアックすぎる。 ま~普通に考えると「となりのトトロ」のメイ役では有名ですが。 でも、そこをとりあげる思考が凄いなと思いました。 今までのダニエル役と比べると、 そこまで少年少年はしていない感じ。 まだ幼い、少女の雰囲気が残っていました。 フレディとの関係も、一応「一番の親友」という設定なのだけれど、 けっこう淡白かも。 ダンスが得意?ということもあり、 やっぱりキビキビしたスピーディーなダンスは今回も印象的。 キレキレですから。 ダンスだけでなく、当然のことながら歌もある。 そんなに得意ではないと思うけれど、 私はよくやっているな~と思いました。 アン役の相馬毬花彼女もけっこう昔から観ています。 ミュージカルキッズアルゴ 「かぐやの浦島モモタロウ」 2006年から。 演技力や表情の表現力は、昔から定評あります(私の中で) こちらのアンは、そこまで姐御肌タイプではなく、 どちらかというと穏やかな感じ。 ベンともやりあいますが、 そんなに「いけず」な雰囲気ではなく、 受け止めてあげる度量を持ち合わせている。 今回は歌もありましたが、 歌唱力は相当うまくなっている。 同じく、稲葉愛夢彼女は、まず歌唱力が素晴らしい。 そして、今回のアン役の演技は、 姐御肌的であり、コメディチック。 なかなか面白いアン。 ベン役の中道杏菜秋山美里のベンと比べると、そこまで強くない感じだけれど、 普通にうまいでしょ。 同じく秋山美里とりあえず、まずまずのベンかな? 王道系? ベン役については、二人とも申し分ないと思う。 誰もが思い浮かべるベン役を演じることこそが、 難しいんですけど。 メアリー役の土井ひなた「ミュージカルアニー2011」ではテシー役。 私はなんとなく覚えているぐらい。 彼女は歌唱力というよりも、表情付けが印象的。 ルックス的に言えば、 伊藤有沙、長澤夏実に似ているな~とも思う。 演技力としては、 こちらのメアリーの方が安心して観られるかな? 今後どれだけ伸びるのか、とても興味深い。 同じく、大塚あかり彼女はおそらく歌唱力で選ばれてますね。 演技やセリフ回しはまだまだ。 ヤンキーっぽいところも、ちょっと無理があるような。 ただ、やっぱりメアリーはソロで歌う部分が多いので、 歌唱力は重要。 私は演技よりも、どちちらかと言うと歌に重きを置いているので、 歌がうまい子は印象に残ります。 クリス役の鈴木麻祐理ミニスカで、太ももバッチリで、 けっこう色気があるクリス。 演技的には、前々回の北川理恵的な雰囲気かな? 比べるのは酷だけれど、私はよくやっていると思う。 北川理恵と比べると、どちらかと言うと天然系かな? 演技はしているものの、 ちょっとほんわかしている部分も見え隠れする。 毎回言いますけど、クリス役のソロは本当に難しい。 高いキーの部分、凄く頑張ってると思う。 それから、けっこう他の場面でも、ダンスシーンで登場しますね。 マーク役には蔦木竜堂ついにマーク役ですか。 時が経つのは早い。 キャタックオリジナルミュージカル「TRUE PRESENT」2006年 この時から考えてしまうので、感慨深い。 今までのマーク役に比べると、かなりコメディチック。 ラップもきますからね。 NARUTOのビーなみに、セリフのラップが多い。 歌はまだまだこれから。 声変わりもあるし、男子は大変だもの。 あと、メフィストも彼なのですが、 怖さというよりも、なんと言うかな、 特撮ヒーローもので毎回登場して、 その回で倒されてしまう怪人のような雰囲気。 ちょっと面白いメフィストのように、私は思えました。 ま~それよりも何よりも、 今までずっと女の子たちの舞台で、 男ひとりで頑張ったりと、大変だったろうな~という、 関係無い部分で尊敬してしまう。 風のウェンディ役の小山侑紀けっこう小さい頃から観ていますが、 ついにここまできたか!って感じですね、私としては。 ダンスの実力もさることながら、歌唱力もある。 十二分に役目を果たしました。 素晴らしい。 ウェンディ役に起用するのも当然の流れだもの。 ときたま、スリットから見え隠れするおみ足もセクシー。 総括どちらの組も私の評価は5点満点中の4.5点。 言うことないほど、すばらしい舞台。 たぶん「葉っぱのフレディ」では5点満点は難しいと思います。 やっぱり、何かプラスアルファ的なエンターテイメント性がないと、 満点はつけづらい。 だからこそ、舞台の出来としては、4.5点でも満点と言えます。 この舞台は、本当に素晴らしい。 もっともっと、世間に知らしめたい舞台。 私も告知、けっこう頑張ってます。 ※敬称略 |