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ラブリーズ「きっと、君のせいじゃない」「君の迷い道」2018観劇感想

ラブリーズ「きっと、君のせいじゃない」「君の迷い道」

チーム夢 満足度星星星空星空星
チーム虹 満足度星星星半分空星空星
チーム愛 満足度星星空星空星空星
チーム空 満足度星星星空星空星
公演時期 2018/4/28→5/6
会場 下北沢 小劇場 楽園
構成・演出 桝川譲治
脚本 阿原乃里子・熊手菜津子

あらすじ

放課後になると集まってくる、学年も制服も性格もバラバラな4人の女の子。
いろんな依頼に応えて駆けつける、4人だけの応援チーム、ラブリーズ。
今回の依頼は・・・
(パンフレットより抜粋)

観劇感想


久々のラブリーズ。
過去の観劇感想は、
ラブリーズ~君に捧げるハーモニー~
2008年1月9日~14日

ラブリーズ~君に捧げるハーモニー~
2008年12月30日~1月12日

「ラブリーズα~ありがとうの詩~」「ラブリーズ~君に捧げるハーモニー~」
2009年12月29日~1月12日

「ラブリーズ2~ひなごころバージョン~」「ラブリーズ3~きみの迷い道~」
2011年12月29日~2012年1月9日

2015年の「きっと、君のせいじゃない」は未観劇。

「きみの迷い道」公演をチーム夢、チーム虹が、
「きっと、君のせいじゃない」公演を、チーム愛、チーム空が、
それぞれ公演。

まず思うこと。

暖かい目で見守る、今後の成長を期待する舞台

舞台の見方はいろいろあります。
大きな会場、本格的な舞台をガッツリ見るタイプ、
市民が力を合わせて創りあげる舞台、
劇団の公演、
子供向けの公演、
新人公演、
本当に様々。

その中で、今回の舞台は観客も優しく見守っていく舞台かな~?と思います。
アルゴミュージカルでも、ココスマイルでも、
葉っぱのフレディでも、ミュージカルアニーでも、
あらゆる舞台、一番最初からうまい人なんていません。
経験を重ね、そして次の舞台へと成長していく。

どんな天才でも「経験」だけはすぐに積むことはできません。
だからこそ、今後成長するであろう役者を見守る力も、
観客にとって必要だと思います。
ま~言うなれば、歌が下手くそなアイドル歌手が、
だんだんと上手くなっていく。
その成長過程を観客、ファンも一緒になっ親心的な目線で応援していく。
それにも似ています。
と偉そうに、のたまいますが、
観劇感想は厳しく書いてしまうので、そのあたりはご容赦ください。

両公演ともにストレートプレイの舞台。

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「きみの迷い道」


2012年に一度観劇しています。

あらすじとしては、小雪のいとこの岡本美歌が再び登場、
自分の夢を叶えるために海外に目を向けるか、
はたまた母と一緒に過ごすか、
という自分の進路に悩む物語。

チーム夢

佐藤祐位 守口翼役
このメンバーからすると、翼が一番肝なのかもしれません。
というのも、岡村ほまれ、大野愛美は新人、
金光歩乃佳は経験豊富だが、あげ葉は癖が強いので観客的には翼が重要視される。
ということで、この組み合わせ、そして他のチームの翼と比べても、
佐藤祐位の比重はかなり重かったに違いない。
なんとなく私は想像してしまう。

だからこそ、というわけではないが声量は大きい。
不安だからこそ声を出す、ということが稀にあるがそんな感じも受ける。
大野愛美、岡村ほまれを引っ張っていかないと。
しっかりとした性格、真面目に地道に頑張る、
派手さは無いが、縁の下の力持ち的な雰囲気をもつ翼かな?
そこまで面白さがあるわけではないが、
丁寧な演技、セリフ回しが印象的。

金光歩乃佳 安達あげ葉役
金光歩乃佳に関しては長年観ているので、
大きくなったというのが正直な印象。
「ラブリーズ2~ひなごころバージョン~」「ラブリーズ3~きみの迷い道~」
以来ですね。
あの当時の面影と比べちゃいけません。
ただ、当時から小さいながらもマスコット的な存在と、
愛らしいルックスで強く印象に残っています。
大きくなっても顔だちはほとんど変わっていないので、
見間違うことはない。

あげ葉役は演じる役者によって印象度がけっこう異なります。
男性的で強めなボーイッシュ(今だと男女差別な言い方になるのか?)
はたまた空気の読めない、変チクリンなキャラになることもある。
金光歩乃佳は、ほわ~んとした感じかな?
強めではありますけどね。

表情付けは観ていて楽しい。
セリフ回しに関しても特に違和感は感じませんでした。
自然な演技で私は好印象。
とりあえず金光歩乃佳を観ていれば、楽しめる感じ。
年齢も経験もありますから。
ハズレがない。

岡村ほまれ 久野里沙子役
間違いなく、今回の全ての配役の中で大抜擢だと思います。
雰囲気からすると普通に考えれば小雪役。
それを里沙子役に配役したということは、
相当な期待度がうかがい知れます。
大野愛美も同じ中1。
比べてみると、たしかに大野の方が小雪かな?

ただ、やはり里沙子役は経験豊富な子が演じることが多いので、
新人の岡村ほまれにしてみると、大変だったことは間違いない。

パンフレットの写真と全く同じ実像で(失礼)ルックス抜群の美少女。
瞳がキラキラしてる。
魅力的な子であることは間違いない。
久々に書くけれど、真に「華」がある子だな~と思う。
世が世なら、「ココスマイル」のココ役でも不思議ではない。
・・・と、それは言い過ぎか?
歴代にOBに怒られそうだ。
もう2年欲しい。
ただ、そう期待させる何かがある役者であることは間違いない。

全体的なシルエットは華奢。
物凄く細い。

可愛らしい顔だけど声が残念、という女優もいる中、
彼女は声も可愛らしい。
その声から発せられるしゃべり方も可愛い。
一般男子であればイチコロだ(死語)

大人びていて、マミーナさんの対応もできる、しっかり者の里沙子。
ただ、小学校を卒業したばかりの子が上から目線のように言われると、
舞台がコメディになってしまう。
「お前が言うな」みたいな。
ここはちょっとつらいところ。
仕方ないですけど。

たどたどしいところもあるセリフ回しだが、
そこまでの違和感はない。
そもそも特に聞き取りづらいところもありませんでした。

ただ、表情は固い。
セリフに合わせて表情を変化させるところは大丈夫だが、
自分が喋っていない時の表情、普段の表情、
ここがまだまだ物足りない。

新人なので、気づいた点が多く申し訳ない。
舞台前に出てダンスをするのだけれど、
視線がかなり上。
もう少し視線を落としてほしい。
他のメンバーはそこまで上ではない。
緊張とか、観客の目を見るのが恥ずかしいとかもあるけれどね。

物足りなさついでに言うと、元気というか覇気、
そしてセリフひとつひとつの重みを今後頑張ってほしいな。

まだまだ未完成な役者。
だからこそ、期待度が半端ない。
逸材であることは間違いない。
早過ぎるけれど、本当に次の成長が楽しみ。

比較対象にはならないかもしれないけれど、
女優の吹石一恵なんて、ドラマデビューの時、
本当にビックリするほど下手くそでしたからね。
棒演技。
それがどんどん成長していく。
岡村ほまれの成長は、これよりも遙かに上回ることを期待。

大野愛美 森田小雪役
パンフレットより、実物の方が可愛い。
彼女も中1。
たしかに雰囲気は小雪という感じ。
岡村ほまれと同じように、彼女も華奢。
ものすっごく細い。

セリフは頑張ってるが、やはり言葉の軽さは感じる。
また、目の挙動が落ちつかない時もある。
新人だから、仕方ないですけど。

ただ、ダンスが始まると、その緊張感から解放されたのか、
じつに生き生きとする。
こっちの表情の方がいい。
視線も普通に観客に向けるし、堂々としている。
それもあってか、後半の表情付けがじつに柔らかくなってくる。
やはり最初は緊張していたせいかな?

静かでおとなしく、芯がしっかりしていて真面目な小雪。
演技的にはとても似合っていたと思う。
私の好きなイメージの小雪なので、
違和感を感じることなく素直に観ることができました。

最初は違和感を感じたが、
観劇しているうちに彼女の演技の面白味が出てくる。
演技の表情付けはまだまだこれからだけれど、
岡村ほまれ同様、彼女の成長もじつに楽しみ。

高木夏美 岡本美歌役
彼女を初めて観たのは、
ココスマイル5 ~明日へのロックンロール~
ですね。
鮮明に覚えています。
新人なのに印象度が強いもの。

そして久々の観劇。
金光歩乃佳を久々に観たのとは全く別次元の衝撃。
普通に大人の女性ですから。

過去に岡本美歌役を荒居直子、吉永まりやが演じていましたが、
それと遜色ありません。
濃い~演技も全く問題無し。
本人の性格は知るよしもありませんが、
けっこう得意な感じかな~?なんて思ったりします。
とはいえ、何でもできそうですが。

当たり前ではあるけれど、カツゼツもいいし、
演歌目線の瞳の強さ、表情も魅力的。
どっしりした安定感は抜群。

ひとつ感じたのは、
やはり子役から成長した後、
成人としての女優の部分。

子役の時は、小さくて可愛い、
演技ができる、ダンスができる、歌唱力がある、と、
同世代の子と比べて突出することもあり、
差別化が顕著。
ただ、大人になると同世代の子も変わらない実力を身につけてくる。
子役の時の実力なんて意味が無くなることもしばしば。
大人になって、他の役者とは違う個性をどう表現していくか?
高木夏美の成長を観て、それを強く感じました。
大人の方が大変。

総括
おそらく、大野、岡村が中1で新人ということもあり、
大学生コンビの佐藤、金光がいろいろとフォローしていたことでしょう。

とにかく「華」のあるチームで、観客として舞台には集中できます。
「小さな子が演技をしている、頑張れ」
という判官贔屓(はんがんびいき)な感もぬぐいきれないけれど、
暖かく見守りたい、成長を見守りたいと、
観客がそういう雰囲気をかもしださせることができるのも、
チーム夢の良いところかな?

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チーム虹

川畑はるか 守口翼役
マリアと緑のプリンセスではアースリーフ役。
言われて観ると、たしかに少し少年っぽい雰囲気が漂う。
意外と落ち着いた翼かな?
まったり感がある。
ただ、ほんわか系ではないので、里沙子というよりかは、
翼の方がしっくりくる。
口調もしっかりしている。
落ち着いて抑えた演技なので、
もうちょい演技として変化があっても良かったかな~?と思う。
ここのチームは、あげ葉、小雪と二人が元気なので、
抑え役というイメージもあるが。

垂石瑚子 安達あげ葉役
「ココスマイル7 ~夏色のマイソング~」ではカンナ役。
「ミュージカル マイソング~誰かのために輝いて~」ではかすみ役。
良く覚えています。
過去の感想を読むと、自分アピールが見えてしまう子だったかな?

今回久々の観劇ですが、まず当たり前のように体の成長に驚き。
子供ですから観ないとすぐ成長します。
クセのある難しいあげ葉だが、そこまで弾けるあげ葉ではないので、
ほどほどに抑え目な演技。
ここは彼女なりにかなり研究したと思う。
さすがに今までメインキャストを演じている安心感がある。
表情の豊かさはあいかわらず素晴らしい。
変化が楽しいと観客も楽しい。
目の使い方も彼女はうまい。
演技部分も良いけれど、元気のあるダンスのところはもっと印象深い。
観客へのアピールは流石だと思う。
そのへんは良くわかってる。

井上沙香 久野里沙子役
「ココスマイル7 ~夏色のマイソング~」では竹内美園役。
なるほど、あのソロで歌っていた子ですか。
良く覚えています。

ま~笑顔がかわいい。
まずこれが第一印象。
口角も良く上がっている。
表情豊かで、ほんわか系、コメディ系、真面目系と抑揚があって、
観ているこちらは本当に楽しい。
ひとりで喋るところなんて、彼女から温かさが伝わってくる。
ほがらからな太陽のよう。
ほんわか、しっかりの王道か?
それにプラスしてニコニコ笑顔なので、この里沙子には、まいった。
あんまりハマリ役は言いたくないけれど、ハマリ役だな~

虹チームの中で、間違いなくキーポイント。
彼女がいるといないとでは大違いと思えるほど、効いている。
確実に効いている。
私的に大絶賛しておこう。

逸材だな~と思ったら、中1か。
マジか。
これはさらに伸びるでしょ。
今後も注目度大。

阿久津菜摘 森田小雪役
彼女を観るのは初めて。
どちからというと静かな小雪というよりかは元気系。
でも、そんなに違和感を感じるほどの元気ではないので、問題なし。
彼女の個性がある小雪だもの。

発声はしっかりしていて、声はとても聞き取りやすい。
受け答えがしっかりしている。
今後はもっと表情付けに着手してくれると嬉しいかな?
小雪はしっかりタイプなので、変化しすぎるのは難しいですが。
小6ということもあり、まだまだ伸び盛りのこれからの子。

総括
このチームは全体的に声が聞き取りやすい。
ダンス部分も生き生きしていて、とても印象度が高い。

「きみの迷い道」の内容は独特な間合いがあり、間が空く部分もある。
そこで井上沙香がいるといないとでは大違い。

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「きっと、君のせいじゃない」

この公演は初めて観劇。
あらすじ的には、
ラブリーズに入りたいという、ひかるが登場。
ただ、言っていることがコロコロ変わるので、
ラブリーズのメンバーも困惑してしまう・・・
こんな感じです。

三枝ひかるの独特な雰囲気

最初はラブリーズ宛の手紙の紹介、
後半が、三枝ひかるとの関連。

いや~特に後半の独特な雰囲気は観ている観客も困惑してしまう。
もちろん、ラブリーズ4人のメンバーも同じ。
この子をどうあつかっていけれはいいか?
凄く難しいテーマ。

最初は「不思議ちゃん」という感じで片づけてしまうのかな~?と思いきや、
じつは震災の影響で避難村(団地?)に来た子とのこと。
着の身着のまま来たという、深い事情がある。
それを回りの人も考えていかないといけない。
心の傷?心的外傷?
大人だといろいろなことを想像してしまう。
その大人でさえ難しいことを、
子供たちが主体のラブリーズが向き合って対応することに意義があると思う。

正直言うと、かなりつらいテーマで、観客もつらい雰囲気になる。
心の奥底がしめつけられ、どう言っていいのか言葉に詰まる。
しかもそれを常に思いながら舞台を観劇しているので、
舞台の進行がゆっくりに感じる。
全体的な雰囲気自体も暗くて重い。

チーム愛

望月美結 守口翼役
「ココスマイル7 ~夏色のマイソング~」では藤本ひさえ役。
おっとり、ふんわりした雰囲気が印象的。
今回の翼役も似たような感じ。
どちらかと言うと里沙子が持つ雰囲気ではある。

当時より体も成長してお姉さんになった。
高3ですからね。
喋り方もいいし、カツゼツも悪くない。
しいて言えば、もうちょい覇気があるといいかな?
私から観て、なかなかつかみどころのない役者だと思う。

苫米地琉七 安達あげ葉役
「フラッパーズ~私たちにできること~」2015年では水川かえで役。
ラブリーズと並んで、フラッパーズもストレートプレイで少人数。
意味合いとしては小雪に近い役でした。
そこから考えると、やはり体も演技も成長した。
スタイル抜群。
ただ、顔はほとんど変わらないので私の記憶には鮮明に印象づいています。

声は一番よく出ていたと思う。
あげ葉ということもありますが。
発音、発声ともによく、ひじょうに聞き取りやすい。
彼女なりのあげ葉、ボーイッシュな雰囲気作りもいい。
ただ、私的にはもう少しパワーがほしい。
このチームを盛り上げるのはあげ葉の個性が必要不可欠。
それだけでなく、観客まで取り込んでいかないと、舞台自体がしまらない。
厳しい言い方だが、そういった役目も影ながらあげ葉にはある。
緊張していたせいか、たまにきょどったりする表情もあるが、それはご愛嬌。
それだけ、あげ葉役は他のところにも注意を向けないといけないという、
難しい役どころではある。

郡司茉莉愛 久野里沙子役
彼女は初めて観ました。
彼女もじつのところ望月美結の翼にも似て、ほんわか系。
言うなれば、みんなを仕切るお母さんタイプ。

正直言って、発声、セリフが聞き取りづらいところがある。
何を言っているのかわからず、舞台が進行してしまうと観客としてはつらい。
話の意味がわかりませんから。
ここは今後、頑張って改善してほしい。

ただ、里沙子の雰囲気にはピッタリで、
メンバーの意見をまとめ、理解し、
思いやりある温かさが伝わる演技はとても好印象。
ただ、もっとパワーは欲しいかな?

伊藤果南 森田小雪役
「ココスマイル7 ~夏色のマイソング~」では外浦奈緒子役
それ以前にもいろいろ出演していて、私も観劇していますが、
雰囲気は全く変わっていない。
これはこれで凄い。
彼女の顔はすぐに思い浮かべられるほど。
今、中2だから、小さい頃から出演していたのか。

う~ん、小雪だからこんな感じかな?
発声的には、舌たらずな口調が少し気になる。
舞台観劇が多い私としては、
どうしてもそこが気になってしまうのは申し訳ない。
これは年齢を重ねるごとに変わっていくと思う。

演技的には小雪のしっかりした雰囲気が印象的。
小柄な体でも真面目でしっかりしたところは、良く伝わってきます。
まだまだ伸びる、発展途上中。

黒川音 三枝ひかる役
名前が変わって久々の観劇。
雰囲気はほとんど変わっていない。
ただ、演技や、発音、発声は前とくらべると自然に素直になった気がする。
この印象が一番強い。
良い声になった。

そもそもこの「きっと、君のせいじゃない」公演を観るのは私は初めて。
そして三枝ひかる役を観るのも初めて。

ひかる役は、かなり特殊で難しい役。
平気で嘘をつく、それが精神的なものなのか、心の病なのか、
安易に言い表すことができない。
この役を自分の中でどうやって昇華していくのか?
物凄い苦労があったことは想像に難くない。
おそらく他の役者が演じたら、また違った雰囲気になるかもしれない。
それだけとらえどころがない役柄。

そんな三枝ひかる役を、黒川音はフワッとした雰囲気をそのまま出して演じます。
観ているこちらからすると、天然というか、謎というか、つかみ所が無さすぎる。
「おっとりした不思議ちゃん」という表現でしか言い表すことができず、申し訳ない。
それだけ、とらえどころのない難しい役。

総括
「きっと、君のせいじゃない」公演は初めて観ました。
正直、つらい。
重い。
雰囲気も暗い。

心に傷を負った少女がラブリーズに入りたい、
でも嘘つき?
その真相は?
という流れですが、
観客に訴えるものが良くわからないし、
また、出演者の力量で舞台に心を響かせるものがまだまだ足りない。

愛チームの中で誰かひとり、
観客から助けを求められるような役者がいればいいのだけれど、
残念ながら今回の舞台では誰もいない。
だから、観ていて疲れがあるし、だるさも感じる。
これは正直厳しいな~と思いました。

全体的に明るくないし、
エンターテイメント性があるわけではないので仕方ありませんが。

逆に考えると、それだけ深刻な物語。
子供たちが真剣に向き合う姿を、
大人たちが観て何かを気づかせようとする感じかな?

後述するチーム空と比べると、チーム愛は真面目すぎる。
あくまで私の印象だとみんな自分の殻を破っていない。
真面目に誠実に、舞台に演技に傾けているとは思うけれど、
真面目すぎても面白くない。
型にはまった、提供された脚本そのままだというのが、
観客にもわかってしまう。
弾けた、柔軟性がある部分がほしかった。

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チーム空

島田侑佳 守口翼役
「フラッパーズ~私たちにできること~」2013年では水川かえで役
ミュージカル シュガー~空色のプールサイド~(2014)室橋鈴花役
「フラッパーズ~私たちにできること~」2015年では山本遥香役
私のイメージ的に、ほんわかした雰囲気が印象に残っているけれど、
今回はその印象は薄い。
翼役としての演技を昇華しているように思える。
じつにしっかりした演技。
セリフ回しもいいし、カツゼツもいいし、
目力が出ていて、非常に見応えがありました。
真面目なだけでなく、ボケの部分もあって柔軟に適応しているがわかる。

彼女はセリフに重みがあり、よく噛みしめている。
長年いろいろ出演してきた経験がここに出ている。
成長した島田侑佳の演技、私はとても好感が持てました。
こういった部分が観られるから、長年観てしまう理由でもある。

大久保妃織 安達あげ葉役
ミュージカル マリアと緑のプリンセス 2015ではドロシー役
なるほど、ダブルキャストが近貞月乃だったので、
当時としての印象は彼女の方が強い。
だから、大久保妃織ドロシーはあまり印象に残らず申し訳ない。

で、今回ある意味初めて観た印象にもなるのだけれど、
素晴らしいと思う。

チーム空では抜群に効いている。
もし今回の4チームの中で誰が一番印象に残ったかと言えば、
間違いなく彼女を推す。

それぐらいの逸材。

まず表情の豊かさ。
これが素晴らしい。
ほんと楽しい。
喋り方もいいし、ひとつひとつの動きも面白おかしい。
さらには声がとおるから、じつに聞き取りやすく彼女に集中できる。
明らかに玄人好みの役者。
クセがあっていい。

もしまだアルゴミュージカルが存在していれば、
間違いなく選ばれていたと思う。
そういう80年代の雰囲気をかもしだせる子。
演技的にはアルゴ出演者の篠原美紀に近い。

パッと見の印象は地味なのだけれど、
それを演技でカバーできる。
近年だと元アニーの池田葵に近いかな?
彼女がいるといないとでは、このチーム空の印象度はまるで違う。
今後の成長もさらに期待したい。

小島愛彩 久野里沙子役
ミュージカル マイソング~誰かのために輝いて~2015では主役のあやめ役。
ココスマイル7 ~夏色のマイソング~」2016では澤野涼役

淡々とした喋り方。
落ち着いた雰囲気でカツゼツはいいと思う。
発声もいい。
ただ、面白味には欠けるかな?
もっと表情の変化があるといい。
ちょっと乏しい。
テンションがあまり変わらないのも気になる。
テンポ、抑揚がもっとあっていいと思う。

里沙子はまとめるタイプではあるけれど、
それにしては冷静、客観的すぎる気はする。
だから、なかなか引き込まれない。
せっかく可愛いのにもったいない。

石井愛花 森田小雪役
「ココスマイル7 ~夏色のマイソング~」2016では竹内美園役。
ソロの部分なので、私も印象深いです。
井上沙香がダブルキャストだったので、
あのキャスティングは重要視されてますね。

小雪の真面目さは伝わってくる。
ただ、声質、演技ともにまだまだ未完成な女の子。
パンフレットの写真よりも実物の方がいい。
ルックスに華があるので、今後の成長に期待したい。
こういうタイプは化けることが多い。

総括
同じ公演である、チーム愛と比べて圧倒的に面白い。
舞台に集中できる雰囲気がある。
少なくとも3人の声質、セリフ回しがいいので、
全体的に聞き取りやすかったのがひとつの要因。

もうひとつが大久保妃織の個性と回りのサポート。
彼女のキャラが光り、
それを中心に他のメンバーが呼応、サポートできていた。
うま~く彼女をのせ、その個性を自分たちなりに調理している。
ここがとても良かった。

さらにもうひとつ。
おそらく4チームの中で一番アドリブが多かったと思う。
観客からの受け、頻度、反応も高い。
チームワークが良いせいなのか、どういう理由かはわからないが、
彼女たちなりによく研究していると思う。

4チーム観終えての総括

最近の子というわけではないけれど、
みんな真面目、お行儀がいい、お利口さん、しつけがしっかりしている。
そんな枠にはまった子が多いような気がする。
一般人、たとえば会社員とか、公務員を目指すのであれば、当然のことではある。

ただ、芸能、役者の場合はちょっと違う。
型にはまらない、バカさ加減が必要だと思う。
女優バカ。
舞台上だけでなく、日常生活でも破天荒な役者はいないものか?
なんて想像する。

アニメだけれど「アタックナンバーワン」では、
バレー馬鹿になろうと鮎原こずえが悟るシーンがある。
それと同じ、とは言えないが、役者バカ、女優バカという、
型にはまらない、枠にはまらない役者を目指してほしい。

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※敬称略
キャスト表