公演時期 | 2008年12月30日~1月12日 |
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会場 | 下北沢 小劇場 楽園 |
演出・作曲 | 桝川譲治 |
脚本・作詞 | 長田育恵 |
振付 | 吉永まりや/今泉舞 |
あらすじ放課後になると集まってくる、学年も制服も性格もバラバラな4人の女の子。 いろんな依頼に応えて駆けつける、4人だけの応援チーム、ラブリーズ。 今回の依頼は少し変わっていて・・・・・ (パンフレットより抜粋) 感想前回とはまたメンバーが異なりますので、けっこう印象が変わりますね。 話の流れは前回とほとんど同じです。 どの役も個性があって面白いのですが、 やっぱりアゲハ役は大変だな~と思いました。 個性強すぎですから。 坂本和香菜、島田華衣、中原知南、 本当に三者三様。 とらえ方が違っていて面白いです。 こゆき役の武田めぐみ、田代りさ、伊藤渚。 ラブリーズの中では控えめなこゆき。 3人ともに心に響く演技でした。 言うことないです。 3チームともに違う演出があります。 私が気づいたのは大まかに三つ(他にもありますが) 「じゃんけん」「取材を受ける人は?」「手紙の差出人」 「取材を受ける人は?」では、指差し、寝てるふり等があり、 「じゃんけん」では明らかに後出しじゃんけん等。 特に「手紙の差出人」は深い。 「クリスタル」「エコマン」「わんパーク」 すぐにピンとくる私も変人だ・・・ ギターの弾き語りは、日美野、島田、田村。 ちなみに、あげ葉役の島田が弾いている時は、 「いなり寿司をたくさん食べてありがとう」という手紙の場面で、 「私!私!」と自分に指差すシーンがないのは残念。 ここはけっこう面白いところなんですけどね。 気になった役者(愛チーム)久野里沙子役の麻生梨里子彼女の演技は初めて観たのですが、かなりいいです。 瞳パッチリのルックス、体の線も細い。 雰囲気的には今泉舞に近い。 そういえば、武田めぐみも伊藤渚に近いかな。 何より一番思ったことは、彼女は自分の「間」、空間、ワールドを持っている。 自分のテンポで演技ができるんですよね。 それが観客にとっても全く不快ではなく、彼女の演技に乗ってしまう感じ。 表情のつけ方もひじょうにうまい。 父親がちょっと変で苦労をする娘の役ですが、 基本は正統派な役なので、変な癖もなく素直に見られます。 その点もスムーズに見られる理由のひとつ。 この子の違った演技も観てみたい。 2009年も注目でしょうね。 安達あげ葉役の坂本和香菜あげ葉役はテンションが高く、個性全開で本当に難しい役。 何より、ある意味、自分を捨てないといけない役(爆) 前回の佐達ももこ、相原えみりも相当苦労していましたから。 この役を坂本和香菜。 今までのココスマシリーズや、 花やしき少女歌歌劇団のライブでしか見てない人にしてみれば、 彼女の演技には驚きでしょう。 ルックスのかわいらしさと笑顔のイメージが強く、 あげ葉のあのテンションの高さは意外に思われるかもしれません。 私的には、なんとなくイメージが合っている気がしないでもない(汗) 雰囲気的には佐達ももこ的な演技かな? バランスが良く、柔軟性があり、強引に突き進むタイプだと思います。 坂本は日美野と同じように眉毛の演技がひじょうにうまい。 それを使っての表情の作り方もいいんですよ。 美少女で、しかもコメディもできるということで演技の幅が広い。 2009年、これをどう活かせるかですね。 森田小雪役の武田めぐみう~ん、抜群にこの役に合っています。 おっとりして、ほのぼのして、少しとぼけた感じの小雪の演技。 4人の中でも一番おいしい役。 武田めぐみの本領発揮という感じかな? 再発見と言ってもいい。 かなりいい出来ばえ。 これはちょっと驚きました。 2005年アニーのペパー役も印象に残ってますが、 ここまで演技ができる子とは思いませんでした。 葉っぱのフレディ~いのちの旅~ 2008では、葉っぱ役だったので、 あまり良くわかりませんでした。 たしかにペパーのつんけんしている役もうまいけれど、 今回のこゆき役もすばらしい。 特に岡本美歌と二人のシーンでは、武田めぐみの訴えかける演技が光ります。 ここは一番良かった。 守口翼役の日美野梓翼役は役柄的に普通な感じですが、 お金持ちでありながら、ハイテンションのあげ葉ともわたり合えることができ、 それでいてナイーブで文化部に所属したい年長のリーダー。 瞳パッチリの美少女。 彼女は本当にうまい。 『ココスマイル4~金星のステージ』 2008年のアスミ役が初見でしたが 彼女の演技に観惚れました。 この時の演技、歌、ダンスも素晴らしかったです。 身代金のことを話す時に、 他の3人は自分たちが人質なっても貧乏だから・・・みたいな感じですが、 翼だけは「払えるかも」というボケぶりは面白い。 ここの演技は翼役3人、微妙に違いますね。 私的には日比野梓の演技が一番好きかな。 まゆげの演技もいい感じ。 ツンケンした役もうまいし、コメディの演技もできるし、彼女も演技の幅がひろい。 気になった役者(空チーム)ちなみにど~でもいい話しですが、「空」というフレーズを聞くだけで、 私は2004年『フレンズ ~ガラクタ怪獣のなみだ~』 梢役、安藤聖の歌を思い出してしまう。 「空の笑顔は魔法なの~」 この歌、最高すぎる・・・ 久野里沙子役の今泉舞前回に続いて、同じ役。 彼女はあいかわらず素晴らしい。 前回と同じ役ということで、それはそれで違うプレッシャーはあると思いますが、 そういうことを普通にできる演技が本当にすごいと思う。 彼女の出番は他の3人の少し後。 彼女以外の3人がすでに演技をしていますが、正直、あまりパッとしない。 ところが、彼女が舞台に出ると同時に一気に変わります。 舞台が締まるんですよ。空気が全く違う。 コメディチックな演技も抜群にうまいし、何をやらせても彼女は舞台の要。 森田小雪役の田代りさアルゴミュージカル2008、花の海 花いろの風-里山小学校5年1組-」では主役のレイ役。 正直、この時はイマイチ感があったのですが、今回は本当にすばらしいです。 私が観た回は調子が悪かったのかな? こゆき役は、4人の中では静かで落ち着いたタイプ。 役柄的に心配したのですが、 全く無問題で、私の方が失礼でした。 ルックス抜群の美少女で、しかも清楚な雰囲気といなれば、 いやでも目がいってしまいます。 特に一番の驚きは声質。 落ち着いて、丁寧なセリフづかいは本当にすばらしい。 声量が大きいというわけではありませんが、すごくしっかりしています。 まいった・・・私も白旗をあげるくらいにすばらしい。 「じゃんけん」のところは後出しじゃんけん。 田代りさだけ最初にだして、みんなが後から。 ここは笑えました。 安達あげ葉役の島田華衣ココスマシリーズ、サウンドオブミュージックにも出演する、 私としてはベテランと言ってもいいほどの実力者。 彼女は瞳パッチリ。 柔軟性があって、歌、ダンス、演技と安定感があるところに定評があります。 このあげ葉役は本当に難しいです。 イメージ的には前回、相原えみりが演じた雰囲気に似てる感じでしょうか? お調子者で、我が道をどんどん進んでいく感じ。 さらには能天気で、自己中。 坂本和香菜のあげ葉とは、また雰囲気が違いますね。 坂本の場合は天然ボケタイプのハイテンション。 島田の場合は真面目にやっていて、能天気なハイテンションという感じ。 「空」チームでの弾き語りは彼女。 歌う場面がありますが、すぐに彼女の歌唱力に耳が動きました。 さすがにうまいです。 守口翼役の藤松祥子久々の藤松祥子の演技、じつはすごく楽しみにしていました。 「アニー」の時はタップキッズの印象が強く、演技的なものは本当に久々。 ショートカットになったんですね。 セミロングの印象が強く、ショートカットは新鮮。 なんというか、ポケモンの「ポッチャマ」みたいな感じで、すごくかわいい。 正統派な美少女。体の線も細い。 背はあるけれど、お姉さんというよりも幼い印象。 翼はラブリーズの中では一応リーダーなのですが、 藤松の場合、雰囲気的には小雪(田代りさ)に近い。 自分が引っ張っていくという感じではない。 基本、補佐的なタイプなのかな~? 強引というよりは、やっぱり優しい雰囲気が目につきます。 気になった役者(夢チーム)久野里沙子役の田村花恋ミュージカル魔法使いサリーでは主役のサリー役。 雰囲気は今泉舞に似てますね。 彼女も言うことないな~ 演技力抜群だし、表情の作り方もうまいし、コメディ的な演技もとてもうまい。 どちらかと言えば、ほのぼのした演技かな? 完全に私目線になってしまいますが、雰囲気が今泉舞と似すぎ。 もちろん、彼女のせいではありません。 田村花恋らしさ、さらなる個性が出せるともっといいかな。 それだけ私の中の過去の映像として、今泉舞の印象が強過ぎるわけでありますが。 クールな役、少し裏がある役も観てみたいです。 安達あげ葉役の中原知南中村はココスマシリーズでも何回か観たことがあるのですが、 こういう役も出来るんですね。正直ビックリしました。 前述しているとおり、あげ葉の性格はハイテンションで独特。 他のふたり、坂本、島田とも違うあげ葉役。 なんというかな。荒削り。 弁舌が上手で、調子にのりやすい、兄貴分みたいな感じです。 そんなに目が大きいわけではありませんが、瞳の力が強い印象を受けました。 それから意外と低音であることにもビックリ。 「うん、俺も好き」というセリフは私も好き(笑) 男装も似合いそう。 キャラ的には中原知南独特の個性を発揮できたと言えます。 今後どういう路線でくるのか、けっこう楽しみ。 森田小雪役の伊藤渚彼女は前回も同じ役を演じています。 観てる私としてみれば全く不安はありませんでした。 本当にうまい。 上戸彩にも似た良い意味でのアヒル顔で、コケティッシュなルックス。 何よりこの役に合っていますね。 特に爆弾の手紙のところでは、「ひどいよ」のセリフがはかなげで抜群にかわいいです。 ラブリーズの中では「みそかっす」的存在ではありますが、マスコット的キャラかも。 4人で「ジャンケン」のところは「あっちむいてホイ」でした 演技的に落ち着いた役なので、前回は他の3人に比べて「浮く」ことも少し感じたのですが、 今回はほとんど感じませんでした。 やはり二回目ということで、彼女なりに修正をかけてきたのだと思います。 ラブリーズの「和」にきちんは入っていました。違和感ゼロですね。 守口翼役の吉永まりや本当に申し訳ないのですが、吉永は正直、喋り方に特徴があります。 私はけっこう気にするタイプなので、「ココスマイル4」の時は気になってしまったのですが、 今回はあまり違和感を感じませんでした。 修正してきたでしょ?明らかに。 そうとう練習した成果が、私には感じとれました。 ルックスは抜群にかわいい女の子。 昔から見ていますが、顔だちは全く変わらないです。 人知れず、影でけっこう努力しているのかもしれません。 とにかく笑顔がとてもかわいい。 リーダー的な役割の翼役ですが、私としては立派に成長したなと思います。 なんとなく今までは「かわいいだけ」という印象が私には強かったのですが、 今回の舞台終わりの仕切り等を見ると、ひじょうにしっかりしてる印象を受けました。 吉永まりやの成長ぶりも感じ取れる舞台。 岡本美歌役の富沢恵莉彼女は初めて見ました 魔法使いサリーでは魔界の住人のひとりとして出演していますが、 私の印象は薄かったもので・・・ ルックス抜群で、なにより体の線が細い。 手も足も、すごい細さにビックリ。 演技的にはよくやっているものの、パワーが足りないかな~? 特に小雪と二人のシーン。 相手役の小雪役の演技を受け止められない。 頑張って張り合ってほしいのですが、完全に飲まれている。 観ていて、ちょっとつらいな~というのが私には伝わってきてしまいました。 それだけ、小雪役の3人がうまかったわけですが。 演技の迫力、パワーが正直欲しかった。 もちろん、荒居直子と同じ岡本美歌をやっても意味がなく、 彼女のなりの岡本美歌を演じてほしいのですが、 もう少し個性を強くしても良かったかな~と思います。 同じく、岡本美歌役の荒居直子ココスマシリーズには多数出演している超ベテラン。 何より登場シーンから、オーラ、華がある。 この時点で申し訳ないのですが、富沢恵莉とは比較にならない。 総括基本は前回同様、同じ話しの流れで、 部分部分、セリフや演出が微妙に変わっているという感じ。 セリフの量は膨大です。 この舞台は、やはり役者同士の演技でのぶつかりあいですから。 エンターテイメント性は無いので、 本当に演劇、舞台が好きでないと観客の集中力は途切れがち。 舞台の流れや、役者個々の表情、セリフ、動き等の面白さを観客自身が見つけて楽しむ・・・ という見方ができるといいかな? おっとりして、はかなげな武田、演技力抜群のハツラツとしたリーダー日比野、 アイドル顔からの脱却、真骨頂の坂本、自分のペースに観客を引き込ませる麻生の「チーム愛」 姉なのに妹属性を感じさせる伊藤のか弱さ、美形で天性の「華」を持つ吉永、 ワイルドさをかもしだした中原、安定した演技にほのぼの可憐、田村の「チーム夢」 丁寧な声質と穏やかな笑顔で観客を魅了する田代、ポッチャマのごとくかわいいリーダー藤松、 能天気で唯我独尊の島田、場を一変させる演技力をもつ今泉の「チーム空」 こんな感じでまとめてみました。 ※敬称略 |