公演時期 | 2015年3月4日→9日 |
会場 | 日暮里d−倉庫 |
演出・振付・上演台本 | 飯田惣一郎 |
翻訳 | 谷賢一 朝倉奈々緒 |
演奏 | 久田菜美 砂川彩乃 |
あらすじ |
マーチ家の4姉妹を中心に夢、愛、絆、『思う』ことの大切さを描く、 ルイーザ・メイ・オルコット原作『若草物語』のブロードウェイミュージカル「LITTLE WOMEN」 喜び、悲しみ、多くのことを乗り越えて、少女は大人(リトルウィメン)になってゆく……。 (公式サイトより引用) |
観劇感想 |
Seiren Musical Project第35弾公演。 「Seiren Musical Project」は 「FAME」、「シンデレラストーリー」、「42nd Street」に続いて、 今回で4回目の観劇。 この「Seiren Musical Project」は、基本、早稲田中心ではあるけれど、 他のプロの舞台、演劇集団と全く遜色ない実力あるカンパニー。 出演者も、スタッフも、音響、照明と、大手の舞台と全く変わらないレベル。 チケットがすぐに売り切れになるのもわかります。 ハズレが無いもの。 今回はなんとか、空チーム、虹チーム、両方のチームを観劇することができました。 比較なんてする必要は本当はないのだけれど、 感想サイトなので、そのへんはご了承ください。 上演時間が、たしか、1幕1時間半、2幕1時間15分ぐらいだった気がします。 休憩15分を入れると約3時間。 ちなみに1日2公演なので、両チームを観ると6時間観ることになります。 私的には長いと思う。 ただ、集中して観ているとそこまで長さは感じません。 どちらかというと、1幕の方が変化が多いので、1時間半はほとんど気になりません。 2幕の方が、場面転換が多くないので長く感じました。 初めに言っておきますが、私は有名な役者が出ていようが出ていまいが、 高名な演出家、脚本家、音楽家が名を連ねていようが、 チケット代が高かろうが安かろうが、満足度としては全て同列なスタンス。 でもって、今回の舞台。 これは素晴らし過ぎ。 一番思ったことは、彼らの今ある最大限のパワーを見せつけたこと。 これに尽きる。 たとえば、葉っぱのフレディや、ミュージカルアニーの子役も、今できる全てをぶつけてくる。 それを経験、年齢を重ねた大人が演じたからといって、さらに良くなるとは限らない。 その年齢でしかできないものもある。 今あるパワー、若さをぶつけてきてきたことが私はとても印象深く思えます。 話の流れとしては、みなさんよくご存じの「若草物語」4姉妹のお話。 ただ、こちらは物語そのものではなく、史実に近い。 というのもネタバレになりますが、ベスが亡くなります。 物語の「若草物語」では、しょうこう熱から回復しますが、こちらはしません。 ここが大きい。 史実を知っていないと「あれ?治るんじゃなかったの?」と驚くかもしれません。 ということで「ガラスの仮面」の有名なシーンのひとつ、 「若草物語」でマヤがベスを演じ、 ベッドの上でしょうこう熱の病に冒されるシーンもありません。 だがしかし! 変わって演出される、療養?静養?で訪れる地でのベスとジョーとの会話のシーン。 これが素晴らしいんですよ。 ジョーにとって初めての妹がベス。 ベスへの思いやりは、もしかしたら他の2人よりも一番強いかもしれません。 これがあっての、前述したベスへの思いを告げるミュージカルナンバー。 普通の人は泣くでしょ。 憎い演出とも言える(笑) ただ、こんなに泣かせておいて、 ベア教授とのお笑い的な流れにすぐにもっていかれますが。 「若草物語」ということで、出演キャストも絞られて、ひとりひとりを把握しやすい。 個々を集中して観られ、性格付けもわかりやすかったです。 子供でもすぐに理解できます。 脚本にケチをつけるわけでもなんでもないけれど、 物語のクライマックスとしては、 やはりジョーが歌うベスへの愛情のミュージカルナンバーでのぼりつめてしまう。 その後のベア教授との馴れ初めはおまけ的。 かなりの落差があるので、観ている自分の感情としても切り替えが大変でした。 ジョー役も大変だったかも。 おそらく、音響の生ピアノは2台。 ベスが弾いているシーン、 観客から見るぶんにはベスが弾いているように見えますが、 おそらく実際には弾いていないでしょう。 ただ、ほとんど気づかないレベル。 アンサンブル的存在のフェアリーズの3人 最初はネコなのか、ネズミなのか、よくわかりませんでしたが、 深く考えずに目に見えない万物共有のものみたいな感覚で私はとられていました。 特に「あれは何なの?」的なことは全く考えなかったので、違和感無し。 そういうものだと理解していました。 これは史実どおりなのか、脚本としていれているのか全く知りませんが、 ジョーが書いていた物語を劇中劇のようにミュージカル仕立てにしたのは面白かった。 内容もヒーロー、ヒロインものとしてわかりやすい。 ここでアンサンブルのメンバーを使えるのも合理的。 それからこの舞台は、ひとつひとつのミュージカルナンバーがけっこう長いです。 役者それぞれに、おいしい場面を作ってあげるという意味合いなのでしょう。 正直ちょっと長いな、というのもあります。 それは個々の感じ方かな? 私的には、エイミーがジョーの書いた作品を燃やす経緯の深さ、 ジョーがお金を集めようといろいろな人から寄付してもらおうとするが、うまくいかず、 そりがあわないマーチ叔母に頼むことはできない。 それゆえの髪を切るという流れは、本当はもっと深みまして、時間を使いたかったところ。 気になった役者は・・・ジョー役を演じた、粕谷日香里。 まず彼女をあげないと。 後述しますが、ダブルキャストの門田奈菜も、ものすっごくうまい。 主役のジョー役ということもあって、膨大なセリフ量、表情の表現力、さらに歌唱力、 二人とも素晴らしい。 甲乙つけがたいレベル。 しかし不思議なことに、観ている観客の心を震わすものが、粕谷日香里の方にある。 パッション?熱意?それが上回っているのかわかりませんが、訴えかける何かがある。 どちらかというと、セリフよりも表情で表現する部分が強いかな? ベスが亡くなったことに対する彼女の思いが伝わるミュージカルナンバーは、 感動そのもの。 鼻をすする音、すすり泣く声、観客ボロ泣きでした。 かく言う私も泣きそうになるぐらい。ギリギリ泣きませんでしたが。 変人な私を泣かせたらたいしたもの。 ただ、あと3分歌っていたら私も泣いてたかも。 あの感情を込めた歌い方はヤバすぎる。 マニア的、古い例えで申し訳ありませんが、 彼女は南青山少女歌劇団で活躍していた大越史歩に似たタイプ。 敷波美保のようなアイドル的ルックス、めちゃくちゃ美人というわけではない。 きらびやかで華やかさを持ったタイプでもない。 ただ、なぜだか物凄く魅力を感じ、引き込まれる。惹かれる。 それが彼女の演技の力。 芝居というか、小芝居的なうまさが際立つ場合、演技力はうまく感じるのだけれど、 あまりやりすぎると若さが消え、おばちゃんチックになる可能性がある。 若いジョー役を演じているのに、おばちゃんチックに感じてしまうと困りもの。 彼女にはそれが無い。 言葉では簡単に言えるけれど、これって難しいんですよね。 それができる粕谷日香里の演技力は特筆すべきものがある。 演技がうまいという表現よりも、まさにジョーそのものと言っていい。 それ以外にありません。 私は最大限に評価したい。 ちなみに「シンデレラストーリー」で魔法使い役を演じた時から私は注目していました。 先見の明があるな。さすが私(笑) 門田奈菜 ジョー役。 「シンデレラストーリー」では義理の姉、ジェシカ役。 ある意味、裏の主役とも言える義姉のお馬鹿な演技は印象深い。 その彼女が今回は主役のジョー役。 ま〜うまい。 前述している粕谷日香里の演技と変わらない、素晴らしい演技。 あえて私なりに違いを考えると、主役ではあるものの、 ややストーリーテラー的な印象もある。 もちろん、進行はするのだけれど粕谷日香里よりも強めかな? そして、あくまでどちらかというとだけれど、 表情で演技をするよりもセリフで演技をするパーセンテージが高い。 それゆえに、言葉が強く感じる部分がある。 さらに歌い方。 流れるように綺麗な歌い方というよりも、彼女独自の「グワッ!」とした強めの歌い方。 おそらく意識してそういう歌い方をしているのだと思います。 普通に聞くぶんには、粕谷日香里とほとんど遜色がない抜群の歌唱力なので、 あくまで私が受けた印象。 「ガラスの仮面」の「奇跡の人」で、 北島マヤと姫川亜弓のように変わった演技をしていれば比較しやすいのだけれど、 タイプ的には両ジョー役ともに似ています。 ただ、前述しているように、ベスへの思いを伝えるミュージカルナンバー。 ここの表現というか、感情というか、 心揺さぶれるものが粕谷日香里には感じたのだけれど、 門田奈菜にはそこまで至らなかった。 「観劇した時、最初が粕谷日香里のジョー役だったから、慣れた為?」 とも思ったのですか、じつは千秋楽でもう一度観た時も、 粕谷日香里には再び涙を流しそうになりました。 どこがどう大きく違うのかは安易に判断できない。 表現力なのか?訴えかけるものなのか? 舞台役者として人を感動させる力は、 現時点では粕谷日香里の方が上。 ただ、普通に観るぶんには、めちゃくちゃうまいんですけどね。 あくまでダブルキャストと比較して申し訳ない。 ちなみに蛇足ながら、髪の毛を切った時のジョーは、 かなり違和感ありました。 もうちょい普通の感じがいいかな? 行友理美子 メグ役。 「シンデレラストーリー」では王女役。よく覚えています。 アニメ声で、少し声に高さがある。 「若草物語」のメグ役というと、穏やかでおっとりして落ち着きのある感じ。 ただ、今回の舞台、4姉妹でいる時はもう少し明るく、積極的な感じ。 この部分を取り入れたのはなかなか新鮮。 そして、ブルックと出会うことにより、 「若草物語」のイメージどおりのメグになっていく感じ。 行友理美子はメグのイメージにピッタリ。 王女役よりもこちらの方が断然いい。 パンフレットの写真よりも、より美人に、より清楚に感じる。 歌はどちらかというと、オペラ的な歌い方。 ちなみにメグもいいけれど、劇中劇のヒロイン役もかなりいいと思う。 けっこうアクションシーンが多いですが、キビキビ動いていた印象。 境悠 メグ役。 彼女の歌い方も、どちらかというとオペラ的。 背丈もあって、メグの雰囲気にはピッタリ。 前述していますが、劇中劇のヒロイン役のアクションシーンは大変。 佐藤まりあ ベス役。 「42nd Street」では主役でした。 彼女もベス役にピッタリ。 メグ、エイミータイプではなく、ベスがベスト。 ジョーは、頑張ればできるかな?大変だけれど。 落ち着いて、穏やかで、静かな感じ。 瞳が大きいこと、口の大きさもあって、 引っ込み思案のベスながらも良く目立つ。 ローレンスとの独特な間合いでの「マサチューセツ」の歌もいいし、 何より、浜辺?でジョーと一緒にカイトを飛ばしながら歌うナンバーも良かった。 ここまであまり目立ちませんでしたが、彼女の歌唱力が発揮できるナンバー。 十二分に観客に伝わったことでしょう。 しょうこう熱で体力が弱っていながらの歌というのは、表現が難しい。 だが途中、普通に歌い出す。 これって、召されたってことかな? 上の方で地味ながらカイトにように踊るダンスも綺麗です。 敷波美保 ベス役。 彼女は、佐藤まりあとダブルキャストになることが多い。 また、櫻井汐里と杉本莉沙もダブルキャストになる。 似たタイプなのか、そういう役割なのか、そのあたりは演出家でないとわかりませんが。 で、思ったんですけど、彼女は反則。 率直に言って、アイドル的ルックスとしてはこのカンパニーの中でナンバーワンでしょう。 ものすっごく可愛い。 「FAME」でも拝見しましたが目立ちに目立ちましたから。 しかもベス役ということで、 薄幸の美少女役というくくりとしては得意そうだし、ハマリ役。 しかもルックスのイメージどおりの可愛らしい喋り方。 おしとやかなベスのイメージにはピッタリ。 ただ、あまりにも美人すぎると困る部分もある。 観客がそちらの方に視線を移してしまいがち。 主役であれば問題がないのだけれど、メインキャストのひとり、 しかも4姉妹のひとりでパッと華がありすぎると、違和感が走ってしまう。 バランスとしては、演出家の方は苦労したことと思います。 子役の舞台でもよくある話。 見栄えはいいのだけれど、どこに当てはめればいいか、 物凄く悩んでの配役とかありますから。 歌は初めて拝見しましたが、なかなかいいと思います。 すっごい歌唱力!というまでの印象度はないけれど、とりあえず無難な感じかな? ちなみにこちらの虹チームでは背丈の順番として、 メグ、ベス、ジョー、エイミーという感じで、 ベスが背が高い。 私の意見で申し訳ないけれど、エイミーは背が高くてもいいけれど、 ベスは低めがいいな、と。 櫻井汐里 エイミー役。 「42nd Street」ではロレーヌ役。 コケティッシュなルックスと、ウエストの細さ、背筋の張りが印象に残っています。 今回は背が高いエイミー。 4姉妹の中で一番背が高くなります。 まっ、そういうエイミーもありかなと。 金髪になって、ルックス的にはハーフっぽい、アニメに出てくるようなエイミー。 おしゃまな感じが良くでていて、かなり可愛い。 ただ、最初は違和感を感じました。 まだまだいろいろと考えているエイミーだな〜と。 性格的にいうと、4姉妹の中で一番演じるのが難しいと思う。 本人もどう演じるのか、相当苦労したことがうかがえる。 背が高いこともあって、いかにそれを違和感がないように演じるかとか。 そもそもな雰囲気として、彼女はお姉さんっぽい感じですからね。 私的には後半からようやくハマッテきた感じ。 ツンケンするところとか、ふくれっつらとか、喋り方とか、おしゃまな部分とか、 慣れれば問題ありません。 ちなみに、今回は千秋楽も拝見させていただきましたが、 二回目ということで、エイミーは最初から違和感がありませんでした。 まっ、慣れですね。 意外と彼女は、声量という部分においては、パワーが足りないのかもしれない。 普通に歌えますけど、あくまで他の人と比べて。 杉本莉沙 エイミー役。 どちらかというと、彼女の方がエイミーの妹的雰囲気を作りやすく、 演じやすかったように思います。 櫻井汐里は作り込んだエイミー、 杉本莉沙は元々の自分の雰囲気を残しつつのエイミーのように感じました。 背が一番低くて、4姉妹の末っ子としてわかりやすいというのもある。 ほほをふくらます、ふくれっつらも可愛い。 はにかんだ表情もいい。 このダブルキャストは、両エイミーともに違って面白い。 キーポイントをあげるとしたら、 母親役の吉野恵子。 これが効いた。 ある意味、影の主役。 4姉妹の様々な思いを、一身に受け止めることができる唯一の存在。 心のよりどころ。 それが彼女。 誰よりも何よりも、一番の苦労人。 ただ、それを見せない優しさ。 彼女の包容力があっての4姉妹だもの。 この存在は大きい。 演じた吉野恵子は非常に丁寧な演じ方。 基本、それほど大きな感情は見せない。 叱る時もピシッ!として、あとくされがない。 怒った後のフォロー、諭し方、なだめ方も素晴らしい。 理想という言い方は変かも知れませんが、 なんでも安心して相談できる母親像。 夫への手紙のミュージカルナンバーでは弱さも見せ、 ジョーがベスが亡くなった後の母の強さについて言及するミュージカルナンバーでも吐露する、 内面部分の演技も素晴らしい。 この母親があってこそ、空、虹、両チームの4姉妹を支えていたことは間違いない。 阪本健 ベア教授役。 私的な意見で申し訳ない。 イケメンすぎるかなと(笑) 独特な雰囲気なベア教授なので、もっともっさり感があってもいいかな。 ビクビク、オドオドした感じで、ジョーと会おうとするのも、 人間味が出ていて複雑な表情をする。 ベア教授の歌うミュージカルナンバーもあるのですが、 千秋楽はかなりハッチャケた感じでした。 橋本薫 ベア教授役。 のらりくらりとした雰囲気がじつに合っている。 本当にこんな感じの人なんだろうな〜と納得するほど。 自由気まま。ほっこりする。 ジョーのところに出向くのも考えての行動なのだけれど、 自分の意思というよりも、本能でなんとなく来ちゃった的な。 私的にはすごくいいと思う。 ジョーとお似合いでしょ。 大關崇仁 ローリー役 ローリーは、かなりボケ的でコメディチック。 三枚目の役なんですね。なかなか面白い。 「天然ボケ」 意外と歌もいい。 ルックス的には、漫才コンビ、ロザンの小さい方の印象。 伊藤広祥 ローリー役 「FAME」でのグッディ役は良く覚えています。 かすれ声の声質だけれど、特に違和感は無し。 三枚目役・・・言い方は失礼だけれど、挙動不審、病的に感じてしまいました。 ダブルキャストの大關崇仁とはかなり違います。 あちらは「天然」という感じなのだけれど、こちらは違う印象。 金子進太郎 ブルック役 「42nd Street」でジュリアン役でした。 前はちょっと裏があるような雰囲気の役で、今回はどちらかと言えば、 ひとめぼれしてしまうストレートでマジメな役。 特に言うこと無ないな〜 宮本佳卓 ブルック役 「42nd Street」ではパット役。 ダブルの金子進太郎と印象度は変わりないです。 まっ、そこまでブルックは目立つ役柄ではないので、 一歩引いた感じいいのかも。 石川慎一郎 マーチ叔母役 このマーチ叔母役もひじょうにいい味を出している。 男性が叔母役をやるということは、相当研究したことがうかがえるもの。 威厳とか、瞳の使い方、 見た目の厳しさと、じつは優しい部分を持つ部分、 4姉妹の父的存在に徹している感じ。 物語の中で出てくるだけで、一番ピリッ!と緊張感が走る役柄。 ちなみに、別役の掃除をしている姿は、観客の笑いを誘っていました。 小原悠輝 ローレンス役 年配の役だけれど、とても存在感ありました。 老齢ならではのセリフ遣いとか、動き方とか、 若い人が演じているとは思えない動き。 大人役がしっかりしていると安心感がある。 「マサチューセツ」の歌を恥ずかしい感じで歌う姿も、 コメディチックで面白い。 アンサンブル(フェアリーズ) 赤坂智美には、スタイルの良さと、ダンスが印象深い。 白浜貴子は表情力。よく表情を変化させていた。 劇中劇の炎?みたいな首の動きは独特。 総括 演出家の飯田惣一郎という名前、どこかで聞いたことあるな〜と思いましたら、 「葉っぱのフレディ〜いのちの旅〜2010年」でマーク役を演じた方なんですね。 似た感じだと、「ココスマイル」に出演していた高瀬友規奈も、 姫君vol.3「Freak box -RE:turns-」で脚本・演出をしています。 (スタイル抜群の美人な演出家として私の中で有名) 有名なお話、出演人数も少ないことで、それぞれの個性もわかりやすく、 舞台を集中して観ることができました。 若干、公演時間が長いとは思いますが、なかなか脚本を削れなかったのでしょう。 若草物語に劇中劇を入れるというのは面白い試み。 ジョーはこういうのが好きなんだ、とも思いましたが(笑) ジョーに対する親近感を増すための演出かな? ひとりよがりの妄想だと、「赤毛のアン」のアンにもかぶるところ。 「若草物語」そのものの舞台ではなく、史実にそったベスが亡くなるお話。 ジョーがベスへの思いを歌にのせるミュージカルナンバーは、この舞台の肝でしょう。 ここに持っていくために、全ての事象が募り、そして消化される。 特に粕谷日香里の演技、歌には感動させられました。 もちろん、彼女ひとりの力ではなく、メンバー、スタッフ、 今、この年齢でしかできない全てを舞台に注ぎ込んでもらえました。 満足度5の満点。 (敬称略) |
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