ブロードウェイミュージカル ピーターパン2013

満足度
公演時期   2013年7月18日(木) →7月28日(日) 
会場 東京国際フォーラム ホールC
原作 ジェームス・M・パリ
演出・潤色・訳詞 桑原裕子
翻訳 秋島百合子
音楽監督・編曲 宮川彬良
衣裳 十川ヒロコ
振付 広崎うらん

あらすじ

イギリスのロンドンにあるダーリング家の子供部屋。
両親がパーティーに出かけ、寝静まった子供部屋に、
一人の男の子と光の妖精が飛び込んできます。
彼の名はピーターパン、そして妖精はティンカーベル。
ピーターパンは先週もこの部屋に忍び込んでいたのですが、
その時に家の愛犬であるナナに自分の影を捕まえられてしまい、
ダーリング夫人によってタンスの中しまわれてしまったのでした。

それを取り戻そうとやってきたのですが、影を見つけたもののくっつきません。
悲しんで泣いているピーターパンを、
目を覚ましたこの家の少女ウエンディが、影を縫い付けてくれました。
騒ぎで、マイケルとジョンを目を覚まします。
喜んだピーターパンは子供たち3人に空を飛ぶ方法を教えてあげました。

ティンカーベルの道案内で、
ピーターと3人の子供たちはネヴァーランドへの旅に出かけます。
(パンフレットより一部抜粋)

観劇感想

1996年2002年2005年2007年についで5回目。
内容的には大きな変化は無いので、上記を参照していただけると幸いです。

そもそも、今回久々に観てみようと思ったきっかけは、
フジテレビの「プレミアの巣窟」でした。
この時に出演していた唯月ふうかのピュアさ。
キラキラした瞳。
これがとても印象深かった。
今年で言うと「あまちゃん」の能年玲奈にも似ている部分がある。
それが演技なのか、本当に天然なのか、それはわかりませんが。
高畑充希が卒業して、新しいピーターパンというのも、
もうひとつの観劇のきっかけ。

まず思ったことは、全体的にテンポが早く、心地良い流れ。
深い内容の舞台ですと、話しが先行し、
観客がついていけないこともよくありますが、
「ピーターパン」という基本の原作があるので、
あまり重きを置くことなくスムーズに展開できます。
ファミリーミュージカルなので、ま〜子供を飽きさせない流れ。
このテンポは本当に良かった。

今回、演出が桑原裕子さんですが、
毎年続けて観ているわけではないので、
どこがどう大きく変わったのかは、イマイチ判断つきかねますが、
フック船長のダンスシーンとか、
海賊たちが「エー!?」と驚く振付が「サザエさん」のマスオさんチックとか、
そのあたりかな?

あとは、久々に観たせいかもしれませんが、
海賊ひとりひとりに、かなりキャラ設定をもたせたんですね。
前に観た時は、スミーの個性は強かったものの、
他の海賊のイメージは軽かった印象。
今回はひとりひとりの個性が強く印象に残りました。

気になった役者は・・・

ピーターパン役、唯月ふうか
過去を美化しがちですが、それを加味しようがしまいが、
歴代最強かもしれない。
それほどの素晴らしいピーターパン。

歌唱力抜群。
比較になりませんが、
ウェンディよりも、出ずっぱりのピーターパンの方がずっと声量あります。
表情付けも千変万化で素晴らしい。
少年っぽさも秀逸。
大人にならない少年の雰囲気そのものだもの。
演技、歌、ダンス、セリフを抜きにしても、
このピュアな少年の雰囲気は歴代最強だと思う。
演技でやろうとしても力強さとかが表に出るだけですから。
彼女の少年の演技は力強さだけじゃない。
優しい柔和さがある。

フライングも回転多いし、下向きもあるし、バリエーションも豊富。
いかに稽古を積んでいるのかがわかる。

セリフもしっかりしているし、カツゼツもいいし、
見事としか言いようがありません。
おそらくもう少し舞台経験を積ませてから、
テレビ等にも出てくることでしょう。
ホリプロはとんでもない逸材を見つけてきましたね。
予言しておきますが、いずれはNHKの連ドラに起用されることでしょう。
それだけ本当に自然体。
これが全部役作りだったとしても、それはそれで驚き。

フック船長/ダーリング氏役、橋本じゅん
今回のフック船長はかなりコメディチック。
正直怖さはあまりありませんが、物凄く面白い。
まー嫌いな人はいないでしょうね。
あと一番思ったことは、
ダーリング氏が、完全にアントニオ猪木。
いいと思う。

ウェンディ役 仁藤萌乃
元AKBの人。
おそらく、この舞台をやるのなら、
AKBを卒業してほしいと言われたのでしょう。
握手会やら、他の仕事をしながら長期の舞台に出演できるほど甘くはない。
そして、佐藤すみれはAKBをとった。
人それぞれ、選択肢はある。

それはそれとして、仁藤萌乃のウェンディ。
どちらかというと、演技よりも歌の人かな?
ソロで歌う場面もありますから、下手ではない。
ただ、とりたてて物凄くうまいってわけでもない。
ただ申し訳ないけれど、全体的に「華」がない。
「少女」という可愛らしさに欠ける。
少女らしさが無いぶん、
逆に、大人になった場面の方が貫祿、雰囲気が出る感じ。

さらに気になるのが笑顔。
そもそもあまり表情の変化が感じられない。
笑顔もよくわからない。
それが加味してか、
ダンスをしている時も全く楽しそうじゃない。
ここは致命的。
なんでみんなが楽しく踊っている時に、笑顔を作れないのかな?
家族向け、ましてや子供向けミュージカルなのに。
自分が楽しく踊っていないのなら、子供だって楽しくない。
「できない」って言い訳は通用しませんから、改善する努力は必要。
「おしゃれは笑顔から」って、どこかのミュージカルでも言ってますよ。

迷子(セール)や役に 鈴木里沙なんですね。
何か懐かしい。
東京メッツ時代を思い出しました。
エンディングで舞台まで降りてきましたが、
大声量の生歌が良く聞こえます。
まープロですから。
彼女こそ本物。

私が観た回はマイケル役に柿原りんかでした。
戸惑う部分や素の部分もあるけれど、
これだけやってくれれば十分。
文句ありません。

総括
毎回言っていますが、
ファミリーミュージカルなので、子供たちを飽きさせないことが第一。
テンポ良く物語が進み、飽きません。
とにかく楽しい。
そして、私個人的に歴代最強と名言するほどの逸材、
唯月ふうかのピーターパン。
彼女のピュアなピーターパンを観れば、
心が洗われること間違いなし。
(敬称略)
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