◆  『ライオンキング』2009年6月

◆公演時期   1998年12月20日よりロングラン公演中
◆会場 四季劇場
日本スタッフ
◆企画・制作 浅利 慶太
◆日本語台本・訳詞 浅利 慶太
◆日本語台本協力 藤田 みどり
◆日本版演出 浅利 慶太
◆技術総監督 沢田 祐二
◆副技術監督 滑川 武
◆振付スーパーアドバイザー 古澤 勇
◆照明スーパーバイザー 赤碕 浩二

あらすじ

アフリカの広大なサバンナ。
動物たちの王国、プライドランド。
ライオンの王ムファサと王妃サラビに、王子シンバが誕生した。
このままいけば、王位継承はシンバになる。
だが、ムファサの弟、スカーはそれが気に入らない。
『王になるのは自分だ!』
そう考えた彼は、シンバ抹殺を計画する。

スカーの罠におち、シンバは絶体絶命。
しかし、父ムファサが彼を救いだした。
その間隙をぬって、スカーはムファサを殺すことに成功。
そんなこととも知らないシンバは、父の死が自分のせいであることに悩み、
王国を去って行く・・・・・

そして数年後、大草原の中に、大きく成長したシンバの姿があった。

観劇感想

当日券、I列で観劇。

どうやら今回はCDの音源にも入ってるオリジナルメンバーが多いようです。
ということで、ベテランが多い。
私が観る回は、けっこう若手が多かったので、これは意外でした。
今まで観劇したムファサも凄く若かった。
そして、ベテランが多いということは・・・
あくまで私の印象だけれど、四季特有の語尾がすごく強い。
これが四季なんだ!というのが、如実に表現されている感じです。
ここは好き嫌い別れるでしょうね。
普通の喋りではなく、一語一句をこまめに切る発声、発音。

若手の方が、そこまで四季の語尾を強く押し通しているわけではないので、
自然な印象を受けたのかも。

それから、久々にキャストの調子が悪い。
ラフィキも声が裏返ってたし、
他の役者も声が出てなかった・・・・後半は持ち直しましたが。
特にオープニングはつらかった。四季にしては珍しい。
久々に観ましたが、けっこう演出が変わってました。
ザズの人形無しでのセリフなんてあったかな?

気になった役者は・・・

キャストですが、正直私には合わない人が多かったです。
ザズは声が低く、ややこもっている声質。
ちょっとね・・・
私には聞き取りづらい。
軽快な方が好き。

ティモンもイマイチ
私がけっこう観ていた、藤川和彦はもっと高音で柔軟性があってコミカルでした。
あくまで好みだけれど、藤川ティモンの方が好き。

シンバの田中彰孝はかなりいい!
私は二回目かな?
林諒馬が、大きくなってこのシンバになるとはとても思えないほど(笑)
筋肉質で発声いいし、動きもじつにシャープ。
人気が高いのもわかります。

ナラの織田美蕾は、カツゼツがしっかりして発声はいいけれど、
なにか優等生な感じ。
舞台の演技になっていない気がする。
ただ言葉をしっかりと伝えているだけのように思える。
私はあまり好きじゃないタイプ。

ハイエナ、シェンジの松本昌子はうまい。抜群でしょ。
ハイエナは本当に要だな〜とつくづく思う。

ムファサとスカーの役者さんは雰囲気が似てるんですよね、ベテランすぎて。
対比がちょっとイマイチな感じ。
素のイメージとして。

ヤングナラ、川島想妃愛
ミュージカルアニー2007のテシー役は抜群でした。
今でも強く印象に残っています。

ヤングナラとしては初めての観劇。
う〜ん、たしかにうまい。
発声はしっかりしているし、歌もいいし、
スレンダーな体型なのに、体を使って大きな演技をする。
相手の林諒馬が役者として発展途上なので、映えること映えること。
「王様になりたい」のナンバー、3分の2は川島想妃愛のためにありますね。

ただ、気になる点もある。
オープニングで、ヤングナラ役の子は子象で登場するのですが、
イマイチ自分を楽しんでない雰囲気を私は受けました。
自分が楽しんで、さらにお客さんが楽しめれば言うことありませんから。
その点、内田莉紗、林愛夏は、楽しんでましたね。
子象の時点でウキウキしてました。
特に内田莉紗の楽しみ方は異常なほど凄かったです。
あれは彼女特有の楽しみ方でしょう。
ま〜みんながみんな、内田莉紗を真似するわけにもいきませんから。

それから、これもあえてツッコミますが、
やっぱり正直なところ「瞳」は気になる。
身体的、部分的特徴を言うことは気が引けるのですが、
芸能界関係でやっていく女優を目指すのであれば、
ここはなんとかしてほしいところ。
せっかくの逸材なのに、その部分だけで全体の印象としてとらえてしまう。
ここだけで評価が変わってしまうことはとても残念。
まだまだ子役とはいえ、私は気になりました。

ヤングシンバ、林諒馬
彼とは、ほどほどに付き合い長いのですが・・・
う〜ん、よく成長したと想う。
基本、彼はこの劇団四季、ライオンキングのヤングシンバ役が初舞台。
だいたい子役は、
かつてテレビドラマなり、モデルなり、CMなり、他の舞台を経験した子が多い。
その点、彼は全く無名。

ということもあり、劇団四季特有のセリフ遣い。
意外と素直に受け入れられたのかもしれません。
今まで他の発声方法で慣れていると直しが大変とか聞いたことがありますが、
彼は全くないため、それをすんなりと自分なりに吸収、消化したのでしょう。
特に発声、カツゼツの良さは、辛口の私でもすばらしいと思う。
じつに聞き取りやすい。

演技も良くやってます。
もっとダメダメかと思いましたから。
さすがに四季で鍛えられていますね。
普段の雰囲気とは全く違う、
舞台上での迫力、意志の強さは観るべきところがあります。

前述している通り、彼はまだまだ発展途上。
ダンスはちょっと・・・というか、まだまだ厳しい。
スピード感、切れもまだまだ。
歌の方がまずまず頑張ってはいるものの、こちらものびしろがたくさんある。

今まで観ているメンバーが、長谷川成義、岡田真彪、岡田修宏、荻原悠太と、
舞台経験豊富な人が多い。
比べられたらと困る・・・と本人に怒られるかもしれませんが。

どちらかと言うと物静かな性格。
しかもあくまで私が見る限りは、真面目系。弾けるようなタイプではないと思います。

ルックスは瞳がクリッとしているし、
唇がやや厚いこともあり、アヒル口のように尖った印象もある。
良い意味で上戸彩っぽい。
ここを自分のメリットに変えてほしい。
「ハハ・・・」と、笑った時の表情や雰囲気が林愛夏そっくりで、
そこは自分の中でクスクス笑ってしまいました。

「ライオンキング」過去の観劇感想
2002年5月
2003年5月
2005年9月
2006年2月
2007年9月(現在公開保留 荻原悠太&林愛夏)
感想として、かなり気になるところがあり、
公開するべきか悩んでいるため、いまだに公開未定。
大人の役者で、気になる人はものすごく気になる!というレベルの問題。

ただ、荻原悠太は男子としてはかなり素晴らしい。
発声は聞き取りやすいし、演技もいいし、声量もある。
前半イマイチでしたが、後半、歌唱力も伸びました。
子役としてはとても素晴らしかったです。


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