ミュージカルアニー2012 簡易観劇感想
忘れないように、簡易的な感想。
と思いましたら、けっこう長くなりました・・・
まず、私が最初に思ったことは、
ハニガン役、松本明子のヒール。
これは気づくでしょ、一番。
そんなに詳しいわけではないけれど、
かなり高いと思います。
おそらくは、他のキャストやアニー、アニーズとのバランスを考えて、
やはり背の高さを重視したのでしょうね。
松本明子は、そのヒールで机の上に登るし、踊ったり、走ったりしている。
かなり大変だったことと思います。
並々ならぬ努力の賜物・・・と勝手に解釈。
そして、それは声質にもあらわれている。
かつてSET本公演 任侠るねっさんすを見た時の演技は、
普段のバラエティの雰囲気とあまり変わりませんでした。
今回のハニガン役は、普段のイメージと全く異なることもあり、
声質を変えています。
明るいコメディの部分を消したい一心だったのでしょう。
ものすごい努力だと思う。
歌唱力は言うことない。
元歌手ですから。
ただ、僣越ながら、
ちょっぴりだけおこがましく言わせてもらうとすると、
歌っている時の歌唱力は抜群だけれど、
歌いつつ演技をする・・・というところはまだかな~?と思いました。
これはミュージカル女優の人はすぐに気づくでしょうね。
そこぐらい。
そこまでチェックしない人にしてみれば、気にならないレベル。
それから、今回はこのハニガンと、グレースの彩輝なおが、
かなりコメディチックに演出されています。
いままではどちらかと言うと、
グレースの前ではハニガンは良い人ぶるのですが、
今回はあからさま。
敵対心あおって、メラメラな感じです。
それがコメディとして成り立っている。
ここは面白い。
「斬鬼さん」こと、松田賢二も本当にかっこよかった。
私的に「響鬼」が好きで、
「斬鬼」もメチャクチャ好きだったことも要因ですが。
歌唱力もあってビックリ。
あんなに歌えるとは思いませんでした。
さらにはマッジ夫妻に変装した時、あんなに高音も出せるとは驚き。
ごめんなさい。
役者として松田賢二が好きなので、ちょっと甘め。
今回、音楽監督が変わったということで、
曲調、テンポが変わりましたね。
私が思うに、かなりゆっくり、間合いもあります。
子供にも歌詞が聞き取りやすいように、という感じでしょうか?
あと、蛇足ながら、北川理恵。
たいした賞でもありませんが、
エターナルファンタジー演劇大賞 2010年MVP
私が選んだくらいですから、注目はしないとです。
実力ありすぎて言うことありませんが、私なりに面白いところ。
アニーに近づいて「北の谷間まで」で下から見上げるところ。
ここは超面白い。私は個人的に楽しめました。
と言うのも、私の妄想として、
裏設定で、
ミュージカル「プリンセス・バレンタイン」のバレンタインが、
ひそかに潜り込んでメイドになりすます。
という脚本でここを観ていると、めちゃくちゃ面白い。
私独自の見方で申し訳ない。
保泉沙耶、北川理恵、ふたりともに華があって目がいきますが、
じつは、沈着冷静な梶田祐紀恵がキーポイント。
それだけ二人を引き立てる演技をしている・・・と思う。
ダンスはプロですからね。
大人キャストに目がいってしまったので、
アニーの二人。
「ミュージカルアニー」を長年観続けている人にしてみれば、
「あの子が良かった」とか、
「あの子の方が上」とか、
どうしても過去を美化してしまう。
比較してしまう。
かくいう私もそう。
懐古主義にならないよう、気をつけてはいますけど、
なかなか難しい。
そういうことをひっくるめて、
ステルス・マーケティングも無い、ガチの感想のサイト、
「エターナルファンタジー」
そこを長年運営している管理人、
「聖橋流」という名前において、
私の矜持にかけて、
両アニーともに、本当に素晴らしかったです。
1993年から観ていますが、
過去のアニーと比べる必要なんてないけれど、
私が観る限り遜色ない。
自信もっていい。
私なんて偉くもなんともないけど、太鼓判を押す。
地方公演もぜひ頑張ってほしい。
私がここまで言うなんて珍しい。
松田亜美は、本人がパンフレットにも記載しているように、
サバサバ系なアニー。
とはいえ、私が観るかぎり、そこまでサバサバでもない。
どちからというと、やっぱり王道系。
ルックスはかわいいし、瞳もパッチリで、
第一印象は間違いなく好印象でしょう。
静止画でもOKという感じ。
引き込まれるし、集中できるし、全く飽きない。
歌も演技も、私は言うことないな~
素晴らしいと思います。
表情的がたまに服部杏奈アニーのようになるので、
どちからというと、ちょっとコメディな表情にもなる。
面白い三枚目なアニーになるので、観ていて楽しい。
菊池愛は、パッと見、印象は薄いと思う。
ただ、彼女の場合はだんだんとゆっくりハマッテいく感じ。
観ている間に、じわじわ~と親近感、愛着感が増していく。
そこまでちょっと時間がかかりますが。
微妙に舌なめずりなセリフ口調。
それが悪いわけではなく、良い舌なめずり。
ややアニメ声も加わって、なんというか、
いじらしいアニー。
セリフもせつない。
メリハリがある感じかな?
あと、ウォーバックスとのやりとりで、
「残念だな~」のところの表現は新しい。
たぶん、今までにない言い方だと思います。
菊池愛オリジナルでしょうか?
やりますね!
素直に面白かったです。
二人とも、正直ツッコミはちょっとだけありますが、
それは後日の観劇感想にて。
たいしたことありませんけど。
タップのシーン、いつもと比べるとかなり長いですよね?
ここも本当に良かった。
タップはこのぐらいあっていいと思う。
それだけタップキッズに選ばれる人は、すごい練習量。
並大抵の練習ではタップキッズには選ばれない。
見る人が見ればわかりますが。
尾久葉ゆいの赤いドレスも映える映える。
だけでなく、タップも本当にすごい。
ミュージカルアニー2009が一番印象的かな?
そこから、ここまで成長しますからね。
志村けんが良く言いますが、
「偉大なるマンネリ」
それもたしかにあります。
長年同じことを続けることは本当に凄いこと。
マンネリはマンネリで、面白味はあります。
ただ、やっぱり「ミュージカルアニー」を長年観てきた者にしてみると、
同じ雰囲気は、ちょっと気になってしまう。
それが今回は、ハニガンの松本明子や、ルースターの松田賢二、
リリーの垣内彩未、タップのスターに尾久葉ゆいなど、
目新しさがたくさんあります。
いろいろと目移りして、ドーパミンもたくさん分泌。
長年観てきた私は、かなり新鮮な気持で観られました。
ものすごく楽しかったです。
かなり長く書いてしまいましたが、
詳細な観劇感想は後日。
(敬称略)
丸美屋食品ミュージカル「アニー」