青春舞台2023「全国高等学校演劇大会」感想

      2024/09/30

これから青春舞台2024が放送されるというのに、ようやく見るという始末。
毎回言うけど、昔は優秀校も全編放送してくれましたよね~?NHKさん。
他国スタッフの変更放送流せる余裕があるなら、これをやれよと。

最優秀賞 徳島県立城東高等学校「21人いる!」(作:吉田晃弘)

最初は「11人いる!」のパロかと思ったが全然違った。まず思ったのが、感想を言うのがとても難しい脚本ではある。観ているこちら側がいろいろ先読み深読みをしなければならない。俗にいうエンターテイメント性の舞台ではなく社会風刺を効かせている舞台なので、観客がどう伝わるかというところがメインだと思う。放りっぱなしなので、感想が難しい。やっぱり審査員票が大きいので審査員受けする作品なのかな?「ガラスの仮面」でいうところの「ジーナと5つの青い壺」のように観客投票の賞があっていいかも。
ウクライナとロシアの戦争(と言っていい)はわかるが、ここにイスラエルとパレスチナの関わりが入ってくると宗教が関わってくるから安易に比較はできない。先生も生徒も。
「ボランティア」が、ある意味招集令状、赤紙に近いということはすぐにわかる。どこから言い回しであれば「楽園」とも言える。

防空壕的地下室での演劇活動

物語としては日常の学校生活内における青春群像劇。部活動、友人と馬鹿話、恋愛、日本の高校生活でありがちなものを詰め込みつつ、その場所だけが異質なもので、ひとりひとり人が減っていくというもの。
日本にいる自分たちは?平和とは何か?を感じ取ってほしいという感じ。今どきの言葉で言えば時間軸、平行線、世界線が変わっていたら?そんな問いかけでもある。

他の高校の感想

かなり短めなダイジェストなので最悪だけど仕方ない。

優秀賞

「スパイス・カレー」北海道網走南ケ丘高等学校

あのダイジェストだけだと、全然内容が伝わってこない。申し訳ない。

「ローカル線に乗って」島根県立三刀屋高等学校

ちょっと「銀河鉄道の夜」に引っかけているのかもしれないが、もっと良く観てみたい。鉄道ネタは引っかかるね。ちなみに地元にもローカル線があるが、地元の大手が株主なのでつぶれないようです(笑)

「フワフワに未熟」東京都立千早高等学校

思いっきり女子高生の日常会話。移動教室は残酷言われても、ダイジェストではよくわかりません。スクールカーストは面白い。イケテない女子高生みたいな感じだな。テレビではピックアップされないよね。そこが狙いか。

優良賞

「あのこをさがして」立川女子高等学校

NHKでもピックアップされていたが、主役の子がたしかにいい。舞台をたくさん観る人って、たくさんの役者さんを観ているから、生徒の中でもピンと来る子がわかるんだよね。だからこそ彼女を選んだのは私もわかる。これも社会風刺が効いていて、引きこもりだけでなく、さらには性被害も加わるというとんでもない案件。深い話しをよくいれた。小学生ユーチューバー(YouTuber)が出てきたが、これもリアル。普通に今ある。メリットデメリットあるよね。今だとVチューバー(Vtuber)も。今後脚本の中に出てきそうだわ。

「本当の朝」津曲学園 鹿児島高等学校

じつはけっこう好き。主役の子の表情もいいしね。最後の方もあまり解決せずに大団円ではないところがいい。正直全編観たいと思った。

「空に響け!」岩手県立水沢高等学校

めっちゃヤバイ。これ題材にするのか。すごいな。ま~我武者羅應援團みたいなものか。私も舞台観劇してた。題材としては有りだ。いろんな伝統があるな~と思う。高校でこんなのがあるとすれば地域性でもまだまだいろいろな知らないがネタがあるんだろう。けっこう深い。

「ヒッキー・カンクーントルネード」大同大学大同高等学校

これも引きこもりが発端。どちからというとコメディチックなので観ていて楽しい。私がプロレス好きなのが大きいけど(笑)エンターテイメント的なものはわかりやすいから、普通に次を観たくなる。

「事情を知らない風間さんがぐいぐいくる」香川県立観音寺第一高等学校

どこかのラノベのタイトルかと思った。タイトルのインパクト、タイトル詐欺と言われるとつらいね。ただ内容的にはダイジェストでは伝わってこなかったので、もう少し観てみたい。

「戯王【gi:oh】」久留米大学附設高等学校

進学校といだけでどことなく、生真面目さ清廉さが感じられるのは私だけか?いちか役の傘のところは最高だな。あそこだけ切り抜き動画にしていい(笑)これも全編観たい。

「群白残党伝」埼玉県立秩父農工科学高等学校

秩父事件をモチーフって、その時点でヤバイ。すごい発想。歴史ものの下地があるとやっぱり面白い。終わりが出てたけど、ああいうエンディングか~というのがわかってしまったのが残念。

「リセマ達」滝川第二高等学校

これも今時のネタ。ループ、リセット、微妙に変化。ハズレはない。普通に全編観たい。

まとめ

これもいつも言うのですが、高校時代、今この瞬間にしかできない演技でいいと思う。そりゃ、年齢を重ねて自分の演技を観れば下手くそだとすぐにわかる。でもこの時期にしかできない演技、感情がある。年齢を重ねてその演技ができなくなるもの。あの時、あの場、あの瞬間の舞台で観劇できた人はとても幸福だもの。それでいい。下手くそだとは思うけどね(笑)
あと自分は表情付けがあるのが一番嬉しい。確かに後ろから観ると表情は見えにくいのだけれど、双眼鏡を使ってでも私は表情を観たい。今回はみんな表情付けが良かったな。テレビ放映だとあんなに近くに見えるけど、劇場だと顔の表情を観るは大変だから。

雑談1

NHKアナウンサー庭木櫻子さんでしたが、全然思いが伝わってこなかった。作られている感じ。・・・世の中そんなもんだ。
と、今月には2024が放映されるのでこちらも楽しみです。

放送予定 - 青春舞台 2024 - NHK
全国大会のあゆみ 第61回から | 全国高等学校演劇協議会

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