中学生日記 シリーズ・転校生(1)「少年は天の音を聴く」の感想

      2015/02/20

たまたま見ました。

 

東桜中に、東京からの転校生がやって来た。

 

中3の岡山天音(おかやま・あまね)。
彼の夢は漫画家になること。
毎日、自分のアイディアをノートに書きためていた。
でも、まだ完成させた漫画は一つもない。
伝えるべき言葉が思いつかないのだ。

 

ある日、天音はその大切なノートをなくしてしまう。
拾ってくれたのは、ろう学校に通う中1の畑菜々子(はた・ななこ)だった。
初めてろうの少女と出会った天音は、
筆談で交わす会話は、お互いの将来の夢、それぞれの家庭・・・。
そして、天音は菜々子を主人公に漫画を描きたい、と強く思うようになる。

 

そんな天音に菜々子は聞く。
「あなたの名前。"天の音"ってどんな音?」
生まれたときから音のない世界に暮らす菜々子に、
天音は、どうやって"天の音"を伝えていくのか?
(公式サイトから引用)

この回すごい。
NHKだからできると思う。
基本、素人のふたりですし(演技はほどほとにできます)
民放でのドラマはできないでしょ?
スポンサー関係ありますしね。

 

そもそもヒロイン役のろう学校に通う少女・菜々子は、
本当にろう学校に通う方ですよね?
あれは演技ではないと思う。
手話は当然として、あの独特の発声は演技ではないと思う。

 

そもそも私も、ろう者・ろうあ者の違いがわかりませんでした。
初めて勉強しました。

 

脚本的に見ると、途中で健常者(という言い方でいいのかな?)の女の子が、
友達を通じてですが、告白するんですよね・・・
彼女として、どちらを・・・って考えてる、うわっ深過ぎます・・・

 

畑菜々子の夢は女優。
その第一歩として、手話の落語をします。
このシーンもなかなか奥深い。
観客の生徒も、ろう学校の方のようです。

 

耳は聞こえず、言葉もうまく喋ることができない。
それでも女優を目指す彼女。
それは、耳も聞こえず、言葉もうまく伝えることができないからこそ、
それが自然にできる人以上のことができるという。

 

話すということ、耳が聞こえるということ、
それを普段当たり前のように使っている私たち。
彼女にとって、言葉ひとつひとつがとても大切なもの。
健常者とは考える方向性が違う。

 

舞台で、単に話す、歌う。
その当たり前のことを、本当に真剣にやっているのだろうか?
健常者として、それに甘えていないか?
自問自答したくなるほど。
身につまされる思い。

 

この子の笑顔は救われる。
ただ、大人になるにつれて、現実問題いろいろ厳しい。
子供の時代だからこそのドラマかもしれない。
大人になると、いろいろなことが待ちかえまていますから。

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