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ミュージカル「つまづいても」2019

ミュージカル「つまづいても」2019

満足度星星星空星空星
公演時期 2019/12/16
会場 中野ZERO小ホール
脚本・作詞・作曲 米田愼哉
演出 榎原伊知良
振付 佐藤千花
医療監修 堀正士

あらすじ

水野由紀は京北大学経営学部3年生。
小学生の時に父親を病気で亡くし、母との二人暮らし。
大学に入ってからは生活費と学費を捻出するために、
授業以外はひたすらアルバイトに励んでいる。
そんな由紀が3年になってゼミで出会った大川光と付き合い出す。
光は大財閥の御曹司。そんなちぐはぐな二人に愛と共感が育まれていく。
やがて3年の後半から就職活動緒が始まり、
ただでさえ苦しい生活が、時間、体力、金銭共に悪化し、由紀の様子に危険な兆候が。
(公式サイトより引用)

観劇感想

話の流れ、演出的には大きく変化は無いので、
2018年2017年2016年を参考にしていただけると幸いです。

無料公演なので、ぜひ観劇してほしいな~と思って会場に着きましたが、
思いのほか人が多くてビックリ。
おそらく、集客力を増やすためにいろいろな試行錯誤、尽力をしたのでしょうね。
学校関係なのか、NPO法人側なのか、中野区の役員関係かはわかりませんが。
それはともかく、集客力は重要。うん。

来た観客にしてみると、おそらくはかなり軽い感じで観にきたと思う。
軽いノリで。
ところがどっこい、重い舞台なのに驚かされることでしょう。
最初は「何これ~」ぐらいな感覚なのだけれど、
話しが進むにつれて重くなっていきますから。
しかも主役の佐藤まりあの演技の詰め込み方がヤバイですからね。

とにかくも、若い方、もちろん中堅、高齢者の方も観てもらうことが重要な舞台。
そこで「うつ病」についての認識を改めることができる。
観た彼らが、他の人にも「こういうことなんだよ」と口コミで伝えることができる。
その入り口としてのミュージカルですから。

今回は珍しいアンケートもありました。
開演前に書くもの。
開演後に書くもの。
ようは、ミュージカルを観る前と後で、自殺についての認識の変化を分析しようというもの。
これは医療関係者も関わっていることで、
今後の資料として活用されるようです。

昔はこういった社会的貢献のある舞台をNHKでも取り上げてくれたのですが。
(手話とか、痔等をテーマにした社会的貢献の舞台)
今は予算がないから取り上げてくれないのでしょうかね?
首都圏ネットワークででも取り上げればいいのに。
そのぐらい気兼ねのあるディレクターもいなくなったのかな?
自分の足でなく、ネットでしかネタを探さなくなったディレクターも多い。
こういう時こそテレビの出番なのに。
だからネットが先行してしまう。
やることが遅い。
と、私はのたまう。

今回、中野区が頑張ってくれて感謝しかない。
中野区長もパンフレットで力を入れてコメントしてくれています。
ちなみに東京都の区市町村別の自殺数を見ても、
とりたてて中野区が多いというわけではありませんが、その取り組み方は良。
他の区も善処してほしいところ。

大きな変更はないが

基本は大きな変化はありません。
話の流れもそのまま。
ただ、若干セリフが増えているように感じました。

由紀と光の二人のシーンは秀逸


特に大きな変化はないのだけれど、前半部分の喫茶店での二人のシーンは秀逸。
二人の自然な演技に引き込まれる。
シンプルな舞台でほんとに何気ないのだけれど、二人の演技に魅了される。
ここは本当に良かった。

カーテンコールのミュージカルナンバー「ありがとう」


このミュージカルナンバーは何度聞いても素晴らしい。
佐藤まりあの真価がここにある。
訴えかけるような、問いかけるような、
まさにミュージカルの歌い方。
それが「グッ」と心にくる。
この一部分だけでもいいから、動画共有サイトにアップしてもいいと思う。
佐藤まりあの歌唱力のレベルがよくわかる。

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総括

ミュージカルの舞台自体に大きな変化はないが、
これを上演する環境がたくさん広がっていくことを願う。
こういうものこそ政府も補助金を多くさいてほしい。
少子化対策と同様、自殺防止対策は喫緊の課題なのだから。

※敬称略
キャスト表