公演時期 | 2013年12月7日~8日 |
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会場 | スタジオG |
原作・演出・作詩 | 刑部登志子 |
監督・演出補佐・演技指導 | 今村真悟 |
音楽監督・作曲 | 青木タカシ |
脚本 | 刑部飛鳥 |
ダンス振付・指導 | 三浦椎菜 |
あらすじ小さい頃からバレエを習っている久美は、 コンクールを目前に思うように踊れずにいた。 久美の思いと、母の期待がわずかにすれ違っていく。 久美が生まれた時から見守っている、様々な色の妖精。 久美の為、緑の妖精は少しだけ道しるべをしてあげることにした。 ある時、久美は陸上部のけんた先輩から声をかけられ、胸踊る。 しかしそれも束の間、 親友の直子とけんた先輩が喫茶店から出てくるところを見かけ、 ふたりが付き合っているのではないかと疑い、友情にもヒビが入っていく。 (一部チラシを参照) 感想こういったスタジオ、照明、音響、設備投資は大変だな~というのが、 まず率直な感想。 そして音楽。 本格的すぎてビビリました。 このこじんまりとした、下町感たっぷりの小屋で、 普通にファミリーミュージカル的な音楽。 効果満点でしょう。 一幕は忘れましたが、二幕はきちんとオーバーチェアがありますからね。 物凄く本格的。 しかもこれ、オリジナルの楽曲ですよね? 相当すごいでしょ。 この音楽は圧倒的すぎる。 すぐにわかりますよ。 歌唱力は、プロレベルの方ばかり。 なので、そもそものキーが高いように思えます。 そこで歌えるからこそのキーなのだけれど、 歌える人は歌えますが、そこまで・・・でない人にはつらいかも。 ここはバランスが難しいところ。 私的には少し低くしてもいいかな。 今回ひとつ残念なのは音響。 音楽が全体的に大きかった。 私としてはもう少ししぼって、歌を聞きたかったところ。 ただ、客層との兼ね合いもあるので難しいところではありますが。 セリフを発声している時の、他の人の立ち姿。 なんとなくだけれど、棒立ちになっている印象もある。 相手の言葉を聞いている、という演技もほしいかな? ただ立っている、という演技力もほしい。 最初に母親が子供の久美に妖精の話しをするのだけれど、 結局のところ、妖精の存在、意味合いが説明不足。 ちょくちょくミュージカルナンバーで説明は入るけど、イマイチ伝わりにくい。 今だに私は何だったのかわからない。 人それぞについている複数の運命的守護霊とでも言うべきか。 それはそれとして気になるのは、 この妖精が本編の流れを切るかのように定期的に登場するのはつらい。 何か本編が止まってしまう感じ。 二幕はなんとか本編が進みますが、一幕は特に気になります。 基本、本編の流れがメインなのでこちらを長めに、 で、妖精は控えめにアクセントとして登場する方がいい。 もう少し控えめで。 とはいえ、キャスティング、出演シーンという意味合いもありますから、 バランスをとりながら。 ミュージカルナンバーは少し多めかも。 全体的なバランスとして。 もう少し演技主体で見たかった。 前述しているように、ちょっと物語の進行が止まってしまう。 それだけ歌える人が多いのはわかるんですけど。 ダンスシーン、 特に刑部飛鳥、水野枝美、古木瞳、3人のシーンは迫力あります。 ま~プロレベルですからね。 ものが違う。 とは言え、いづれはこういった部分を他のメンバーが担当してほしいところ。 気になった役者主役、久美役の古木瞳経歴等を見ると、基本クラシックバレエの方ですね。 柔らかなダンス力は見応えあります。 セリフ回し、歌はまずまずでしょうか? 後半、歌唱力が上がっていたので、前半少し抑えたかな? 雰囲気、佇まい的には少し地味。 親友の菊池遥佳がけっこう目立ちます。 ただ、二幕になると彼女の味が出てくる。 久美らしさが出てくるのが二幕からというのも、 ちょっとつらいところではありますが。 思うに、途中途中、妖精が出てくるので、 久美に集中できないこともある。 せっかく主人公なのだから、 もう少し久美の部分を強く押し出しても良かった。 ママ役、刑部飛鳥そもそもまず彼女が脚本を担当することになるとは・・・ そう思うと感慨深いです。 私が知ったのは、ココスマイル2ですからね。 ムツキ役で、「おかしいよ、イチコちゃん、何考えてるの?」 なんてセリフ、今でも覚えているほど。 私すごくない?(笑) アルゴの「スタート」も印象的。 「スタート」は好評で再演があったぐらい。 ルックス的なところはほとんど変わっていない。 あくまで私の脳内の記憶から比較すると、 歌声は変わったかな? そこまで歌唱力がある子ではなかったけれど、 今はCDを出したり、ストリートライブをするぐらいに上達。 昔とは比べ物になりません。 それから肩幅の広さ、筋肉質な体形は昔と変わらない。 当時からダンスには定評がありましたが、今も変わらない。 さすが、私が当時から気にかけた女優ではある、なんて。 演技としてのママ役に関しては、そんなにどういういう部分でもないかな? ほとんど久美としか、かかわっていませんから。 彼女自身で、何かをするわけでもないので、常に控えめ。 穏やかな母親だったので、これがもっと違うタイプの母親像だとすれば、 難しい演技を求められたかもしれません。 母性的というよりかは、お姉さん的なイメージが強い。 直子役の菊池遥佳主人公の親友役なのだけれど、 素朴な感じが抜群にいい。 そして目立つ。 主人公より目立つ。 私はかなり好きな女優。 演技もほどほどにできるし、透明感もある。 なんて清々しいのかと。 歌、ダンスはまだまだだけれど、 小芝居的な演技ではなく、ものすごく自然な演技がとても印象的。 たとえるのなら、 よく宮崎駿監督がアニメの吹替でプロの声優を選ばず、 自然で素朴な人を選ぶと言われますが、まさに彼女はそんな感じ。 真っ直ぐでよどみのない瞳は、ひじょうに好感もてました。 とんだ掘り出しもの。 歌やダンスのバランス的に、古木瞳が主役なのは当然なのだけれど、 菊池遥佳が主役の舞台も観てみたいところ。 それだけインパクトがありました。 ただ、あえて補足しておくと、 小芝居できる役者は役者で素晴らしいし、見応えあります。 演技演技していない素朴で自然な部分は、 それはそれで別方向での感動、印象度も高い。 けんた先輩役の武内佑介とても30代で子供が3人いるとは思えない。 すごく若く感じます。 歌唱力もなかなか。 青の妖精役の佐々木千麻ま~かわいい。 カツゼツもしっかりしているし、セリフもいいし、演技、歌唱力もある。 ただ、不思議なことにあまり引き込まれない。 青の妖精は、なんとなく「真夏の夜の夢」のパックのような雰囲気。 だからこそ場を盛り上げ、もっていかせようとするんですけど、 そのパワーはまだまだ。 これから頑張ってほしいかな。 舞台映えするほど「華」はあるので、これから期待したいところ。 ピンクの妖精役の宿南伊月雰囲気的にはロリータチックで、かわいい感じ。 ただ、ずいぶんと鼻にかかったセリフと歌声。 緑の妖精役の今村真悟ひとり完全にプロなので、 演技、セリフ、歌唱力、存在感が半端ありません。 今回は監督やらサブ的なこともしているため、 ゼロから作り上げることも楽しかったかったことでしょう。 子ピンク役の早川碧葉は子役なので、特になんとも言えず。 役柄的に「GANG」のポピー的な、 前の人のセリフをちょっと変えて繰り返す、おまけ的な要素。 総括「座きらら」のオリジナルミュージカル第一弾。 手作り感満載の中に、ファミリーミュージカルの王道を行くような音楽は、 異彩を放ちます。 本筋の久美の流れと妖精とのからみをもう少しうまく配分させれば、 観客も引きつけられると思います。 今回は少し妖精側によりすぎ。 初物尽くしのミュージカルですから、これから上がる一方でしょう。 後進の育成にも頑張ってほしい。 刑部飛鳥の実力、そして菊池遥佳の純朴な演技には心惹かれました。 (敬称略) |