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ミュージカルGANG(1995年10月)観劇感想

満足度星星星星空星
公演時期 1995年10月11日~13日
会場 北沢タウンホール
脚本 福田陽一郎
作詩・作曲 玉麻尚一
作詞 桐生ユウ子・増田香織
装置 羽鳥芳幸
照明 大串博文
音響 磯村誠
歌唱指導 前野敦子
道具 中村エリト
メーク 横山美津恵
舞台監督 河合幸里
企画・発案・脚色・構成・演出・振付・制作 郡司行雄

あらすじ

1933年シカゴ。 ギャング同士の争いに巻き込まれて父を失ったビル。 クラブに集まった仲間たちは、なんとかビルを慰めようとします。 『新しく、自分たちの手でクラブを経営しよう!』 みんなの意見が一致します。 しかし、そう考えたのも束の間、 クラブ経営を狙うギャングのボス、ドン・ワルサーが現れ、 仲間たちは落胆の色を隠せません。 そして、ビルたちは大人たちとの対決を決意することになります。

観劇感想

「GANG」がどういう舞台であるかは、 2001年(春)のGANG」を参考にしてください。 初めて「GANG」を観たのは、この時でした。 正直、こんなに楽しいミュージカルとは、 行く前には思ってもみなかったですね。 本当~に初演を観なかったことに後悔しています。 場所は北沢タウンホールでしたが、 舞台と観客席との距離が近くていいですね、ここは。

最初の頃は、ローズのイメージが薄かったんですよね。 何回も見るうちにわかってくるけど、最初はつらかった。 年を重ねるごとに、ローズがチータのことを好きだったというのを、 ピックアップする演出部分が加わって、わかりやすくなりました。

気になった役者

主役のビル役のKaNNa

本業は歌手です。 当然のことながら、歌唱力は本当に素晴らしいです。 キーが高くても、なんのそのって感じ。 聞き惚れますね、彼女の歌は。 そして演技。 違和感ないですよ! なかなか好演だったと思います。 特に「ワルサーさんの仲間にだなんて・・・アハハ・・・」 という苦笑してる場面。うまかったな~ すごく印象に残ってます。

リリー役の浅川千裕

詳しくはわかりませんが、アイドルみたいですね。 顔だちが良く、本当にリリーって感じでした。 ヒロインですので、変な言い方ですが、見栄えは重要です。 まさに彼女に釘付けって感じ(笑) でも、それだけ生き生きとした表情をしていました。

演技は本当にうまいです。特に表情の付け方。 上目づかいとか秀逸。 歌は、まぁ~厳しい方でしょう。 下手とは言いませんが、印象に残るほどのものでもありません。 まぁ、歌えるかな?ぐらいですね。 でも、歴代リリーの中でも、彼女の存在はトップクラスでしょう。 舞台の中の存在感は圧倒的でした。

ランラン役の瀧本瞳

私の中では、彼女が最高のランラン役だと思っています。 なにしろ声がいい。 ハキハキした声質は、耳に心地良いです。 教育テレビ等では、歌のお姉さんとして登場することもあり、 「みんなの歌」も歌ってます。 演技も元アニーズということもあり、実力通り発揮してくれました。 (後にグレース役を射止める) いいですね~瀧本さん。

とくに「ジャイオ・ラオフー」のところは、アンニュイなルックスも重ねって、 かなり際立って活躍してました。 途中、剣が折れるというハプニングとかもあったりで、 観てるこちらがドキドキしてた思いがあります。 ハッキリ言って最高!

ローズ役のひとり、郡司美樹

歌はまだまだだな~と思いました。 でも、演技は良かったですよ。 かわいらしいルックスでもあり、けなげなローズを演じていました。

ダブルキャストのローズ役、加藤あすか

歌唱力に関しては、 今までのローズ中で最強ではないでしょうか? なぜかはわかりませんが、 「GANG」の舞台、ローズの声が悪いことが多いんですよね。 喉の使い過ぎだったり、風邪だったり、いつもイマイチなんですよ。 しかし、この回のあすかさんは、抜群でしたね。 清らかな流れに小川のように、澄みきった歌声でした。 2幕最初に歌うソロの場面はキーが本当に高い。 昨今ではそのキーで歌えない役者が多いため、低くしています。 そんなソロ曲をキーを低くすることなく歌いあげる 、加藤あすかの歌声。 素晴らしかったです。

チータ役の近藤花(はんな)

チータ役、私が観ているなかでは最高のチーターです。 なんと言っても歌!これ尽きるでしょう。 キーが高いし、しかもいい歌いかたをするんですよね~ 彼女がこんなにうまいせいで、 じつは後々チーター役の人が苦労することになる(笑) あとタップもいいですね! 軽やかなタップで、大満足です。 演技は、まずまずかな?

チェリー役の折本樹里

わき役ではあったけど、けっこう目立ってましたね。 注目の「チェリー~わからない」のところもグッドです!

プラム役の扇京子

子供たちをまとめるお姉さん的存在でしたが、 そのパワフルな演技は光ってました。 私的に、けっこう好きな演じ方ですね。

パンジー役の大熊亜里紗

出番的には、かなり少ない。 でも、後半最初の「男の子って・・・」のナンバーでは活躍! 彼女は表情の付け方がいいですね。 元アニーズということもあり、実力はあるんですけど、 この舞台ではちょっと活かされませんでした。残念。

総括

すごく楽しかったに尽きます。 こんな楽しい舞台を今まで観てなかったのか~!って感じです。 ミュージカルのレベルもたいへん高く、 大人も子供も楽しめ、しかも安定した品質を持った舞台だと思います。 ハズレは無いですね。 一応、主役はビルなんですが、なぜかリリーに目が行ってしまう(笑) ほんとリリーは重要。

※敬称略
キャスト表