キョロちゃん 夢ファンタジーミュージカル2009「キョロちゃんとふしぎな森の仲間たち」

◆公演時期   2009年8月17日(月)
◆会場 大宮ソニックシティ

あらすじ
ある日、キョロちゃんとシュガーくんが不思議な夢を見ました。
どこからともなく、森の声が聞こえてきました。
「このままだと、森が消えてしまいます。
星の木の苗を植えてください。
星の木には心の水が必要です。
心の水を見つけてください。
そして、森の女神を見つけてください。
森を助けてください」
夢から覚めると、キョロちゃんたちの枕元に星の木の苗がありました。

きれいな地球の森と緑を守るため、
キョロちゃんといちごキョロちゃん、
マシュマロ博士、シュガーくん、
音楽の妖精の3人、ナッピー、ベル(メル?)、ララ、
そして森の案内人のおばあちゃんのアン。
新しい仲間たちと、大冒険が始まります。

観劇感想
2006年 2007年 2008年に続いて4度目の観劇
サブタイトルは「キョロちゃんとふしぎな森の仲間たち」

今回、話しの根底にあるものは、
「森を大切にしよう」というメッセージ。
「葉っぱのフレディ」の命の大切さとはメッセージがやや異なるが、
自然、森、緑という子供に対してのわかりやすさは秀逸。
脚本が超!子ども向けなのもいい。

また、うちわを使ったダンスの振付練習が復活!
練習復活!練習復活!
ま〜私の観劇感想を読んで変えたわけではないと思いますが、
これは素直に嬉しい改善。

「チョコボールでチャチャチャ」のうちわの振付は、
今回はかなり簡単になって良かったです。
これなら誰でもやりやすい。
ただ、あとふたつナンバーがあります。

「頭の上で二回パンパン叩いて、足元でドンドンと叩く振付」
ここは簡単でわかりやすい。
ただ、
「右手、左手をあげて手をグルグルさせる振付」
ここはちょっとダンスのタイミングがイマイチ。
観客も戸惑っていました。

公演前の注意事項は、マシュマロ博士とシュガーくん。
テープの録音ではなく、ちゃんと生声。
子供たちの声、反応を聞いて、その場に応じてセリフを変えていると思います。
子供たちの「ハーイ」の声が小さかったら、「もっと大きな声で〜」みたいな感じ。

出演は、マシュマロ博士、シュガーくん、キョロちゃん、いちごキョロちゃん、
アイドルユニットにも似た、音楽の妖精3人、ナッピー、ベル(メル?)、ララ、
そしておばあちゃんのアン。

舞台中央のプロジェクターによる映像表現は今回も登場。

今回はダンスが多い。しかもダンスのレベルがまた高い。
マシュマロ博士も、シュガーくんも、ダンスの切れが物凄いんですよね。
子供向けとはとても思えない。
開脚ジャンプもすごいんですよ。

3人の音楽の妖精も、ダンス、歌ともにすばらしい。
ダンスは止まるところはキチッと止まっているもの。
子供の舞台ということで、大きなダンス表現をするところが多かったです。
汗ダクのダンスは、その激しいダンスを物語っています。

クイズ大会があるのですが(二択ですごく簡単)
ちょっと長過ぎる気もします。20分ぐらいでしょうか?
森が存在する意義を、子供に教える意味合いもありますが。
物語の流れとしては、ちょっと止まる感じ。

博士の研究所がキョロちゃんの形だったのは初めて知った・・・

星の木から、「おもちゃの缶詰」ができるとは知らなかった。
この脚本はなかなか面白い。

台所用品で打楽器をするナンバー。
ここはいいですね!素直に楽しい。

森へ行こうのナンバーはダンスが大変。
楽しいけれど、ちょっと長い。だれるギリギリ。

光の森、太古の森、剣の森と、
三つの森を駆けめぐりますが、
特に、剣の森の話が秀逸。
昔、悪い人間が大きな剣を森に突き刺して、命の泉を枯れさせてしまった。
その剣を抜き取れば命の泉が復活するのだが、
抜こうとすると、剣から炎が吹き出したり、
雷のごとく電流が流れ、抜こうとする人間を妨害します。

マシュマロ博士とシュガーくんがなんとか抜こうとしますが、
剣の妨害にあって抜けません。
そこで、うちわであおいで、
観客みんなの力、緑の力(うちわが緑)で手助けする。
この手法はとてもいい。
「ドラゴンボール」で、悟空が元気玉を使うために、
「みんな、おらに元気をわけてくれ〜!」みたいな感じ。
みんなでうちわを仰ぐので、後方から風がくるくる(笑)
この演出はじつに素晴らしかった。
子供、超楽しいでしょ!

気になった役者、またはキャラクターは・・・

マシュマロ博士とシュガーくんとのやりとりは、
子供からかなり笑いをとっていました。
ここまで笑いをとったのは初めてかも。
子供ののせ方が抜群にうまい。

マシュマロ博士の筋肉はあいかわらずすごい。
バク点もすごいし、無重力腕たてもあるし、
受け身のとりかたもうまい。
全くもって、身体能力が物凄く高い。
あいかわらず只者ではないんですよね、マシュマロ博士は。

シュガーくんのシガーボックスの大道芸、
今回は5個に挑戦して成功!
これは本人いわく、かなりすごいらしい。

アンおばあちゃん役の人は、
セリフがおばあちゃん口調でうまい。
もちろん、本当は若い人ですが、じつに心地よいセリフ遣いでした。

いちごキョロちゃん
去年に続いての二度目の初登場!
ちょっと気になったのは、いちごキョロちゃんの声がイマイチ・・・
キョロちゃん自体、性別があるのかどうがわかりませんが、
仮にキョロちゃんが男性だとして、
いちごキョロちゃんは女性なのだろうか?
だとしたら、可愛くない声質・・・というか声優さんではないかも。
発声がイマイチなんですよね・・・
出番がそれほど多いわけではないので、軽く気になる程度ですが。

総括
途中にクイズ大会が入ることは、好き嫌い別れるかもしれません。
子供の雰囲気を見ると楽しそうだったので、
気になるのは大人ぐらいかも。
3人の妖精がややサンリオっぽい雰囲気だったのは、けっこう印象深い。
ファミリーミュージカル系だと、表情の雰囲気とか似てくるのかな?
ちょっと演技演技しすぎているので、私は気になってしまうのですが。
舞台から降りて客席で子供たちと相槌を打つ回数も今回は多く、
子供たちは楽しかったでしょうね。
1階席だけでなく、2階席まで行きましたから。

マシュマロ博士とシュガーくんのやりとりはいつ観ても楽しい。
そして、森、緑に対する大切さメッセージは意外と奥深い。
「剣の森」の脚本、演出は、子ども向けとしては秀逸で、私は大好き。
子供の視線で観ていいミュージカルは心洗われるな〜
たまにはね。

(敬称略)


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