「青春舞台2014」の感想

   

多忙でなかなか観ることができず、
ようやく録画したのを見ることができました。


まず思うのは、2時間は短い。
前は、5時間ぐらいぶっ通しでやってくれましたよね?
しかも生放送で。
NHKの文化、芸術の放送が少なくなってきている理由でもあります。
前はもっと舞台の放送をしてくれたのに。
予算、と言われればそれまでですが。
にもかかわらず、NHKニュースで広告のような宣伝をあからさまに入れてきたり、
大手事務所の役者ばかりを起用するのは、
その予算との兼ね合いなのでしょう。
これが大人の社会。仕組みってやつです。
そんなことばっかりやっているから、
私は海外ドラマばかり見ることになる。
さて妄言はこのくらいにして。
「全国高等学校演劇大会」
これを目指す学生たち。
ある意味、素人高校生たちの目標。
私が良く観る舞台、ミュージカルでは、
同じ高校生でもプロレベル。
進む方向性が違います。
たとえは違うかもしれませんが、
「全国高校サッカー」で国立を目指す高校生と、
Jリーグの各チームが運営する「ユースチーム」に所属している高校生。
同じ高校生のサッカーでも違う。
この違いにも似ている。
ちなみに「ガラスの仮面」で言うと、
高校演劇はみんなが基本「北島マヤ」
本能でやっている。
「商業演劇」に出演している子たちは「姫川亜弓」
日々練習をし、演技、セリフ、歌、ダンスの稽古。
下地がそもそも違う。
単純に比べられるものではない。
さて、今回の番組。
優勝校はまるまる放送されるのだけれど、
その他の高校の舞台は短くて残念。
そもそも商業演劇ではないので、
ビジネスとしての舞台ではないことを前提におかないといけない。
滝川第二高等学校。
「志望理由書」

基本、コメディタッチ。
先生と女子生徒とのほぼ二人芝居。
その題名どおり、大学への志望理由についてのドタバタ。
ただ、申し訳ない。私は笑えなかった。
等身大の女子校生徒なのだけれど、
「華」はほしいな。
岐阜県立池田高等学校。
「麒麟児-killinG-」

関係ないけれど、「岐阜」って織田信長が命名したんですね。
ゴキブリを殺した数によって序列が決まるという学校。
主役の女の子の表情はじつにいい。
香川県立観音寺第一高等学校。
「問題の無い私たち」

全編見られないのが残念。
私的に私にあっている内容。
演劇大会の審査員の酷評に奮起し、
審査員を見返そうとリベンジに燃える。
ある意味、この「高校演劇大会」の審査のありかたに異議を唱えるという(笑)
かなり挑戦的な内容でおもしろい。
部長が話す、
「青い悩みとか、葛藤とか、アイデンティティとか、友情とか、問題意識とか、友情とか、
あとほんのりしたラブロマンスを描いとけばいい。あいつらが求めているのはそういう舞台!」
言ってくれます(爆)
審査員が求める舞台ではなく、
自分たちが好きな舞台やる、その精神は凄くいいと思う。
言ってるそばから、定番の戦争ものとか、原発ものありますけど。
山梨県立甲府南高等学校。
「マナちゃんの真夜中の約束・イン・ブルー」

主役の子がかわいい。
以上。
青森県立青森中央高等学校。
「翔べ!原子力ロボむつ」

「原発」がテーマ。
使用済み核燃料の受け入れたある町の町長。
10万年、その行く末を見守るという理由で、
コールドスリープを経て、未来の町を見つめつづける町長。
また重いテーマ選びましたね。
実力がある高校だからこその選択かな?
しかも、演じている役者の中には父親が原発で働いている人もいる。
けっこう複雑。
町長役の男子生徒は秀逸。
彼の演技が引っ張っている。
そしてロボット少女のふたり。
ここもいい。
エンディングとして、核のゴミは残り続け、その前に人類は死亡。
まっ、日本の人口も100年後に半分の5000万人に減る予想ですから、
あながち間違っていない。
理想と現実。難しい話なんですけどね。
いちがいに簡単には言えない。
それはそうと、私としてはこれが優勝、最優秀作品だと思う。
偏見かもしれないけれど、
審査員のメンバーの中には、
このテーマの演劇を優勝させてしまうとスポンサー等の問題もあって、
イメージ的によくない、と判断した人が・・・なんて疑ってしまう。
あえて言いませんけど、大手ホールでもそういったところがスポンサーをしていますから。
そこで舞台を演じることができなくなってしまう。
カットカットで残念だったけれど、
私は素晴らしい作品だと思う。
全編放送してよ、NHK。
久留米大学附設高等学校。
「女子高生」

簡単にいうと、女生徒役を男子が演じ、
男子生徒役を女子が演じる。
う~む。
ごめん、私はあわなかった。
面白さがよくわからない。
観客が受けている部分があるのだけれど、若いせいかな?
観客に女性が多いこともあるのかな?
AKBの曲とか、アイドルの曲とか、女子生徒が本当に聞いているの?
ステマじゃないの?
なんて疑って考えてしまう。
そしてこれが「最優秀賞」?
ないわー
そもそも面白くないし、色物すぎる。
私は審査員に向きませんね。
変人すぎるから。
全体をとおして、
カツゼツが気になりました。
全員が全員、完璧にできるわけではないけれど、
商業演劇で立っている女優、俳優に比べたら雲泥の差。
これはいたしかたない。
現在の高校生活がテーマだと、
一番問題になるのがスマホ。
これが出ないとそもそもおかしいですからね。
でも、出過ぎると舞台に支障を与える。
バランスが難しい。
おまけ。
iPhoneを開発したスティーブ・ジョブズ氏。
子どもにiPhone やiPadを使わせませんでした。

『スティーブジョブズ』の著者であるウォルター氏によると、ジョブズ氏の家ではディナータイムになると家族皆がダイニングテーブルに集まり、本や歴史について語り合ったそう。iPadを出す人は誰もいませんでした。

私が小学生の時にスマホがなくて本当に良かったと思います。
絶対に欲望に負けて、スマホしまくりますよ。
パソコンは起動しないといけないけれど、スマホは手軽すぎる。
青春舞台2014

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