独特ですね。独特。
すごい世界だし、観客もすごい。
Sound Horizon(サウンドホライズン)は Revo(レヴォ サウンドクリエーター)を中心とした
幻想楽団です。
元SIAM SHADEるのドラマー淳士等、幻想楽団員も豪華。
私は全くの白紙で、すべてが初心者状態でのライブとなりました。
予備知識もゼロのままのライブ。
そもそもパンフレットがどこで売られているのか全くわからず、
会場が物凄い状態。
売り場に辿り着くのすら困難。
ということで、詳細は他のサイトをご覧ください。
誰が誰だかわからないままのライブ観劇でした。
一言でいうと、ライブ+演劇という感じです。
完全にストーリーが出来上がっているので、
普通にミュージカルとして楽しめると思います。
ただ内容がかなり大人向け。
言うなれば、残酷なシーンが多いので、お子さまにはちょっと厳しいかも。
殺人者、狂人もいて怖いです。
のめりこむ。
悪寒を感じるほど。
観客を見渡しますと、お子さまも多いのですが・・・
スクリーン投影もかなり多く、アニメとコラボしている感じ。
ここはじつにうまい演出だと思います。
投影しているスクリーンが上がると、舞台上にその場所がうまく融合されています。
しかも全編ナレーションはドイツ語っぽいですね。
出演者、みなさんすごい声量。
生なのか口パクなのかは安易には判断できませんが、
かなり息づかいも荒かったので、生は多かったと思います。
マンガなのか、アニメの世界なのでしょうか?
声優さんも物凄く多いです。
私はあまり存じあげないので、なんとも言えないのですが。
ほぼ初めから最後まで前の人、回りの観客が立っているので、
私も立ち上がらないと舞台を観ることができません。
ずっと立ちっぱなしは、けっこう疲れます。
途中、落ち着いた話しの時は座ることができましたが。
客層を見ると、かなり若い。
女性客が多いけれど、男性も多い。
パシフィコ横浜の国立大ホールは収容人員4000人ぐらい入る、
ものすごく大きなホール。
私が観るかぎり、4000人いたかもしれません。
物凄い人数でしたから。
こんなに人を集められるライブもあるんだな~と素直に驚愕。
ちょっと面白いのは、カップルで来ていて、
彼女がそれにのめり込み、
彼氏はちょっと戸惑う、なんてのも見受けられました。
デートとして、いろいろ大変ですね・・・
内容的には、ちょっと申し訳ないのですが、
音楽が大きくセリフのマイクが小さいんですよね。
歌もそう。
だから、かなり歌詞が聞き取りづらく、流れがイマイチわかりませんでした。
演劇、舞台の内容を期待している人にしてみると、そこは残念。
話の内容もイマイチよくわからないのですが、
亡くなられた7人の女性の無念を聞いて、
とある人物が復讐を手伝ってあげる・・・みたいな感じでしょうか?
「白雪姫」や「ヘンゼル・とグレーテル」や「眠りの森の美女」
みたいなものもありました。
理由はよくわかりません。
ただ、その亡くなった7人の女性役の演技や歌が素晴らしい。
物凄い声量。
キャストが登場しただけで笑ったり、
字幕だけで笑ったりと、観客が独特。
おそらくは、もう話の内容を知っているのでしょうね。
ライブが終了した後、国歌斉唱?のようなスーパーが出てきて、
観客全員総立ちで歌いあげます。
もちろん、舞台には誰もいません。
終わっています。
にもかかわらず、全員が歌うという。
すごい世界。
観客がこのライブの世界に飛び込むというか、
のめり込むというか、熱狂しているというか、すごく真っ直ぐ。
私はこういうものに関しては徹底的に引くタイプの人間なので、
必ず2、3歩引いて見つめるタイプ。
熱くなることは無いです。
ただ、観客の集団心理というか、
我をも忘れさせる異空間は特殊でした。
最後に主役の方が話していましたが、
「いろいろと制約があってできないものもあり、
たとえば川でも青の照明、布でもできるし、木も人でできることを知ったと」
舞台観劇が多い人にしてみれば、当たり前の基本中の基本。
彼は歌手で、舞台演出は他のプロの方に任せたらしいです。
その謝意を一番最後に述べていました。
「劇団四季」も「キャラメルボックス」も「SET」も、
歌手、お笑い、アイドル、選挙応援、それぞれ独特があるということでしょう。
それを思い知らされました。
なんというか、いろんな人、いろんな世界があります。
それに対応できるかできないかということで、拒否反応もあるでしょうけど。
私が一番強く思ったことは、演技、音楽、ダンス、
とにかくも本物が出てきて良かったです。
口パク集団でなぜか人気が出ているものとは、
全く一線を画したこういった舞台に、
観客が大いに熱狂してくれるのは嬉しいかぎり。
本物だもの。
偽りは偽りで、それはそれでいいし、否定もしない。
ファンがそれを望んでいるのであればいいでしょう。
ただ、本物志向を求める観客がこれだけいるというのには、
本当に驚くし、嬉しい限り。
音楽の迫力、生歌、迫力あるセリフ回し、
最初の導入はどうであれ、これを観れば、偽りの世界との差がわかりますから。
ファンにも観客にも、
肥えた目で観る姿勢がちょっぴりでもいいから欲しいな~なんて思います。
独特の世界観のライブですが、
もっとたくさんの人に知ってほしいライブ、そして舞台でした。
チケット入手が困難なのもわかります。
DVDが発売されたら、買うかもしれません。
それほどクォリティの高いものでした。
Sound Horizon official website