舞台「銀河英雄伝説 第一章 銀河帝国編」簡易観劇感想

      2015/02/20

観劇しました。
簡単に感想を。
ネタバレ注意。
ちなみに私は原作の大ファンなので、
原作重視の観劇感想となります。

 

なによりまず言いたいのは、
パンフレットが足りないってどういうことでしょう?
少なくともひとり1枚として計算しても、
座席数1000として1000枚は用意していいはずなのに。
私は開場してほぼすぐ列に並んでいたのですが、
その時点でグッズ売り場は混雑していて、
残り30枚でした。
おかしすぎます・・・

 

公演開始からの配分ミスなのか、
印刷する数が足りなかったのかはわかりませんが、
次回からは本当に気をつけてほしいです。
クレームをつけている人もたくさんいましたから。
通販で買えますが、送料600円となっています。
Kitty Web Shop

 

ちなみに、次回というのも、
「ロイエンタール、ミッターマイヤー編」の外伝がおこなわれるようです。
「銀河英雄伝説」外伝 ミッターマイヤー・ロイエンタール編

 

予想どおり、劇場は満席。
立ち見席も出ているようです。
私は先行予約で、かなり良い席で観ることができました。
客層は、やはり若い女性がたくさん。
あくまで私のイメージ的には、
「ミュージカル・テニスの王子様」のファン層に近いかもしれません。
メインキャストとしては、女性はふたりしか出演しませんからね。

 

話の内容としては、
第一シリーズの最後まで。
原作2巻。
ここは当然でしょうね。
私でもそうします。
あそこで終わるのが一番区切りいいですから。

 

一番気になった敵との艦隊戦は、アンサンブルのダンスで対応。
こちらもなんとなく予想していました。
陣形もアンサンブル。
たしかにわかりやすいです。
ひとつだけ残念なのは、アンサンブルは目の回りまで黒く塗っているので、
誰が誰やら判断できませんでした。
大胡愛恵が出演していたはずなのですが、
見つかりませんでした。申し訳ないです。

 

艦隊戦や、戦いの部分を舞台で表現するのは難しいです。
そこでやはり、そのあたりは少し早めに省略して、
会話の部分を重視する形になります。

 

ラインハルト、キルヒアイス、アンネローゼの会話。
(ラインハルトがけっこう子供で、感情を出すのは珍しいです)

 

ラインハルト、キルヒアイス、オーベルシュタインの会話。
(ここは秀逸。原作、アニメとも似ていて、私は大好き)

 

ロイエンタール、ミッターマイヤー、オフレッサーの戦闘シーン。
(艦隊戦ではなく、白兵戦ということで、舞台でも映えます。殺陣もすばらしい)

 

そして最後のあの場面。
(ここは文句ないでしょう。原作を知らない友人も驚いてました)
この4カ所が特に印象に残っています。

 

前述していますが、
けっこうラインハルトが子供っぽく、
感情をむき出しにするシーンがあります。
(それが精神的な表現なのかもしれませんが)
ヒルダと一緒になんて、けっこうお茶目です。

 

ラインハルトが元帥府をひらくことになって、
幕僚を迎えることになるのですが、
ここはケンプやミュラーがいないのは寂しいです。
結果、アムリッツア海戦では、
本来は対決するはずのない、ヤンとミッタマイヤーの対決なんてあります。
仮想ですけど。

 

2幕もどんどん早めに終わっていき、
肝はヴェスターラント。
ここでしょうね。
一番ここを訴えたかったのは間違いありません。

賊軍のトップでもある、ブラウンシュヴァイク公。
彼の領地である惑星ヴェスターラントで民衆暴動が起こり、
彼の甥が殺されます。
それに怒ったブラウンシュヴァイク公は、惑星に核攻撃をおこなうことになります。
ラインハルトにもその情報が極秘に伝わり、すぐさま救援の艦隊を向けようします。
しかし、そこに参謀のオーベルシュタインが忠告します。
核攻撃をそのままおこなわせるべきだと。

動揺するラインハルト。
このまま核攻撃がおこなわれれば、相手の悪行が全銀河帝国に知れ渡り、
子供でもどちらが悪か判断できる、と。
たしかにそのとおりかもしれないが、惑星に住む200万人の命を無為になることはできない」と、
なおも悩むラインハルト。
しかし、オーベルシュタインなおも言い放ちます。
「閣下は支配者になられるお方。
仮にこのまま内線が続けば200万人以上の犠牲が出ることは確実。
閣下には、銀河帝国200億の民の未来がかかっているのです」
沈黙するラインハルト。
そして、核攻撃は実行。
一気に民衆はラインハルトを支持、門閥貴族連合軍は敗北にいたりました。
しかし、ジークフリード・キルヒアイスとの間に、
大きな溝が生まれてしまったのです・・・

この流れがあっての最後の場面。
私は原作、そしてアニメのセリフもかなり暗記しているので、
セリフをたしかめながら観劇していました。
原作はファンはここで楽しめます。

 

役者自体は、みなさんうまいので、特に言うことありません。
主役の松坂桃李もよくやっているし、
キルヒアイス役の崎本大海は優しく穏やかな雰囲気そのまんま。
この人は今後人気でるかもしれませんね。
キルヒアイス役は一番おいしいし、感情移入できますから。

 

オーベルシュタインの貴水博之もあの3人の場面はすごく秀逸ですし、
ビッテンフェルトの吉田友一のちょっとお茶目で豪快なところもいいし、
アンスバッハの高山猛久は・・・そうですよね、ある意味一番いい役かもしれません。
原作、アニメそっくりでした。
私もアンスバッハやりたい(笑)
そうそう、指輪のレーザー光線もバッチリでした。
あと、シュナイダー役の村上幸平は、もっと出番がほしかった。
声だけを聞くとキルヒアイス並に優しい声質でした。

 

アンネローゼ役の白羽ゆりは、
「関口宏の東京フレンドパークII」を見た時、
イメージぴったりだな~と思っていたので、
全く問題ありませんでした。
完璧すぎるほど完璧。
イメージどおりです。
本当は歌いたかったかもしれませんが。

 

唯一心配だった、AAAの宇野実彩子ですが、
特に違和感ありませんでした。
カツラはバッチリ似合っています。
元々出番は少ないので、そんなに演技もこうもないのですが。
でも、雰囲気はヒルダぽかったです。

 

なんだかんだで、歌はありませんでした。
ほとんどストレートプレイ。
ダンスがあるというミュージカル。
歌が無くてもミュージカルという定義なので、そこはツッコミませんが、
メルカッツ役にわざわざジェームス小野田氏を配役したのには、
やはり本当は歌も入れたかったのではな?なんて思います。
脚本、演出、けっこう何回も手直し再考している気がします。

 

簡易にしようとしましたが、けっこう長くなってしまいました。
観劇好き、原作ファンの私からしてみると、
ツッコミどころ、もちろんたくさんあるのですが、
それらを差し引いても楽しい舞台でした。
これで、銀河英雄伝説という小説、アニメを知って見てもらえると一番嬉しいです。
話し、ものすごく長いですけどね。頑張って読んでほしいです。

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