カゴメ劇場 2015 「オズのまほうつかい」


満足度
公演時期 2015年7月21日→8月30日(各地)
会場 大宮ソニックシティ
原作 ライマン・フランク・ホーム
脚本 富山桃吉
演出 三浦哲郎

あらすじ
ドロシーはカンザスの草原の家で、おじさんとおばさんと暮らしていました。
ある日、家ごと竜巻にのまれ、マンチキンの国へ飛ばされてしまいます。
「カンザスに帰りたい」と願うドロシーは、
「オズ大王ならどんな願い事でも叶う」という話しを聞き、
大王が住むエメラルドの国へ向かうのですが・・・
(パンフレットより引用)
観劇感想
1部、お姉さんたちと一緒に歌とダンス、2部、ミュージカルの2部構成。

まず最初に思ったことは、
パンフレットに舞台のアンケート葉書がついていたこと。
前はたしか無かったと思います。
いろいろ意見をとりいれようとしているのかな?
で、せっかくなので、私の意見。
前は具体的な野菜と栄養素の説明があった気がします。
今回は無し。
子供たちに野菜を好きになってくれるためにも、
簡単でいいので野菜と栄養価値が記載されていると嬉しい。

もうひとつは、劇場外での写真撮影。
寂しい話しではあるのですが、
たしか2年前は、ゆるキャラ的なヌイグルミが3体あり、
子供たちが列を作って写真撮影をしていました。
去年は、それが1体に。
そして今回はゆるキャラすらいなくなり、
オズのまほうつかいの写真パネルへと変更。
時代の流れなので、仕方ありませんが。
そして、さらに残念なのがこの写真パネル、ガンガン倒れるんですよね。
それをお客様が立て直して、写真撮影をする状況。
残念なことに、スタッフもいません。
定期的に見回ってほしかったところ。

さて本編。
1部は、小林風花お姉さん、飯田惣一郎お兄さん、
そしてダンスのお姉さん二人とともに、
みんなで野菜の国を守ろうというお話。
って、ちょっと待て。
飯田惣一郎お兄さん?
聞いたことあるぞ。
「ミュージカル 葉っぱのフレディ〜いのちの旅〜 2010」でマーク役。
Seiren Musical Project35『LITTLE WOMEN 〜若草物語〜』では演出もしています。
まさかここで登場とは驚きでした。
ちなみに、たしか去年も出演しています。

1部は歌とダンスですが、ストーリー性があります。
ベジタブルランドに悪い国王ベジキラーが現れ、
真っ黒に染めようとする。
それを救うために歌とダンスでやっつける・・・みたいな感じですね。
私の感覚だと、今年の観客の子供たちも去年同様、盛り上がりました。
去年、客席脇まで出て踊っていた子も多かったですが、今年も。
子供たちのパワーは全然変わらない。
小林風花お姉さんも歌のお姉さんの経験を活かし、
去年よりも子供たちを諭す言い回しがうまくなっている。
今年は、飯田惣一郎お兄さんも喋りが多く、盛り上げ役をかってくれました。

2部は、ミュージカル「オズのまほうつかい」

主役のドロシーは小林風花
カカシ、ブリキ、ライオンはヌイグルミではなく衣装。
1部のメンバーかな〜?とも思うのですが、
安易なことは言えないので、ここは割愛します。

とにかく「オズのまほうつかい」のお話し自体が鉄板。
面白い。
ハズレがない。
ちょっと意味合いは異なりますが、黒澤明の「七人の侍」のように、
仲間集め、仲間が増えるという過程はワクワクする。
子供向けではあるけれど、大人も十分に楽しめる。

幕に投射してのCG効果も使っての移動も楽しい。
それから、いつもよりも場面展開が多かったような気もする。

悪い魔女が、自分の弱点を言ってしまうというところは子ども向けではあるが、
それはそれで面白い。

どちらかというと歌が多く、
個々のキャラクターのミュージカルナンバーもありました。

4人以外のキャラクターは着ぐるみでしたが、
それほど怖い印象はありませんでした。
過去に、「ジャックと豆の木」の大男や、「長靴をはいたネコ」の魔法使いなど、
大人では全く怖くない風貌の人形が子供にしてみると物凄く怖く、
泣いてしまうことがありました。
今回はそれがかなり緩和していた気がします。

私が言うのもなんですが、小林風花の生歌はプロレベル。
前回よりも彼女が歌うシーンが多かったような気がしないでもない。
生の歌を聞かせるということは、子供たちの成長にも影響があるかも?
本物を見せることは重要。

(敬称略)
トップ   観劇一覧