キャタック・ダンス・プラザ公演vol13「ミュージカル ぼくのグリーンペッパー」

満足度
◆公演時期   2014年5月6日
◆会場 スクエア荏原ひらつかホール
◆作・演出 犬石隆

あらすじ
七色の国が魔法使いブラックペッパーに侵略される。
祖国を救うため、グリーンペッパーは、
とある人物たちを探す長い旅に出る。
8人の子供たちと出会い、ようやく、その目的を達成しようとしていた・・・
観劇感想

正直いろいろ突っ込みはあるものの、
まず思ったことは、アルゴ・ミュージカル 『パパ・アイ・ラブ・ユー!』
この雰囲気。
まだアルゴミュージカルとして試行錯誤、発展途上していた感じ。
あれを思い出しました。
(ちなみにこれはビデオの感想)

パンフレットには、多くのエピソードが時間制限の為、未完成・・・と恐縮しつつも、
「オーバーチェア」はきっちり作り込んでいます。
ミュージカルナンバーも多数あり、
私的に素晴らしいのが「七色のくにへ」
前半の長いナンバーではあるけれど、
率直に言って楽しいナンバー。
アルゴ的な感覚もフツフツと沸き起こり、
ちょっとノスタルジックな気持ちにもなります。

私の感覚ですと、『パパ・アイ・ラブ・ユー!』のキャストになぞらえ、
主役、グリンーペッパー役の井上詩菜は、檜山恵理子。
シローの山内瑞葵は木内麻理。
演出家が同じですと、なんとなく、
知らず知らずのうちに似たルックスを起用してしまうのは性なのか。

出演者は、演技はまだまだの子も多いけれど、
驚くのは発声。
ひじょうにしっかりしている。
聞き取りづらい子がひとりもいない。
稽古、練習の賜物。
ただ、現時点のトレーニングだと、
基礎が最重要ということで、みんな同じトーンの声質。
それぞれの個性の声質というわけではない。
おそらく、基礎をしっかり学んでから、
個々の発声に変わっていくのでしょうね。
自分の声質にあった、セリフとか、歌い方とか。
これって、「劇団四季」でもよくやる。
四季独特のトーンがある。
誰が演じても同じレベルの舞台を提供するため。
そうは言うものの、私の意見としては、
出演者の個性も、人を惹きつけるための重要なひとつの要素だとは思う。

話し的には、グリーンペッパーを筆頭に、子供たちが集まって、
虹の国へと向かうまでの冒険の旅のお話。
冒頭でグリーンペッパーが子供たちを見つけ、
「僕の旅は役目を終えたかもしれない」
みたいな発言をしたことは意外。
目的が達成されるまでの冒険ではなく、
目的が達成されてからの冒険。
この感覚は新鮮。

井上、山内、賀川、野呂、
この4人が一緒に歌う場面があることから、
歌唱力としては、この4人がキーなのでしょう。

今後の展開として、私の妄想だと、
虹がメインになることから、
いずれはヤマブキ→黄色になるシーンがあるかもしれない。
さらに「白」の存在が非常に気になってくる。
七色ではないし、
赤の外の赤外線、紫の外の紫外線というわけでもありませんから。
グリーンペッパーも謎だけれど、白も非常に謎の存在。
シローのセリフを読み解くと、ちょっと悲しい話しにもなりそう。

8色戦隊ものは、子ども向けで楽しいけれど、
最後の合体技だけではもったいない印象。
本来のエピソードがあれば、
ひとりひとり、単色の技があっていいかも。
そして、羽に色がついているのも、謎。
うがった見方からすると、天使をイメージしたくもなるが、
どうかな?

気になった役者は・・・

グリンーペッパー役の井上詩菜は、檜山恵理子。
ネタバレになっちゃいますけど、
王子なんて、『パパ・アイ・ラブ・ユー!』のアレにそっくり。
雰囲気も井上詩菜は良く似ていた。
「たもれ」なんて言葉遣いはしませんけどね。
わからない人はビデオを見てください。
セリフ膨大でしたが、主役として頑張ったと思います。
カツゼツとか、セリフまわしとか、歌唱力も、違和感なし。
ただ、話が未完成ということもあってか、
グリーンペッパーの個性もイマイチ謎。
それゆえのちょっと淡々とした演技。
本来あるべき、多数のエピソードが加われば、
グリーンペッパーの心をさらに理解して、
役にも投影できていたことでしょう。
真実がわかってからの、
井上詩菜が演じるグリーンペッパーも観てみたいところ。

そして、もうひとり、シロー役の山内瑞葵
この子は強力すぎる。
キャタック・ダンス・プラザ「DANCE・GA・GAU」でもかなり印象に残り、
ミュージカル プリンセス・バレンタイン2 ROCK! PRINCESSなんて、
ドロシー役ではない、アンサンブルでも異常に目立つ。

今回のシローという役は、真っ直ぐで誠実な性格。
少年役・・・ですよね?
汚れのない、清廉された純粋さがにじみ出ている演技。
本当にすばらしい。
瞳の強さも感じる。
なんというか、本当に真っ直ぐ。
本当の性格は全くわからないけれど、
なんて純粋な瞳をしているのかと。
物凄く惹かれる部分がある。
カツゼツもいいし、セリフまわし、演技もいいのだけれど、
彼女は歌唱力も素晴らしい。
うまい、という言い方ではなく、
澄んで透き通ったような歌声。
現時点でこれですからね。
どこまで伸びるのか、予想すらつかない。
それプラス、アイドル的ルックスも兼ね備えている。
間違いなくさらに人気は出るでしょう。
子役とはして要注目の女優。

野呂桃花 アカネ役
色付きメンバーの中では主要キャラ。
あくまでこの中では色気があるほうかな?
赤のダンスも頑張っていました。
この年齢であのダンスをするのは大変ですけど。
それから歌選抜?のような部分にも加わっていることから、
歌唱力もある子。
演技的にはこれからの子だけれど、
アカネ役の「赤」のイメージとして、強く伝わってきました。

他のメンバーとしては・・・
ミドリの笠原愛心の喋り方の可愛さ、
一番チビスケであるミカン遠藤まりんの表情付。
アオイの伊藤歌音と、アイコの小林美結は似ている配色なので、
ちょっと自分でもうろ覚え。
ヤマブキの賀川希はかなりメインキャストではあるけれど、
大抜擢感はある。
まだまだこれからの子。
緊張している雰囲気も感じ取れました。
歌唱選抜?にも選ばれているようで歌う場面も多かったので、
これからに期待。
ムラサキの佐藤優莉夏は、
これまた演技的にはこれからの子だとは思うけれど、
天然ボケキャラ系?とすると、面白い存在になるかもしれない。
ひとりこういったキャラがあると、面白みは増す。

ジェラシー・フラワーズでは、出水芽生が印象に残りました。
表情付けがいいし、笑顔もかわいい。
ルックスや雰囲気的に佐藤まりやに似ている。
あとは、香西愛美の表情付けかな?

2部は「ダンスショー」
プロの方、お姉さん方もいる中、
中2の石井千夏が目立ちに目立ちます。
背丈があのメンバーからすると高いので、
同年齢に見えるかもしれませんが、ひとりで平均年齢下げてますからね。

えこひいきなく言って、ダンスは素晴らしいと思う。
他のメンバーに比べて細かいことを言えば、
色気なり、柔らかな部分なり、表情なり、女性らしさのダンスはまだまだ。
ただ彼女の華やかさ、笑顔は天下一品でしょ。
それにプラスして、あのスタイル。
体の線の細さ、そして両腕も両足も凄く細い。
それでいて、あのダンス力。
いずれは成長期とともに、ややふっくらしたり、
筋肉もついてくるとは思うけれど、
現時点でのあの細さとダンス力は彼女の武器だと思う。
センターに多々起用されたこともうなずけます。
目の肥えた観客ならば、すぐに気づくレベル。
「華」があると見方が全然違うもの。

あのスタイルなら、モデルでもいけるし、
もちろんダンサー、ミュージカル女優と、多様に選択肢は広がる・・・
と、私は思うのだけれど、さて、こればっかりは運ですから。
いろいろと頑張ってほしいものです。

総括
時間制約もあり、全てのエピソードを届けることは出来なかったものの、
ファミリーミュージカルとして、とても楽しめる内容になっている。
ミュージカルナンバーのひとつ「七色の国へ」はとても印象深いし楽しい。
キャストは、これから伸びる期待の子が多いものの、
井上詩菜と山内瑞葵は率直に言って見応えありました。
完全版「ぼくのグリーンペッパー」にも期待大。
(敬称略)
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