ルビコンの決断」ポカリスエット開発秘話を見た

   

たまたま見ました。
素直に面白かったです。

 

私が子供の頃にはすでに存在していましたが、
当時としてはスポーツドリンクは画期的でした。
ゲータレード派とポカリスエット派で別れるほど。

 

さて内容。
元々は医者が手術を終える際に、
栄養補給として簡易的に飲める点滴を飲んでいたことが発端。
それを思い出した大塚製薬の社員が、
自社でも点滴を作っていたこともあり飲み物に出来ないか?と考えたとのこと。
すごい発想ですね。

 

ただそれのみでは苦いだけ。
いろいろと試行錯誤するがうまいこといきません。
何より当時38歳の社長が(若い!)甘くない飲み物を要求していたため。
何千種類もの試作品を作ったとのこと。
しかしどれもダメ。
たまたま、別のジュースの開発も一緒であったため、
社長がものはためしとそのジュースと一緒に合せたら、美味しくなったとのこと。

 

ただ、それで終わりません。
そのジュースは柑橘系。
どの柑橘系の果物と合うか、これも試行錯誤します。
ちなみに現時点でも、
ポカリスエットが何の柑橘系の果物を使っているかは企業秘密だそうです。

 

ようやく完成・・・だが、もうひとつ!
甘さの割合。
二種類にしぼり、甘いものと、甘さひかえめのもの。
試飲した職員の人たちはみな甘いものを選びます。
しかし、妙案。
山登りをして、そこでもう一度試飲。
すると、皆があまり甘くないものを選びました。
これこそがスポーツドリンク。

 

ようやく販売。
ところが、当時は果実飲料と炭酸飲料が主流で飲み物と言えば甘いもの。
試飲のイベントを開いても、みな甘くないと突き返されます。
お店に置いてもらおうとしても、店主に美味しくないと言われてしまいます。
今ではミネラルウォーター、お茶、紅茶、と甘くないものもたくさんありますが、
昔は違いますからね。

 

そこで社長はさらに衝撃的な決断。
無制限に無料で配れ。
この判断は凄い・・・というか、ギリギリですよね。
営業の社員は、河原でスポーツをしている子供たち、サウナ上がりの人、
汗を流して買い物をする女性、とにかく汗をかいている人にむけて無償で配り続けます。
で・・・・・
40億円の赤字(爆)
普通つぶれますよ。
1年目は結局、特になんの進展もなく終了。

 

そして2年目の夏。
突如として会社に電話が鳴り響きます。
店側からのポカリスエットの依頼が殺到。
1年目に巻いた種が、ここで芽が出たんですね。

 

ただ今度は別の解釈。
よくテレビの企画会議では、
最終的に企業の役員や社長が試飲してGOサインが出るのですが、
明らかに美味しくない商品発売のGOサインが出た時は、
本当に試食や試飲したのかな?と思ってしまいます。

 

特に私が今まで気になった商品は、
ハーフタイムのライチ入りの紅茶。
これは試飲としてたくさん配ってましたが、とにかく美味しくなかった。
その試飲会場のすぐ手前からほとんどの人が残したまま捨ててあったこと、
今でも鮮明に覚えています。
それだけ私だけでなく、全員がまずいと思ったのでしょう。
それを販売するというのは、本当にわからない。

 

日清のたこ焼きラーメン
ダンプ松本のCMで一世風靡。
これも激しく美味しくなかった。
日清というカップラーメンの大手でさえ、失敗しますからね。

 

そしてポスト・ウォーター
これはとにかく味が科学的で舌に受け付けませんでした。
独特なんですよね。
後に少し味をライトに変えて、前よりかは飲みやすくしましたが、それでもイマイチでした。

 

コカコーラの「アクエリエス」より、私はポカリスエット、できたらステビア派。
さらにはカロリーメイトの飲み物も好きですからね。
ちょっと大塚製薬に加担しているかも(笑)
多少、演出、脚色もあることは考えた方がいいですが、
社員の苦労、そして社長の決断力にいろいろと考えさせられました。
「ルビコンの決断」:テレビ東京

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