◆  『リボンの騎士』 2003年

◆公演時期   2003年11月3日
◆会場 さいたま市文化センター
◆原作 手塚 治虫
◆演出、振付 浦辺 日佐夫
◆脚本、作詩 村田 さち子
◆作曲、編曲、音楽監督 青木 政憲
◆作曲、編曲 石川 ハルミツ
◆ダンストレーナー 駒田 順子
◆歌唱指導 久保田 薫
◆照明 吉橋 和彦
◆衣装デザイン 久保田 康子
◆プロデューサー 林 清

あらすじ

サファイア姫は、天使チンクのいたずらのせいで、
男の子と女の子、両方の心を持って生まれました。
さらに彼女には国王の跡継ぎとるために、
生まれた時から王子として育てられる運命にありました。
ところが、自分の息子を王位につけたいと考えている家臣のジェラルミン大公は、
サファイアが女であることを証明しようとして、さまざまな悪巧みを企てます・・・

観劇感想

前年(2002年)の「リボンの騎士」の観劇感想はこちら

というのも、あまり内容的には変化がなかったからです。
私が記憶している部分では、
プラスチックのナンバーが増えた、
ヘケートのナンバーが追加された、
サファイアの死刑執行の前に、女性のダンスナンバーが追加された、
以上の3点だと思います。
前回観た人にとっては、目新しさには欠けます。
もう少し、新鮮な部分を追加してほしかったです。

開演の前に、場内アナウンスでがあるのですが、
これがちょっと引きました・・・
というのも甲高いアニメチックな声で、注意事項を述べるんです・・・
おそらく、なんらかのキャラクターのひとりとして、
アナウンスしていると思うのですが、
寒い・・・・・
普通の声でアナウンスするのがいいと思います。

前回は、けっこう口パクの部分が多かったのですが、
今回はほとんどありませんでした。
集団のナンバー以外は、すべて生歌だったと思います。

ガマー役は去年の方が印象強いですね。
今回、かなり印象薄いです。

気になった役者さんは・・・

主役、サファイア王子役の冨岡真理央ちゃん。
元アニー、近年では、『ココ・スマイル3』でも、その存在感を大いに発揮しています。
ということで、私もすごく楽しみにしていました。

ただ今回、残念なことに、本番直前になって風邪をひいてしまったとのことです。
そのため、声がかすれ気味でした。
特に歌う場面では、つらそうな感じが伝わってきます。
音程はしっかりしているし、安定しているし、伸びもあります。
ただ、自分としては、真理央ちゃんの実力を知っている分、
本来の歌声でないことがわかってしまうんですよ・・・
かすれた声は少し気になりますね。
初めて聞く人には、違和感ないかもしれません。
実力的には、やはり歌唱力ありますから。

普通に話す時も、鼻声で、ちょっと気にかかります。
表情も、少し疲れた感じ。

サファイアは、男の子になったり、女の子になったりするのですが、
真理央ちゃんは、男の子の印象が強いです。
ふてぶてしい態度もうまいし、
殺陣の部分では、何気なく軽い攻撃が、逆に男の強さを感じました。
ただ、元々声が低音のためか、女性になった時の印象は薄かったです。
それほど変わった様子は感じられませんでした。

私的に、もうひとつ思ったのは、目に力がなかったこと。
いつもの真理央ちゃんなら、大きな瞳で、他者を圧倒するような力を感じるのに、
今回はそれが感じられませんでした。
やはり風邪の影響が強いのでしょう。
次回公演もありますので、本来の力をとりもどして舞台に励んでほしいです。

フランツ役の松風雅也さん。
メガレンジャーのブルー、さらには、おはスタの番長なんです!
全然知らなかった・・・
今回は落ち着いた2枚目役。
本来の3枚目(?)的な役ではありませんが、好演していました。
すごく真面目です!!
ただ、私的には3枚目役の方が似合っている気がするな〜

ヘル夫人役の速水けんたろうさん。
去年もそうでしたが、言うことないですね。
演技は、こなれていて抜群にうまいし、歌唱力でも他の人を圧倒。
あえて言うなら、新鮮な驚きが無かったかな?
今年は今年で、なにかアドリブがほしかったです。

ナイロン役の酒井一圭さん。
去年はかなりアドリブが多かったのですが、
今回は、けっこう減らしていると思います。
帽子が落ちないよう心がけているのですが、
いろいろとハプニングがあって落ちてしまいます。
でも逆に、それが面白いんですよね(笑)

ブラッド船長役の、野沢聡さん。
うん。けっこう好きですね〜!
存在感あるし、雰囲気もブラッド船長〜!って感じです。
ただ、ダンスはちょっと苦手でしょうか?

プラスチック役の、浅倉一男さん。
去年と同じ役ということで、かなり慣れた感じがします。
どちらかというと、前よりも落ち着いた動きですね。
やはり前回のは派手すぎたのかな?(笑)
セリフの間違えもなかったし(爆)
ほんと、カッコ良くなったプラスチックは惚れますね〜!

チンク役の高橋愛子ちゃん。
いや、マジすごい!
ハッキリ言って、去年の池内菜々美ちゃんと互角、もしかしたらそれ以上かも!
めちゃくちゃ、チンク役がピッタリでした。
いたずら好きという点では、菜々美ちゃんのほうが似合うかもしれませんが、
真面目にフランツのために働くという点では、愛子ちゃんだと思います。

天使という不思議な存在感を、彼女から感じました。
また、独特なセリフまわしは、観ているものを引き込みます。
言葉尻がしっかりしていて、じつに聞き取りやすいです。

歌唱力は、すごく伸びがある声とはまだ言えませんが、
透きとおるような歌声で、思いやりのある、暖かで柔らかな感じがします。
そして、とても安心する歌声ですね。私的には今キャストの中で一番好き。
まだまだこれから伸びる子なので、褒めたくないんですけど(笑)

表情は、とぼけた感じがとっても可愛いですね!
昔の小山菜穂ちゃんを思い出してしまいました・・・
子役として、本当にすごいと思います。

ヘケート役の高畠華澄ちゃん。
気の強い女の子の役ですが、抜群にうまいです!
ほんと嫌な感じの女の子でした(笑)
おそらく相当研究したでしょうね。
足もガニマタ(?)な感じでしたし、
ふてぶてしい態度、表情は、ヘケートの演技にピッタリ。
前回の平澤優花ちゃんはまだ乙女(?)な部分が残っていましたが、
華澄ちゃんは、それすら消し去っていました(爆)

今回は歌のナンバーがあります。
なかなか歌唱力もありますね。
ただ、ひとつ気になったのは、この時の振付。
なんか変な感じがしました。もちろん、華澄ちゃんのせいじゃない(笑)

『優しい系の女の子が、こんな気の強い役なんてすごいな〜!』
と思ったのですが、本当の性格は・・・秘密(爆)

ノエヴィア役の岡田茜ちゃん。
アルゴの時のイメージが強いのですが、
今回は、ほんと、大人のお姉様という感じでした。
セリフも、こなれてますね。まっ、このぐらい出来て当然でしょう(笑)

衣装も特殊ですが、気になったのはウエストサイズ(爆)
体調管理というか、いろいろ気をつけなければいけないですね。
役者さんも大変です。

一番印象に残ったのはソロの場面。
たしか茜ちゃんのソロはここだけです。
おそらく彼女もそれを理解しているのでしょう。
短いソロながら歌いあげる、その仕草、表情は、心のこもったものでした。
真剣に歌うのは当然のことですが、今回の彼女の声には力がありました。

総評
去年同様、かなり子供向けのミュージカルです。
再演とはいえ、やはり、もう少し、新しいシーンを加えて欲しかったです。
全体的に、レベルの高い役者さんがそろっているため、
安心して見ることができる舞台だと思います。


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