公演時期 | 2003年11月3日 |
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会場 | さいたま市文化センター |
原作 | 手塚治虫 |
演出、振付 | 浦辺日佐夫 |
脚本、作詩 | 村田さち子 |
作曲、編曲、音楽監督 | 青木政憲 |
作曲、編曲 | 石川ハルミツ |
ダンストレーナー | 駒田順子 |
歌唱指導 | 久保田薫 |
照明 | 吉橋和彦 |
衣装デザイン | 久保田康子 |
プロデューサー | 林清 |
あらすじ
観劇感想前年(2002年)の「リボンの騎士」の観劇感想はこちら。 前回と比べてあまり内容的には変化がありませんでした。 私が記憶している部分では、 プラスチックのナンバーが増えた、 ヘケートのナンバーが追加された、 サファイアの死刑執行の前に、女性のダンスナンバーが追加された、 以上の3点だと思います。 前回観た人にとっては、目新しさには欠けます。 もう少し、新鮮な部分を追加してもよかったかな? 開演の前に、場内アナウンスでがあるのですが、 これがちょっと引きました。 というのも甲高いアニメチックな声で、注意事項を述べるんです。 おそらく、なんらかのキャラクターのひとりとして、 アナウンスしていると思うのですが、 寒い。 普通の声でアナウンスするのがいいと思います。 前回は、けっこう口パクの部分が多かったのですが、 今回はほとんどありませんでした。 集団のナンバー以外は、すべて生歌だったと思います。 ガマー役は去年の方が印象強いですね。 今回、かなり印象薄いです。 気になった役者主役、サファイア王子役の冨岡真理央元アニー、近年では「ココ・スマイル3」でも、その存在感を大いに発揮しています。 ということで、私もすごく楽しみにしていました。 ただ今回、残念なことに、本番直前になって風邪をひいてしまったとのことです。 そのため、声がかすれ気味でした。 特に歌う場面では、つらそうな感じが伝わってきます。 音程はしっかりしているし、安定しているし、伸びもあります。 ただ、自分としては、真理央ちゃんの実力を知っている分、 本来の歌声でないことがわかってしまうんですよ。 かすれた声は少し気になりますね。 初めて聞く人には、違和感ないかもしれません。 実力的には、やはり歌唱力ありますから。 普通に話す時も、鼻声で、ちょっと気にかかります。 表情も、少し疲れた感じ。 サファイアは、男の子になったり、女の子になったりするのですが、 真理央ちゃんは、男の子の印象が強いです。 ふてぶてしい態度もうまいし、 殺陣の部分では、何気なく軽い攻撃が、逆に男の強さを感じました。 ただ、元々声が低音のためか、女性になった時の印象は薄かったです。 それほど変わった様子は感じられませんでした。 私的に、もうひとつ思ったのは、目に力がなかったこと。 いつもの真理央ちゃんなら、大きな瞳で、他者を圧倒するような力を感じるのに、 今回はそれが感じられませんでした。 やはり風邪の影響が強いのでしょう。 次回公演もありますので、本来の力をとりもどして舞台に励んでほしいです。 フランツ役の松風雅也メガレンジャーのブルー、さらには、おはスタの番長なんです! 全然知らなかった。 今回は落ち着いた2枚目役。 本来の3枚目(?)的な役ではありませんが、好演していました。 すごく真面目です!! ただ、私的には3枚目役の方が似合っている気がするな~ ヘル夫人役の速水けんたろう去年もそうでしたが、言うことないですね。 演技は、こなれていて抜群にうまいし、歌唱力でも他の人を圧倒。 あえて言うなら、新鮮な驚きが無かったかな? 今年は今年で、なにかアドリブがほしかったです。 ナイロン役の酒井一圭去年はかなりアドリブが多かったのですが、 今回は、けっこう減らしていると思います。 帽子が落ちないよう心がけているのですが、 いろいろとハプニングがあって落ちてしまいます。 でも逆に、それが面白いんですよね(笑) ブラッド船長役の、野沢聡うん。けっこう好きですね~! 存在感あるし、雰囲気もブラッド船長~!って感じです。 ただ、ダンスはちょっと苦手でしょうか? プラスチック役の、浅倉一男去年と同じ役ということで、かなり慣れた感じがします。 どちらかというと、前よりも落ち着いた動きですね。 やはり前回のは派手すぎたのかな?(笑) セリフの間違えもなかったし(爆) ほんと、カッコ良くなったプラスチックは惚れますね~! チンク役の高橋愛子いや、マジすごい! ハッキリ言って、去年の池内菜々美ちゃんと互角、もしかしたらそれ以上かも! めちゃくちゃ、チンク役がピッタリでした。 いたずら好きという点では、菜々美ちゃんのほうが似合うかもしれませんが、 真面目にフランツのために働くという点では、愛子ちゃんだと思います。 天使という不思議な存在感を、彼女から感じました。 また、独特なセリフまわしは、観ているものを引き込みます。 言葉尻がしっかりしていて、じつに聞き取りやすい。 歌唱力は、すごく伸びがある声とはまだ言えませんが、 透きとおるような歌声で、思いやりのある、暖かで柔らかな感じがします。 そして、とても安心する歌声ですね。私的には今キャストの中で一番好き。 まだまだこれから伸びる子なので、褒めたくないんですけど(笑) 表情は、とぼけた感じがとっても可愛いですね! 昔の小山菜穂ちゃんを思い出してしまいました。 子役として、本当にすごいと思います。 ヘケート役の高畠華澄気の強い女の子の役ですが、抜群にうまい! ほんと嫌な感じの女の子でした(笑) おそらく相当研究したでしょうね。 足もガニマタ(?)な感じでしたし、 ふてぶてしい態度、表情は、ヘケートの演技にピッタリ。 前回の平澤優花ちゃんはまだ乙女(?)な部分が残っていましたが、 華澄ちゃんは、それすら消し去っていました。 今回は歌のナンバーがあります。 なかなか歌唱力もありますね。 ただ、ひとつ気になったのは、この時の振付。 なんか変な感じがしました。もちろん、華澄ちゃんのせいじゃない(笑) 「優しい系の女の子が、こんな気の強い役なんてすごいな~!」 と思ったのですが、本当の性格は・・・秘密。 ノエヴィア役の岡田茜アルゴの時のイメージが強いのですが、 今回は、ほんと、大人のお姉様という感じでした。 セリフも、こなれてますね。まっ、このぐらい出来て当然でしょう(笑) 衣装も特殊ですが、気になったのはウエストサイズ。体調管理というか、いろいろ気をつけなければいけないですね。 役者さんも大変です。 一番印象に残ったのはソロの場面。 たしか茜ちゃんのソロはここだけです。 おそらく彼女もそれを理解しているのでしょう。 短いソロながら歌いあげる、その仕草、表情は、心のこもったものでした。 真剣に歌うのは当然のことですが、今回の彼女の声には力がありました。 総評去年同様、かなり子供向けのミュージカルです。 再演とはいえ、やはり、もう少し、新しいシーンを加えて欲しかったです。 全体的に、レベルの高い役者さんがそろっているため、 安心して見ることができる舞台だと思います。 ※敬称略 |