「北方領土問題」私は妥協して三島返還。択捉島は今後の課題で。
2015/02/20
私の見解。
たしか、過去にも二島返還が話題になりました。
子供の頃の私としては、
「絶対に認めてはならない。一度認めると、残りの二島は絶対に返還されないから。」
そんなことを意固地に思っていた記憶があります。
ただ年齢を重ねて、回りの情勢を考えると、
四島返還は永遠に不可能だと考えるようになりました。
であれば、嫌ですけど妥協せざるをえません。
そこでいろいろと案が候補として上がったいますが、
1.歯舞、色丹の二島返還。
これは今までのロシアの主張どおり。
ハッキリ言って、北方領土四島の中で面積が圧倒的にせまい二島だけ。
これはさすがに話しにならないと思います。
「引き分け+アルファ」と言ったかどうかわかりませんが、
前に森元首相も述べていた意見。
2.国後島、歯舞、色丹の三島返還。
私はこれで妥協せざるをえないと思います。
お互いの面子もあり、
四島から三島返還して、残りの一島については今後の会談で、
という理屈が日本ではできます。
「まず三島。
四島返還に変わりはありませんが、
残りの一島は今後の課題として粘り強く交渉していく」
これしかありません。
かわってロシア。
四島のうち、国後島、歯舞、色丹を合わせても、
面積であれば、択捉島に及びません。
面積であればロシアの外交ルートの勝利。
その択捉島を得て、さらに日本への天然ガス等の見返りが見込める。
と解釈できます。
ここが妥協点だと私は思います。
もちろん最終的には四島返還が最終目的ではありますが、
一気に全部は永遠に無理ですし、
その道筋は後世の人に任せてもいいと思います。
ちなみに、もうひとつ、
3.国後島、歯舞、色丹に加え、択捉島もわけて共同統治とし、面積も五分五分にする。
という案もあるとのこと。
これは領土的には大きいですが、
すでに択捉島には、ロシアの軍事部分や、
中国や韓国の会社がいろいろ入ってきているようですし、
簡単ではないと思います。
かつて択捉島に住んでいた人にしてみれば、
忸怩たる思いでしょう。
昔の家や、先祖のお墓も向こうにあり、
観光という名目で択捉島に行っていたニュースを見たことがあります。
尖閣の場合は実効支配していますが、
北方領土は違いますからね。
ここは大きな違い。
つらい決断ですが、
グローバルな国際社会を考えると、どうしてもある部分においては、
妥協せざるをえないと思います。
日本の領土近くにいる、中国、韓国、北朝鮮、ロシア。
少なくとも、ロシアとの国境問題がクリアできれば、
防衛問題にしてみても、かなりの進展があるかもしれません。
ロシア、かつては「ソ連」ですが、
日本がポツダム宣言を受けいれて、終戦記念日が8月15日なのに対し、
ソ連側は、樺太や北方領土に進んでからの9月2日。
9月2日が終戦記念日なのだから、
それまでにそこに侵攻しても問題ないという理由。
そしてさらには、
終戦したにもかかわらず、シベリア抑留という大問題もあります。
どれだけシベリア抑留が大変だったかについては、
いろいろな書物を読んでほしいと思います。
想像を絶する過酷な環境ですから。
そういった歴史的観点から見ても、
四島返還にこだわっていては、ロシアの面子が丸潰れになり、
プーチン大統領も絶対に納得しないでしょう。
相手は大国ロシア。
そのことをよく考えて、外交ルートで頑張ってほしいと思います。
とにかくも、ロシアからはボールは投げられました。
安倍総理大臣がそれにどう答えるのか、
これから検討作業に入ることでしょう。
次の日露首脳会談が決めてでしょうね。
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