『マーガレット戦争』1995年4月(南青山少女歌劇団)

◆公演時期   1995年4月4日〜6日 
◆会場 赤坂 草月ホール
◆企画統括 大西 一興
◆脚本 友澤 晃
◆構成・演出 犬石 隆
◆振付 関根 玲子
◆作詩 森田 等
◆音楽監督・作曲 後藤 浩明
◆作曲 金子 貢
◆美術 斎木 伸太朗
◆照明 高見 和義
◆スタイリスト 清水 亜由美
◆音響 戸田 雄樹
◆舞台監督 斎木 伸太朗
◆プロデューサー 森田 等

あらすじ

長い戦争の終わった近未来の都市。
悪の帝国が支配者となり、人々は強圧的な圧政に苦しんでいた。
そんな街の一角に、帝国に抵抗つづける少女の集団『マーガレット』があった。
帝国はマーガレットが不快であった。
そこで風来坊の少女戦士ザザを潜入させ、内部破壊をもくろんでいた。

『マーガレット』のリーダー、ハルカ、その参謀ヤチヨ、
ロリータ・パンクをきどるピーコとマーコ、
レプリカント(人造人間)の少女娼婦。
多種多様の性格が同居するコミューン。それが『マーガレット』であった。
少女たちは自分たちの居場所を守ろうと、銃を手にとり戦いを続けていた。
そこに気付いた少女が倒れんこんできた。
それこそが、少女戦士ザザであった。
(パンフレットより一部抜粋)


観劇感想

舞台は草月ホール。
ちょっと普段の舞台とは違う構成で、舞台が半円みたいな感じです。
演出が犬石さんで、またも期待していたのですが、
今回は裏目にでてしまいました。

明らかに挑戦的な意味合いの舞台です。
戦争、殺し、娼婦など、女の子の舞台とはとても思えません。

生々しく戦争の悲劇を演じるわけではないのですが、
そういうものに慣れていないせいか、
役者さんたちの動きがあまりパッとしませんでした。

曲はけっこう好きな曲ありますね。
『危機〜危機〜』とピーコとマーコが歌う歌や、
ハルカとレプリカントが歌う『たとえばあなたと私が・・・』が好きですね。

ちょっと『放課後』に通じるものもあるけれど、
あまり違和感なく受け入れることができました。

気になった役者さんは・・・

主役、ザザ役の世永亜美さん。

う〜ん、たしかに南少の中では、彼女が適任ではあるのだけれど、
ちょっと作り過ぎてっ感じがしました。
冷徹で残酷・・・がしかし、心の中に小さな違和感を持つザザ。
難しい役ですよね。

これほどまでに心の内面を重要視する南少の舞台は、たぶん無かったと思います。
演技がんばってるのは観客からもわかるけど、ちょっと違和感ありましたね。
歌も、わざと低音で歌ってたのかな?
ちょっと世永さんらしさが無かったような気がする。
まぁ、『らしさ』という表現も変なんですけど・・・・・

ハルカ役の坂爪加奈さん。

放課後の時と比べると、どちらかというと落ち着いた役柄。
前回はまだ気の強い部分が必要だったけど、
今回はそれだけでは駄目なので、演技がさらに重要視されたことと思います。
まとまってた演技というか、かなり安心してる見ることができました。

そして歌唱力もいいですね。
『たとえばあなたと私が〜』というナンバーで、
またも(?)片岡和香子さんとかけあいをするのですが、そこの歌いかたも絶妙。
自然で素直な演技ができるようになりました。とっても良かったです。

レプリカント役の片岡和香子さん。

これはハッキリ言って一番難しい役でしょう。
少女娼婦の人造人間なんて・・・・・
どう演劇の勉強をしたのか定かではないですけど、とりあえず何も考えない。
それがレプリカント(人造人間)なのかな?
評価的には良くわからないです・・・・・

ヤチヨ役の菊沢美和さん。

3、4、期生の中に入って、どんな感じかな〜と思ったのですが、
特に違和感なく溶け込めましたね。
積極的、ナンバー2の役柄というのは彼女に適役です。

今回の場合は恋心も持ち合わせているため、なんか深い演技でした。
歌も相変わらずいいし、ダンスも切れもますます素晴らしい。
この舞台は引っ張っていったのは、やはり彼女なんだろうなぁ〜

ピーコ役の堀川由理さん、マーコ役の十川貴美子さん。

暗い舞台の中で唯二つ明るい存在、それが彼女たちでした。
持ち前の明るさも手伝ってか、アドリブもかなり多かったです。
演技というか、地に近いものがありましたね。
ここからユニットが組まれたのかな?

ヘルタ役の西崎和子さん、オフ役の大野ちひろさん。

悪役なんですけど、ぜんぜん悪役に感じませんでした。
根っから人のいい、そして優しいタイプのふたり。
それをおそらく、あえて悪者に抜擢したのだと思います。
しかし、残念ながら、彼女たちは悪者に徹しきれませんでしたね。
やはり女の子の舞台で、人を殺すような悪人という役は難しいです。

プチ役の浦壁多恵さん。

『放課後』ではきつめの役でしたが、今回はけっこうかわいい役でした。
ひとつひとつの表情や仕草、可愛らしさが出ていたと思います。
これでファンになった人、多いんじゃないかな?

端役ではありますが、ソルジャーのひとり、ピョンピョン役の千葉紗子さん。
他にもたしか、広橋佳以さん、池田淑子さんもソルジャー役だったと思います。

その中でも、可愛らしいソルジャー役として、千葉さんは光ってました。
ここでですね、彼女の実力が垣間見えたのは。
放課後』では、私的にはイマイチでしたけど、
今回は端役でありながら光る演技はとても驚きました。
この実力が、次の公演『聖歌物語』につながったのだと思います。

アンサンブル、西條由利香さん。

意外と光ってました。
めずらしくメインではないので、どんな感じになるかと注目していたのですが゛、
いつものプレッシャーがないせいか、すごくのびのびと演技をしてました。
本当に驚きです。
こういった自然な演技を続けられるといいですね。

総括

おそらく二度とこの舞台は無いでしょう。
少なくとも、少女たちが演じるべきものではなかったです。
観客層として、やはり明るく単純で、
どことなく教訓が含まれている舞台の方が受け入れられると思います。

今回の内容は、深い内容を期待している大人向けですね。
ちょっと無理がありました。

ういうのを一回やりたいって気持ち、わからないことはないんですけど、
結果がこれですから・・・
もうすこし成熟した役者さんを使った方が良かったと思います。
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