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アルゴミュージカル「招待状は101才」(~宝探しのラリルレロ~)

満足度星星半星空星空星
公演時期 1996年7月~8月 17都市 37回公演
会場 五反田ゆうぽうと・他
企画・原案・音楽 小椋佳
演出 滝澤辰也
脚本・作詞 森田等
音楽監督 甲斐正人
歌唱指導 長田明子
振付 宮崎渥巳
美術 斎木信太朗
照明 勝柴次朗
衣装 原まさみ
音響 矢野二郎

あらすじ

ひいおじいちゃんから突然届いた招待状。「マック号で海を渡って、ラリルレロ島へ遊びにおいで」だって!

パパとママは招待されず、おじいちゃんおばあちゃんと子供たちだけ・・・そのはずなのに、ひとりだけ見知らぬ少女がいた。名前はヒトミ・・・ひいおじいちゃんは、その子の足長おじさんなんだって。いったいどんな冒険が待っているんだろう?

観劇感想

私が見たアルゴの中で、『101才』はかなり、子供向けだと思います。大人が見ると、いろいろと細かいツッコミを入れてしまいますね。

人数が多いのは、いつものことですが、今回の場合は、ひとりとひとりの個性が本当にありませんでした。主役のヒトミと対抗するべきセイコも迫力不足だし、燐太郎の孫も、るるの孫も、結局のところ誰が誰だかわからない。

なにより、一番残念なのは、男性陣ですね。ハッキリ言って、見ていてかなりつらいです。歌も演技も、そしてダンスも、ひとつとして輝くものが見受けられません。アルゴ・ミュージカル史上、低レベルの人材だったのかも。あえて見いだすとしたら、これを教訓に大きく成長することを望むことぐらいでしょうか?

最初にも述べましたが、ストーリー展開としては、子ども向けで非常にわかりやすいストーリーです。ただ、人間関係、家族関係で混乱することは多々あろうかと思います。これはやもえないでしょう。

印象的なシーンは、最後の吊り橋のシーンでしょうか?生で数回見たのですが、その時は、『子供だましだなぁ~』とかなりひいた目でいたのですが、最近久々にビデオで見ると、かなり迫力がありました。年数が経ってからみたせいかな?米澤モモのアクションシーン、なかなか良かったです。

ダンス的には、船員が全員で踊るところがいいですね。『クルーズ船は動くホテルよ』は、見ていて本当にスッキリした気分になります。ダンスがうまい人が、ここに集中してますからね。安心できます。その分、彼女たちがいないダンスシーンは、見応え、ほとんどゼロですね。厳しいかもしれないけど、それだけ魅力がありませんでした。

内容的に、けっこう飽きてしまう話なので、何回も見る・・・というのはつらいかもしれません。『この部分がいいから何度も見たい』という、『この部分』というものを探すのが相当厳しいと思います。僕的には、残念な内容でした。

気になった役者

主役の米澤モモ

さすがにベテランだけあって、うまいです。普通の明るい女の子という、ある意味特徴のない役なのですが、とてもうまくこなしていました。セリフがとても聞き取りやすいし、歌もかなり上達しましたね。『101才』の主役、十分に果たしていました。

個人的に好みの河合篤子さん。

う~ん、彼女もベテランさん!セリフもハッキリしていて、本当に安心感があります。ダンスシーンは、おまかせって感じで、踊っていました。もうちょい活躍してもいい感じ。

ダンスシーンで目立つ高梨あゆみちゃん。

彼女のダンスは、本当に見応えあります!特に船員だけのシーンでは、他の年長の人たちを追い越すような見栄えのいいダンス。視線が、彼女に注目してしまいます。それだけ素晴らしい逸材です。

歌声抜群の加藤あすかちゃん。

『クルーズ船は、動くホテルよ』では、彼女の歌唱力が最大限に発揮されます。『私は~オフィサ~、進路を決める役目です♪』おおっ!マジじ聞き惚れます!ここは、みなさんチェックしてくださいね!

可愛らしさという点では、川崎真央ちゃん。

手足が長いし、可愛らしいルックスで大人気でした。独特な雰囲気があるし、初出演とは思えないほどの落ち着きもあります。彼女はその後、セーラームーンミュージカルのちびムーンで活躍することとなりますが、その片鱗を垣間見ることができますね。

真面目で優しい(?)性格が、すでに出ている名塚佳織ちゃん。

この時点で、すでに彼女の真面目な性格が演技として出ています。どこがどぉっていう場面はないのですが、そういう雰囲気をかもしだしています。ビデオをチェックすると、わかるかもしれませんね。現在は、声優としても活躍されており、大人気になっていますね。

おしゃまな感じ(?)の倉沢桃子ちゃん。

オハガールで有名になりましたが、すでにアルゴでも大人気でした。可愛らしいルックスは、天使のようです(笑)ダンスや演技も、とても愛くるしいです。個人的には、この時と同じようにポニーテールがいいです。ショートカットは、ちょっと好きくないかな?

あっかるい笑顔の伊藤夕紀ちゃん。

可愛らしい笑顔が本当に印象的な女の子です。見た目で性格は判断できませんが、とっても明るくてヤンチャそうです(笑)表情が多彩なので、けっこう目立っていました。今では、南少キッズのメンバーになっているようですね。

かなり期待していたんですけど、いまいちだった加賀千尋ちゃん。

子猿物語から、僕的にはかなり注目して観ていたのですが、今回の役は残念ながらイマイチでした。本人の本当の性格はわかりませんが、見たところかなり真面目な性格のようです。それがあるためでしょうか?イジワルなセイコが、あまり強く感じません。

すごく淡白だし、無理してやってるって感じが伝わってきてしまいます。ガンバロウ、ガンバロウという気持ちはわかるのですが、いかんせん空回り・・・残念でした。

歌、ダンス、演技、バランスの取れた女優たち

今回は多いです。伊東育己ちゃん、小山菜穂ちゃん、赤羽瀬里菜ちゃん、澤田祥子ちゃん、渡辺麻衣ちゃん、太田彩乃ちゃん、安藤聖ちゃん。みなさん本当にうまいのですが、今回は個性がつぶされてしまったせいか、目立つ活躍がありませんでした。もったいないな~もちろん、個々は活躍してる場面がありますけど。やはり、人数が多すぎです。

総括

『101才』は、ハッキリ言って僕には合わない舞台でした。何回観ても楽しめる・・・という舞台ではないです。何回も書いてしまいますが、やはり子役さんが多すぎ。厳選して、ひとりひとりの個性が発揮できる舞台が良いですね。

※敬称略
キャスト表