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アルゴ・ミュージカル「真夏のシンデレラ館で」

満足度5点満点+α星星星星星 殿堂入り
公演時期 1993年7月~9月 15都市 35回公演
会場 日本青年館大ホール・他
企画・原案・音楽 小椋佳
脚本・演出 犬石隆
脚本・作詩 森田等
音楽監督 玉麻尚一
音楽 金子貢
歌唱指導 長田明子
舞踊監督 森田守恒
振付 関根玲子・小川こういち
美術 斉木信太朗
照明 原田保
衣装 原まさみ
音響 百々喜久・小坂登起

あらすじ

真夏という中学3年生の少女が、シンデレラ館という全寮制の学園に転入してきた。彼女は超問題児。どこの施設でも手に終えず、渡り渡ってたどり着いたのが、この『シンデレラ館』だった。当然のことながら、この学園でも彼女は問題を起こし続ける・・・しかし、彼女の心は常に孤独であった。

このシンデレラ館には、12時で止まったままの古時計がある。その古時計が今、静かに動きだした。瞬間、真夏の体は49年前のシンデレラ館へと導かれるのである

観劇感想

この舞台は、生で見ていません。教育テレビで放映していたものを初めて見て、アルゴ・ミュージカルの魅力に取りつかれました。僕の個人的な意見ですが、アルゴの中でも『真夏…』はトップクラスの出来ばえだと思います。いや、ナンバーワンでしょう。

どれかひとつ、どうしてもアルゴミュージカルを知ってもらうために観てもらうとしたら、まずこれ。とりあえず、何はともあれこれ。もし観てない人がいましたら、何がなんでもこれは観てほしい。是が非でも!!

5点満点の満足度、5点満点+αです。
殿堂入りです。
私が+αをつけているのはこれだけ。
絶対に観なきゃいけないレベルです。

主役の佐藤夕美子がスゴイ!

微妙な表情の変化、はかない歌声、ダンスシーン、どれをとっても最高です。特にミュージカル・ナンバーのひとつ、「14歳・あこがれて…」は秀逸!ハッキリ言って惚れました。なんて素晴らしいミュージカルナンバーなのだろう。ここに、この舞台の全てが凝縮されている、と言っても過言ではないほど。 真夏を始めとして、純、涼、花子、カベ、ダイフク、ウラゴエ。みんなの気持ちが伝わってくる。何度も何度も聞いて覚えたほど。「明日はどこへ行くのか、誰にもわからないけど。大事な何かをみんな探しているんだ」

一応テーマ曲は「星たちのように」こちらも素晴らしい曲です。それはそれで置いといて。エンディングテーマの「シンデレラよりきれいになるよ」これもまた超素晴らしい。この曲も何度も何度も見て聞いて覚えました。佐藤夕美子の歌声、そこに坪井美奈子が加わってくる。このシチュエーションが最高すぎる。「いつか自分の言葉で、本当の気持ち言えそうだから」

佐藤夕美子の好きなシーンはたくさんありますが、あえてひとつを選ぶとすると、涼とのかけあい。

「お前誰だよ~」
「真夏だよぉ」
「じゃあ、自分に聞けよ~」
「自分に聞くよぉ」

ここが最高!完璧にハマリました。NHKの朝の連続テレビ小説の主役になるのは当然かも。それだけすごかったです!

他のメンバーもすごい!

純役の坪井美奈子の少年役、またしても個人的に好きなウラゴエ役の伊東育己、カベ役の小嶋亜美、涼役の小山菜穂と花子役の近藤久美絵の両ベテランコンビ(二人とも子役なのに、数年前からアルゴに出ているため)

さらにさらにダブルキャストの米澤モモ、池田早矢加、加藤裕月、渡辺麻衣、今井ちひろ、岸田有子、樋口智恵子、井上碧、安藤聖、斎藤由香里も良かったぁ~

テーマが戦争物なので、今までのアルゴに比べて、かなり大人向けです。子供さんには、よくわからないところがあるかもしれないですね。僕はとても楽しめましたけど。

本来はダブルキャストなので、もうひとつの方も観たかった。米澤モモの真夏をぜひ全編を通して観たかった。そこだけが心残り。

総括

このミュージカルを見なければ、今の僕はないと言っても過言ではありません。小椋佳先生(企画・原案、音楽)、犬石隆先生(演出・脚本)、森田等先生、玉麻尚一先生、他のスタッフのみなさま、本当にありがとうございます。

人ひとりの人生を変えるほどの、魅力あるミュージカルでした。また、真夏に会いたいな~

NHKさん、今この時代だからこそ、この舞台を放送するべきですよ。

※敬称略
キャスト表