公演時期 | 2004年11月13日~28日 |
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会場 | 池袋芸術劇場中ホール |
作 | 大沢直行 |
演出 | 三宅裕司 |
振付 | JUN |
ムービング・プランナーオペレーター | 柴田利昭 |
音楽監督 | 大崎聖二 |
歌唱指導 | 清水秀子 |
電飾 | 小田桐秀一 |
美術 | 土屋茂昭 |
音響 | 今村太志 |
照明 | 日高勝彦 |
衣装プランナーデザイン | 倉本七 |
イリュージョン監修 | Mr.マリック |
あらすじシエラザード姫が大事にしている魔法のランプ。 その中には、『シンドバッド』 『アラジン』 『アリババ』の魂が入っていた。 姿は見えるものの、実体が無いため、彼らに触れることはできない。 中でも一番のお気に入りが『シンドバッド』 彼と話しをすることで、彼女に安らぎを与えるのだ。 ところが、その魔法のランプを、侍女が誤って呪文を唱えたため、 中にいた3人の魂が外へ飛び出してしまった。 必死に探す、シエラザードの侍女たち。 さらには、ガリレオ、石川ワルモン、キリスト教信者、 遣欧少年使節団を巻き込み、事態は予想もできない方向へと進んで行く。 モナリザの画の隠された秘密とは? 古代アトランティス文明の隠された秘宝とは? 観劇感想SET 創立25周年記念公演だそうです。 私的には普通に面白かったです。 歴史物が好きなため、パンフレットに書かれている歴史的事実(?)の解釈が、 とても読みごたえありました。 今回の舞台には、『嘘』 『宗教』というキーワードがあります。 かなり深い内容でした。 これがじつに見事に舞台の上で消化されています。 キスリト教、イスラム教、仏教。 普通に考えれば明らかにおかしい嘘のような出来事の数々。 しかし、信仰している人にとってはすべてが事実。 事実ではない『嘘』の偉大な力が、結果的には真実となってしまう。 まさに今の世の中もそんな感じだな~と、私もつくつぐ考えてしまいました。 内容的には、演技、ギャグ、歌、ダンス、アクション等、 かなりバランスが取れていたと思います。 歌はやや少なめだったかな? ダンスもたしかにありますが、若手中心で(当たり前ですが) やや無理やりっぽいところもありました(操られてダンスをするところとか・・・) 「ここにダンスを入れてやろう!」という意味合いが見え見えでした(笑) 今回は主要キャラクターを激選したためか、わかりやすかったです。 このぐらいの方が、見ている側にしてみると分かりやすいですね。 私の中でひとつだけ気になったのは、 前半の始めに登場する、キリスト教修道士の会話。 たしか、ソテロ役の野添義弘さんと修道士の岩永信悟さんの会話。 何回か繰り返すお笑いネタなのですが、私には全然面白くありませんでした。 会場はまずまず盛り上がっていたので、 私の笑いには合わなかったのだと思います。 笑いの質は難しいです・・・・・ SETでは、たまにアドリブっぽいことをするのですが、 今回は、「今まで秘密にしていた恥ずかしい話」というお題でした。 う~ん、自分が見た回では、それほど面白くは無かったです。 小倉久寛さんが、 「小学校の頃からヒゲを剃ってた」っていうのもありがちだしね(笑) 公演のある意味メインですが、 小倉さんと三宅さんの、セリフなのかアドリブなのかわからないトークは、 今回もまた抜群でした! いつもより長めだったような気がします。 見ていない人は、ぜひ見てください!必ずハマリます! アラビア語で、「はい」は「ナアム」、「いいえ」は「ラー」 これだけは覚えましたよ! 完全なネタバレですが、今公演は、アンハッピーエンドです。 私は変人なので、アンハッピーエンド大好きです!! なかなかいい終わり方でした! 私が見た回では、三宅裕司さんの家族なり親戚なりが大挙して観劇してました(笑) もしかしたら、そのために終演後、幕が3回も開いたのかも。 気になった役者三宅さんや小倉さんは言うまでもないです。シンドバッド役の宮内大さん。 めっちゃかっこいいです! 今回も目立ってます!言うこと無しです。 アリババ役の西海健二郎さん、アラジン役の野崎数馬さん、 二人とも個性的で、すっごく印象に残ってます。 少年使節団のひとり、大関真さん。 SETの若手では、彼に期待しています。 今回もちょっとクサイ演技もありますが(笑) なかなか良かったです!ベテラン陣をドンドン押し退けてほしいです! 女性陣では、シエラザード姫役の白土直子さん。 私がSETを観劇しだしたのは『THE 癌 FIGHTER』からなので、 詳しくはわからないのですが、ヒロイン役は初めてじゃないでしょうか? 色っぽい胸元も良かったし、お姫様の雰囲気もかもしだしていました。 そして最後の悲しみの演技・・・かなり良かったです! あんな白土さんの演技を見るのは初めてでした。 私的に好きな尾口衿子さんは、タタリザ役。今回はやや地味だな~! 出番自体はあるのですが、印象度は薄かったです。残念。 シャナリザ役の良田麻美さん。 元東京メッツということで、期待していました。 おおっ~!今回は目立ってる!しかもかな出番多いです。役名ありますしね(爆) 自然体でありながら、元気で明るいシャナリザでした。 私的に大満足です! 侍女役の池辺愛さん。 彼女も元東京メッツ。 出番的には少ないですが、アクションシーンでは、バク転を見せてくれました。 表情も愛ちゃんは可愛いです!次回もまた頑張ってほしいです。 総括面白さに加え、謎解き、 観客に訴えかけるメッセージも見え隠れしていて、非常に楽しめました。 途中、自分の笑いの波長に合わないところもありましたが、 十分に満足できる舞台でした。来年も楽しみです。 今後の課題として、ひとつだけあげさせていただきます。 SETを長年見ている友人に言わせると、 女性陣は上に御大が多いため、なかなか若手が起用されにくいとのことです。 男性陣は若手も起用されてますから。 少しずつでいいので、若手の女性も起用していただけると嬉しいです。 ※敬称略 |