◆  雅 「花鳥風月」

◆公演時期   2004年10月17日
◆会場 銀座 博品館劇場
◆構成、演出 宇治川 まさなり
◆振付監修 原田 薫
◆振付 SATOMI/深沢 千恵
◆美術 吾郷 順治
◆音楽監督 石塚 浩之
◆照明 狗巻 宏
◆音響 石川 光康
◆映像 大峰耕太
◆衣装 木村猛志
◆舞台監督 中津 政一
◆殺陣師 田中清一
◆歌唱指導 館野 江里子

観劇感想

演劇ではなく、『東京メッツ』のような、歌とダンスがメインの舞台です。

演出家が、KUROYURIさんから宇治川まさなりさんに変わったので、
当然のごとく、どのように演出が変わるのかが注目されました。

新たに加わった要素として、無言劇、殺陣、映像があります。
無言劇は、昔話『かぐや姫』を題材としていますが、
全くの別物と考えてかまいません。
主役のかぐや姫には富田麻帆ちゃん。
敵に追われるかぐや姫。扇子ひとつでその攻撃をかわしていきます。
麻帆ちゃんの殺陣はなかなか秀逸。
そういえば、彼女のお姫様役は、『長靴をはいた猫』以来です(笑)

そして味方も登場。たしか、五十嵐結花さん、長谷川桃ちゃん。
ここからは、戦闘シーンの連続。
殺陣の技術力に関しては、長谷川桃ちゃんは秀逸。
こういった役をやらせると非常に映えます。お見事の一言。
敵のひとりとして五十嵐りさちゃんが登場するのですが、
意外といがりんも殺陣が上手で、これにはビックリしました。
もっとダメダメかと思いましたから(汗)
赤坂さなえちゃんは、激しい殺陣はなく、天女役。
う〜ん、たしかに天女って感じです。
でも、おそらく本人は激しい殺陣をやりたかったでしょうね。

ということで、たしかに見応えある殺陣なのですが、私自身は微妙です。
自分としては、雅に対して、こういうものは望んでいなかったもので…
手さぐり状態で、いろいろとチャレンジしていることはわかりますが、
結局『雅』として何がやりたいのか、わかりません。
ただ単にパフォーマンス集団というのなら、それまでですが。

それから映像。
舞台途中に、ニューヨークでの映像や、
恋愛についての映像、静止画が入るのですが、
これは、いらなかったです。
おそらく、早着替えのため、もしくは、
前回は休憩ありだったのですが、今回は無いため、その休憩として、
組み込まれたのだと思います。
なにか今まで盛り上がっていた空気が、スゥ〜とひいてしまうんですよ。
テンポが悪い感じがしました。
私は必要無いと思います。

全体的には、個々のユニットの歌やソロが無く、
集団の群舞が多かったように思います。
そのため、個々が主張できるナンバーが消えてしまったのには残念。
他にもある、似たような集団と差別化をはかるためのものであることは、
重々承知ですが、自分としてはあまり楽しめませんでした。
普通に演技をおこなっていて、
その流れとして殺陣のシーンがあるっていうのはわかるのですが、
短い無言劇ではそれを活かしきれてないように思えます。

気になった方は……

高橋千佳
さん。
雅の新メンバーです。
どうやら新メンバーにしてリーダーのようですね。
ダンスレベルは全く無問題。
すごかったです!!
雅というメンバーの中においても違和感ゼロ。
さらには、彼女は表情付けもうまいんですよ。
かなり完成された感じを受けました。
素晴らしいの一言。

五十嵐りさちゃん。
彼女、『黒猫哀眼』のナンバーでは、胸元が見える衣装を着ます。
これは正解ですね。
やっぱり、いがりんは色気があるし、
ああいった衣装もすごく良く似合います。
前述しましたが、殺陣もすごく良かったです!

赤坂さなえちゃん。
表情もすばらしいし、歌声も前より良くなってました!
とっても素敵だけど、群舞が多かったために、
ソロとしては印象が薄かった気がします。
天女役は、さなえちゃんひとりだけでいいかな(笑)

長谷川桃ちゃん。
ダンスに関しては言うこと無しですが、
今回の歌唱力に関しては危険度大でした。
夜の部はなんとか持ち直しましたが、昼の部はかなり危険。
彼女はもともと声量があり、歌がうまいからこそ、
ちょっと怪しい時はすぐにわかってしまうんですよね。
次回に期待します。

五十嵐結花さんの表情は見ていて本当に楽しいです!
なんというか、艶かしい、ちょっと小悪魔的な瞳の表現力はすごいです。

山咲あいさんは久々の『雅』での登場で嬉しかったです。
彼女も結花ちゃん同様に表情がとってもいいです!
意外と自分の席の位置方向に来ることが多かったので、堪能しました!

仲村瑠璃亜ちゃん。
ひとつ気になったのは、最初の方の自分の持ち歌のソロ。
あまり変わってない。
あの歌はもっと伸びやかに歌うことができると思うのだけれど。
声質が変わるのを待つしかないのかな?
ただ、彼女の性格は非常に柔軟的。
ファンに対する態度は、過度なほど優しいです。
あれを見せられると、厳しいコメント書きづらいです(涙)
言うまでもなく、とっても可愛い女の子で『雅』の華。
イエローキャブを背負う次世代の逸材だからこそ、次も頑張ってほしいです。

さんは、なぜかすごく女性らしいイメージを感じました(汗)
かなり体を絞りましたね。

スーパーサブのメンバーの中では、深井渚ちゃんが印象に残りました。
歌唱力はかなりのものがあります。

総括
次回は、どうなるのでしょうか?
できましたら、ソロやユニットのナンバーを復活させてほしいです。
他の集団と、かぶることになるかもしれませんが、
あまりそんなことは考えずに、お客さんが楽しめるものを作り上げてほしいです。


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