公演時期 | 2003年7月24日~27日 7回公演 |
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会場 | 東京 アートスフィア |
作・音楽 | 小椋佳 |
演出 | 児玉明子 |
振付 | 宮崎渥巳 |
音楽監督 | 川辺真 |
歌唱指導 | 長田明子 |
京劇指導 | 魯大鳴 |
美術 | 新宮有紀 |
音響 | 清水吉郎 |
照明 | 笠原俊幸 |
衣装 | 河底美由紀 |
あらすじ
観劇感想ひとつ言えるのは、昔の「子猿物語」と比べるのは酷だと思います。あの頃と今とでは、おかれている状況が違いますから。それに、前の「子猿物語」は3時間近くありました。再演はバランスが難しいです。題名通り「新・子猿物語」と見るのが正しいでしょう。先入観を持たないで観ることが大切だと思います。 舞台セットのことは、言わずもがなです。でも、パンフレットは頑張ってほしかったです。無料で配布しているので文句なんて言えないのですが、1000円払ってもいいから、もう少しページが欲しかったというのが正直な感想です。 動物園の場面。動物園の猿と山から降りてきた猿を分けるために、ゼッケンを使用しますが、やはり、ちょっと違和感ありました。「な、なんなの?!」って感じ。衣装を変える、とは単純にいかないんでしょうねぇ。 猿の耳・・・う~ん、これはどうでしょう?普通の猿も、あんな耳してないですし。賛否両論、間違いなくあるでしょうね。私はあまり好きではありません。 今回はローラーシューズが活躍しました。靴の底にローラーがついているものです。イメージ的に少し弱いので、もうすこし長めに、それを印象づけてもいいと思います。これだけなら、うちのおすすめ女優でも大活躍する人が2人いますが。 仕方の無いことですが、異種格闘技が無くなったのは、すごく残念でした。 カーテンコール後の二度目の『山に抱かれて』ここのダンスシーンですが、正直イマイチだと思います。振付が、ぜんぜん曲にあってないです。 一番大事なシーン。ゴマが死んでしまう場面奈月ちゃん、真美子ちゃんともに泣いていました。感情移入したのでしょう。ただ、もう少し余韻があっていいと思います。すぐにセリフが始まるのは気になります。みんな泣いて、少ししてから、そのことについて話し出す。そのほうが感情移入しやすいような。 ゴマの直接的な死因はわからずじまいでした。でも、これはこれでいいのかな?曖昧な感じで死んでしまうのは、誰が直接的にやったというのではなく、みんなが間接的にやってしまった、ということを言いたいのだと思います。今の時代背景にも、重なり合うところがあるかもしれません。 クーコールの歌いいですね~!けっこう好きです!最初は奈月ちゃん。2番目は美心ちゃん。3番目は・・・意外とトリビアの泉。史佳ちゃんと、本田しおりちゃんです。 アドリブアドリブもあるんですね!ちょっとビックリしました!ガリの名前を皮肉るところを、ゴマにしていました。リーダーがあったり、モグ、ミミもありました。 気になったこと1気になったことのひとつに、合唱団があります。本当に些細なことです。合唱団のメンバー、だいたい同じ色の同じTシャツで、見栄えがいいのですが、髪飾りが気になります。親御さんが、自分の娘を目立たせようとするために、カラフルかつ、大きな髪飾りをつけたのでしょう。気持ちは、痛いほどよくわかります。ふと、なぜだか、現代の世相の一部を垣間見た気がしました。 京劇指導・・・どこか京劇っぽいところあったかな~?と、自分自信考えるのですが、特に見当たりません。なんだろう? 後で気になった役者さんのことを話しますが、その前に、ウメ役の大方斐紗子さん!このウメ役がひじょう~に良かったです!彼女の登場で、舞台が引き締まった感じ。意外に重要なキャラでした! 気になったこと2最後にすごく気になったこと。1回見ただけではわかりにくいですが、2回目を観ると発見できます。詳細は避けますが、頑張ってほしいです。 気になった役者主役、リーダー役の小高奈月演技、ダンス、歌唱力ともにトップクラスの出来。リーダー役、十二分にこなしていました。低い声の男性らしさも、うまく表現できていたと思います。『奈月ちゃんなら、これぐらいはやってくれる』本人にしてみればプレッシャーになるべき言葉を、淡々とこなしてしまう、すごいんですよ、彼女は。私的には、歌が良かったです。 ミミ役の船越真美子演技力、格段にあがっていますね!ど~しても、顔が可愛いだけのイメージがついてしまいますが、今回のミミ役は、とても自然な感じでした。前回ミミ役の安藤聖ちゃんに匹敵するとは言い過ぎかな?でも、私的にはとても良い印象を受けました。 ダンスシーン。少し弱いかな?足の打点の位置も、低いような気がします。昔はもっと上がっていたような気がします。と思ったら、高く上がっている日もありました!体の調子がいい悪いがあるみたいですね。真美子ちゃんにとって、バロメーターかな? ボケ役の吉田佑役柄的には地味な役ですが、意外に目立ちます!演技もこなれているし、ダンス力は抜群!さすが、アイビー!もう少し良い役をやらせてあげてもいいな~と思いました。表情付けが時々不安定になることもあるけれど、素材としては、じつに素晴らしいものがあります。今後に大期待! モグ役の堀広希大役、頑張りました!演技はまずまずだと思うけど、ダンスシーン、なかなかやりますね。さすが、アイビー!特にターンはしっかりしています。首のブレもありません。 ガリ役の飯田美心やはりメガネでした(笑)独特なキャラでしたが、さすが演技力には定評のある美心ちゃん。無難にこなしていました。出番的には、メインキャラのはずなのに地味です。忘れられる可能性もあります(涙) 今回メガネ役ということで、美少女というキャラを封印したように思えます。テレビの活躍が理由にあがるでしょうか?私個人的な考えでは、観客の思考に対するアンチテーゼという考えを元に、あえて美少女キャラを消したように思えます。まっ、じつは全然関係ないのかもしれませんけどね(笑) サンタ役の高瀬友規奈じつにいいですね~!思ったとおりの男子役!すばらしいです。カッコイイです!喋り方が自然だし、声量があって、なおかつ聞き取りやすい!正直、もっと出番増やして欲しかった!友規奈ちゃん、加賀谷くん、しおりちゃんの3人のダンスシーン、ここは見応えありました。 ゴマ役の西川大貴ど~しても、前回ゴマ役の俵和也くんと比べてしまいますが、これは、やもえませんよね。ある意味、俵和也くんが悪い(笑)あんなにすごいゴマを演じてしまうと、後に演じる人が困るんですよ。でも大貴くん、私的には頑張ったと思うな~ 顔の表情付け、やや発音の悪さは気になるものの、演技はマズマズ頑張っていたと思います。気になるのはソロの場面。歌う時、あまり感情表現しないんですよね。かなり淡々とした感じ。前回が前回なだけに違和感あります。ただ、舞台では『歌う場面で感情的にならないように!』という指示を受けていることもあるので、わざと抑えているのかもしれません。 しかしながら公演を重ねるたびに、良くなってます!スーパーアッパーカット等のアドリブもうまくいってるし、歌う時の表情や声質も格段に良くなってきました。演技も、かなりなれてきています! ちょっと面白かったのは、高瀬友規奈ちゃんのゼッケンの紐がとれてしまって、大貴くんが直していました。けっこう細かい! カズ役の加賀谷一肇彼の「ライオンキング」ヤングシンバ役を見られなかったことを後悔しています。ということで、舞台の演技をしているカズくんを見るのは、「kiddy2001」以来です。って古いな、おい。 やっぱり、カッコイイですよね!彼は!すごく華がある感じ。ダンス力は言うまでもなく抜群です。切れのあるダンスシーンは、本当に楽しめます。史佳ちゃんとのダンスシーンもありました。カズ君ファン、史佳ちゃんファンともに、やきもきしたことでしょう(笑)私的には、表情付けが前よりも良くなっていました。ここは素直に嬉しい。 友規奈ちゃんと一緒のシーンが多いのですが、低音の声質もあり、ちょっと覇気がない印象を受けました。友規奈ちゃんがハキハキしている分、よけいに目立つ感じ。低音なら低音で、すこし強めに言っていいんじゃないかな~と思いました。 で、一番の問題は、タップシーンがない(涙)タップっぽいところがあるのですが、あくまで『~っぽい』です。ここは悲しい。カズくんの得意中の得意のシーン。見せ場じゃないですか!これが無いのはかなりショック。 バリバリ/ゴリ役の本田しおり彼女の演技もこなれている感じで、無難に男役をこなしていました。ダンスシーンも美しいです。ただ、気になったのは眉毛の表現。不思議と、眉毛を動かしてない感じがします。 ゴリは、正直いうともう少し怖くてもいいかな~と思います。もちろん、昔のゴリと違うのはわかっているのですが、ちょっと中途半端に感じました。 マメ役の塚田唯依今回、地味な役だ~残念。彼女のすました表情を見ていると、不思議と癒されます。そして、なぜだか笑えます(爆) ポリス役の岡田茜ダンスシーンは年長者らしく(笑)しっかりしています。表情の変化も、見ていて楽しいですね。ゴリは、強くあってほしいけど、ポリスは茜ちゃんがやった性格でいいと思います。ちょっとおどけた感じでも、違和感ないです。 ノロ役の清水彩花オットリとした役ですが、十分に演技をこなしていました。上手いと思います。普段もあんな感じでは?と思ってしまうほど。もちろん、違うんですけど(爆)彼女の得意分野は歌唱力。ソロがありました!彼女の真価を十二分に発揮できます!う~ん、素晴らしい歌声でした!ただ、もっと歌ってもいい感じ。ちょっと出番が少ない印象を受けました。 スー役の加藤瑞貴今回、一番のヒットは彼女ではないでしょうか?キャラ的には地味ですが、ひじょうに目立ちます。可愛らしいルックスで、表情もコロコロ変わります。歌唱力もあるし、ダンスも無難にこなしていました。これからの有望株でしょう。どうやら、平林靖子ちゃんとおなじくSETジュニア出身なんですね! ツブ役の本多有希印象的に、歌唱力がかなりあります。清水彩花ちゃんを脅かすかな?(笑)演技もなかなかいいです。すごく慣れているって感じ。 ワカ役の平林靖子SETジュニア出身です。さすがに演技力ありますね~!今回のワカ役。前回のワカとは性格が違いますが、彼女独特のワカを演じていて、すごく好感が持てました。彼女も自分なりのワカを考えたのでしょうね。ソロもありますが、なかなかいい感じです。低音なので、印象としてはイマイチかもしれませんが・・・(奈月ちゃんの高音が強いためかも・・・) 千秋楽 昼は、なんか凄く気合が入っていたような気がします。いつも以上の気迫を感じました。 ハッスル役の柴原史佳メインキャラだといいな~と思ってましたが、残念ながら違いました(涙)去年と比べると、やせた印象を受けました。悪い痩せ方ではないですよ。頬がスッキリした感じです。 私の印象からすると、表情がとてもいいです!明るいし、本当に和みます。「スタート」の時に比べたら雲泥の差です。コロコロと変わる表情もいいな~!ダンスシーンも、カズくんと一緒に頑張ってました! 千秋楽 昼はちょっとセットに当たってしまったけど、大丈夫だったかな? 全然関係ないですが、史佳ちゃんの三つ編み、可愛いです! 総括ほぼ全員と言っていいくらい、今回キャストの実力は高かったです。ただ、印象的に残っているキャラは少ないです。リーダー、ゴマ、ミミ、頑張ってワカぐらいでしょうか?各々の個性はハッキリしているのですが、キャラの印象度は低いです。 ※敬称略 |