公演時期 | 2002年11月9日 |
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会場 | 千住児童館3階ホール |
脚本・演出・振付 | 菅谷英一 |
音楽 | 枝園瑞華、押川千賀、滝千奈美、KOISHI |
照明 | 東京祭典、KM企画 |
衣装 | 岩崎志穂、菅谷八千代 |
後援 | 千住おやじの会 |
あらすじ飯野未来は普通の中学3生の15歳。 彼女の夢は歌手。 しかし、いろいろな事情がからみ、父からは猛反対されます。 いっぽう、山田優子は歌手を夢見て上京。 東京でメリーポケッツというショーガールチームをくみ、 自分の夢に向けて、歌にダンスに練習の日々が続いていました。 しかし、彼女の父が亡くなり、故郷に帰らなければならない事態が発生。 それを発端にして、 メリーポケッツの中にも亀裂、内乱がほころび始めます。 そんな中、運命の女神のイタズラか、 飯野未来がメリーポケッツの新メンバーに大抜擢! (パンフレットより一部抜粋) 観劇感想基本的に自主制作の舞台であり、お金も取らないため、 誰も文句はつけられません。 今回の舞台、冨田麻帆というネームバリューがあるため、 お客さんはたくさん入っていました。 次回、お金を取る舞台にする場合、やはり集客力は大事です。 ネームバリューがない出演者たちで、 どうやってチケットを売りさばいていくのか? それが、これからの課題だと思います。 マイクの不備、音声の不備等もありましたが、 まぁご愛嬌かな? 舞台の内容的には、けっこう楽しめました。 教室のシーンが盛り下がるのは仕方ないですね。 でも、父と娘のシーンは、なかなか巧妙で面白かったし、 メリポケも、歌はともかく、ダンスシーンはとても見応えありました。 アイドルオンステージとしては成功でしょう。 未来がとんとん拍子でアイドルになるのも、不自然ではないです。 今の芸能界はなんでもありですから、 ポッと出の女の子がアイドル歌手になるのも至極まとも。 ましてやユニットであるなら、 歌唱力が無くてもルックス重視というだけで、大いにあり得ます。 ちょっと残念なのは、優子が戻ってくるところ。 結局なんで戻ってきたのか、詳しい理由はイマイチでした。 夢を諦めきれずに戻って来た、まぁそれはわかるけど、 じゃ、母の面倒は誰が見るのかな~なんて考えしまいました。 現実には、ちょっと難しい判断ですね。 エンディングは、映画によくあるエピローグ。 なかなか凝ってましたね! 多少ゴタゴタしてるところもあったけど、 意外と新鮮で見応えありました。 プッチメリは・・・おそらく、後援会関連の娘さんかな? 気になった役者飯野未来役の冨田麻帆まぁ~言わずもがなですが、 明らかに麻帆ちゃんひとり、実力が飛び抜けてました。 表情のつけかたはいざ知らず、特に発声。 ここは明らかに他のキャストとは異質なものです。 あんまり麻帆ちゃん万歳!の感想は言ってもしかたないのですが。 未来役、今回はキャピキャピの女子高生って感じ。 う~ん、これがまた似合ってる(笑) ちょっと面白いな、と思ったのは、 父との会話で、スッチーのスカートの話。 ここだけ、ちょっと異質。 劇団の小芝居のような雰囲気でした。 麻帆ちゃんもこんな感じができるんだぁ~と、 けっこう新鮮に感じました。 山田優子役の柳下未来初舞台のようですね。 冨田麻帆ちゃん演じる飯野未来と 相対的なシチュエーションになるので重要な役。 う~ん、やっぱり正直ちょっと厳しかった。 表情がもう少しあるといいな~ 金城早苗役の岩崎志穂メリーポケッツのリーダーということもあり、 演技的には安定していました。 ダンスシーンはとても見応えがあります。 ちょっと弱いのは歌唱力かな? もう少し声量があると嬉しい。 明日香役の長谷川琴美メリーポケッツ内においては皮肉役。 リーダーに異を唱え、反抗する演技はとても怖かったです(笑) ダンスもいい! 瑠璃役の棚橋麻衣冨田麻帆ちゃんは抜きにして、 演技、ダンス、歌唱力のバランスが一番とれていたのは彼女でしょう。 発声はハッキリしているし、表情が豊かなところもいい。 ダンスシーンでもかなり目立ってました。 望役の細木あゆさん。ボケボケキャラだ(笑) 本当の性格はどんな感じなのかはわかりませんが、 面白い役で楽しかったです。 ちょっと安藤盟ちゃん入ってました(笑) 声量が、もう少しあるといいな~ 麻美役の中野璃奈『GANg』以来、久々に見る璃奈ちゃんの演技。けっこう注目してました。 率直に言って、とても良かったです! メガネをかけた、真面目な優等生っぽい役かな? その雰囲気が彼女とマッチしていた感じ。 センターではありませんが、ダンスもしっかりしています。 前回の『GANg』のチェリー役が、私としてはイマイチだったので、 今回の彼女の活躍、本当に嬉しかった。 おそらく、他のメンバーより遅れて練習したかもしれませんが、 見劣りする部分はありませんでした。流石。 かおり役の関沢美津季彼女もミュージカル初めてですか。 やっぱり表情は固いです。 でも、意外に雰囲気があっていいですよ。 メリーポケッツのメンバーはみな個性豊かなので、 彼女がいても特に違和感は感じませんでした。 ボケ~っとした感じも、今回の舞台に関してはOKです。 違う役だったら、また違った評価になるかもしれませんが。 私的には結構好きなタイプ。 今井健太役の森本砂丘少年役なかなか良かったです! お客さんの中には、ずっと男だと思っている人が多いかもしれません。 はかなげな感じが、とても印象深い。 特に好きなところは、携帯で未来を励ます歌かな? 柔らかな歌声は、心にしみ入る感じでした。 ダンスシーン、それほど多いわけではありませんが、上手いでしょう! ターンした時、首がスッと回転していました。 あの部分を観ただけで実力わかりますね。 演技的には十分うまいけど、もう少しほしい感じもします。 マネージャー、水野貴子役の佐藤明子う~ん、もうすこし自信をもってほしい感じがしました。 まだオドオドしている感じ。 イメージ的には澤田祥子さんが演技している感じに似ています。 言葉が途中途中あやふやなので、 そのへんをしっかりしてほしいな~と思いました。 けっこう美味しい役なので、もうすこし、しっかりしてほしかったです。 先生、母役の高崎留美なかなか迫力があって良かったです。 脚線美もなかなか。 占い師、ウェイトレス、生徒役の原七重ウェイトレスが一番かわいいかな? 占い師のほうはちょっと意味不明でした。 未来の父役の菅谷英一脚本、振付、演出と、本当にお疲れさまです。 パパ頑張ってました。 高音がちょっと気になるのですが(笑) まぁ、そのあたりは仕方ないです。 面白いお父さんは魅力ありますが、 怒ったお父さんの迫力はマダマダのような感じがします。 さらにはお酒を飲んで酔っぱらったシーンも、 もうすこし、リアリティーがほしかったです。 (お酒は20歳を過ぎてからなので仕方ない) 総括自主制作とはいえ、内容的にはバランス良くまとまっていて、 けっこう楽しめました。 とはいえ、やはり冨田麻帆ちゃんの力が大きい。 彼女がいなかったら・・・そう思うと、ちょっと怖いですね。 でも、だからこそ、次の舞台が楽しみにもなります! 麻帆ちゃんと同じ舞台で共演した新人の方々。 何かしらの影響を受けてもらえると嬉しい。 ※敬称略 |