◆  『幕末幻妖伝』(SET本公演)

◆公演時期   2002年10月12日〜27日(東京公演)
◆会場 サンシャイン劇場
◆作 大沢 直行
◆演出 三宅 裕司
◆美術 土屋 茂明
◆照明 日高 勝彦、高橋 恵子
◆音響 今村 太志
◆衣装 菊田 光次郎、吉野 真理子
◆電飾 小田桐 秀一
◆音楽監督、作曲 大崎 聖二
◆振付 JUN

あらすじ

幕末、開国と鎖国・佐幕派と攘夷派の死闘が繰り広げられ、
日本中が激動の嵐の真っ只中にあった文久2年(1862年)4月27日。
宵闇にまぎれて密かに長崎を出向し、
清国の上海へと向かう一隻の船があった。
乗り組んでいるのは、高杉晋作、伊藤博文、五代才助など薩長の若き志士たち。
いったい、この上海航海の目的は何なのか?
坂本龍馬、シーボルト、太平天国白蓮教を巻き込み、
壮絶な死闘が展開されます・・・
(パンフレットより一部抜粋)

観劇感想

前回のSET公演、自分としてはイマイチだったので、
今回の公演を楽しみにしていました。

結果・・・び、微妙だなぁ〜
全体的には面白かったのですが、
ところどころの笑いのツボにはハマリませんでした。
つまり、観客が受けている『笑い』に対して、自分にはまったく面白くなく、
かなり冷めた感じの対応となりました。心の底からは笑えなかったんです。
まぁ、それだけ『笑い』というのは難しいということでしょうか。

今回はアクションがメインということもあり、その部分はとても楽しめました。
京劇の方が4人ほど出演しています。
ちょっと話がずれますが、最近、中国では、京劇に人が入ってないそうです。
宝塚とかが公演をやったほうが入るとのこと。
そういう意味合いもあり、最近は日本で京劇をやることが多いようです。
中国より、日本の方が観客動員多いんですよね。いろいろ事情は複雑です。

アクションシーンは、京劇の方のみならず、SETメンバーも負けず劣らず、
すばらしいアクションでとても楽しめました。
特にメインメンバーの活躍は、ほんと惚れ惚れするほどです。
宮内さん、野崎さん、大関さんは本当にかっこいいですし、
野添さんの竜馬も渋くていい!
そして、小倉久寛さんのバック転。
これを久々に観ることができて本当に嬉しいです(涙)

私の感想としては、前半部分は、ややだるい印象を受けました。
面白味に欠ける気がします。
アクションシーンで誤魔化されますが、話の印象は薄いです。

ところどころのギャグ、
私の中では、丸山優子さんの九尾のキツネの話が一番面白かったです。
白衣を脱いだり着たりと・・・爆笑しました。

『バカになる!』というところも面白いです。ここは流石SETという演出ですね。
話の流れから、ギャグに移行するというところ。
これ毎回変わるらしいから、役者さんもほんとたいへんです。

今回、私が観た回は、けっこう役者さんが噛むことが多かったです。
他の人のセリフより、先にセリフを喋ってしまったり・・・
でもまぁ、こういうのが舞台だから、私的にはとても楽しめました。

自分の中で、ちょっと残念だな〜と思ったのは、
イマイチ若手の方のパワーが伝わってこないことでした。
ベテランメンバーが多いだけに、なんとか頑張ってほしいです。

そして、突然のシリアス展開!
シーボルトを斬るなんて、ビックリしました!
あの部分の話の流れは、とても良かったです。

そして最後の部分。
いろいろと謎を残したままのエンディングですが、私は特に悪いと思いません。
こういう謎解きみたいなものも、たまにはいいと思います。
私的に解釈してみると、おそらく、おうのさんの『夢オチ』ではないでしょう。
舞台の途中、高杉が足に怪我をします。けっこう足をひきずっています。
そしてエンディング・・・・・
よ〜く見ると、高杉、足をひきずっていました。ここに何らかの秘密がある・・・
と、勝手に思っているのですが、考え違いかな?

気になった役者さんは・・・

ピータン役の三宅裕司さん。

今回は意外と地味な役でした。ちょっとビックリ。
もちろん、目立つところが多いのですが、全体的に・・・
しかし、ほんと、アドリブなのか台本どおりなのか、
わからないことばかりです。
まぁ、2回見ればそのことがわかるのですが、
今回は1回のみの観劇のため、詳しい確認はとれませんでした。

小倉さんとのかけあいは、いつ観ても本当に楽しいです。
コント55号の間合いですよ。面白すぎです。

高杉晋作役の宮内大さん。

かっこいいですよね〜宮内さん。
たぶん、本当は、彼が主役のような・・・いやっ、結局おうのさん?
難しいところです!
イメージしていた豪快な高杉とは、ちょっと違ったような気がしたけど、
それでも、とっても好感もてました!殺陣のところとか本当にカッコいいです!

伊藤 博文役の小倉久寛さん。

前述しましたが、バック転は本当に涙ものです。
演技もボケボケ〜としたキャラで笑わせてくれました。
そして突然のシリアス展開!なかなか深い!
こちらもカッコ良かったです。
ただ、お札にこだわるのは、あまり面白くなかったです。
私としては、ちょっと引きましたね。

坂本竜馬役の野添義弘さん。

本当にカツラがお似合いです(笑)
いやっ、マジで、野添さんの竜馬カッコ良かった!!
これは大絶賛していいでしょう!
殺陣も、当たり前といえは当たり前なんだけど、メ〜チャクチャカッコいい!
今回、剣が客席に飛ぶというアクシデントもありましたが・・・
でも、舞台で剣が折れるのはよくあることなんですけど。
本当にお客さんに怪我がなくて良かったです。

五代才助役の野崎数馬さん。

こちらもかっこいい!見た目のカッコよさというより雰囲気ですね。
自然体、そのものが深く印象に残ってます。
ものまねの原口あきまささんに似てました(笑)
殺陣の部分も迫力+切れがあります。とっても良かったです!

シーボルト役の八木橋修さん。

パンフレットよく読まなかったので、
八木橋さんが演じているとは全く予想だにしませんでした。
いつものイメージ(?)とは違う感じで、とっても新鮮!

ナット役の丸山優子さん。

前述しましたが、九尾のキツネの話は、本当に面白いです。
『やるなやるな!』とわかってはいるものの、それに期待してしまう(笑)
出番自体は少なかったかもしれませんが、とても印象深い役でした。

キツマア役の尾口衿子さん。

言うまでもくなくベテランですが、ハマッテます(笑)
私的に、一番好きなんですよね〜尾口さん!
演技力は抜群・・・だが、今回私が観た回は、噛んでしまいました!
でも、いい!尾口さんなら許せます(笑)

総括

私が冷めた見方をしたせいか、
ギャグとしての面白みには欠けるところがありました。
それを抜かせば、なかなか面白かったと思います。
久々に観るアクション主体のSET、迫力ありました。

京劇の方の参加。
見応えはありますけど、話題作りが先行してるのかな?という部分もあります。
もちろん、観ていて迫力があることはわかるんですけどね。

次回は、『和製アメリカ音楽誕生物語』のような、
感動主体のものを期待したいです。


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