公演時期 | 2002年8月16日~9月1日 |
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会場 | シアター代官山 |
原作 | L・M・モンゴメリィ |
訳 | 掛川恭子 |
演出 | 菊本健郎 |
脚本 | 劇団ひまわり文芸演出部 |
音響 | 高橋浩平 |
衣装 | 中川雅子 |
照明 | 川村寧磨 |
舞台監督・美術 | 今野忠明 |
プロデューサー | 砂岡不二夫 |
あらすじ
観劇感想小川亜美ちゃん、そして刑部飛鳥ちゃんが出演する舞台ということで、 とても楽しみにしていました。 私が観たCASTの組み合わせは、
さて・・・・・ 「赤毛のアン」ものすごく楽しかったです! シアター代官山というキャパシティは小さなところですが、 舞台の上で繰り広げられる熱き演技のぶつかりあいは、 客席を感動の嵐に巻き込みました。 劇団四季も「赤毛のアン」をやっていますが、 もしかしたら、その上をいってるかもしれません。 よくマンガなどで「うっ!」というように、 言葉を失って、一瞬唖然とする場面がありますが、 今回の舞台は、まさにそんな感じです。 小川亜美の恐るべき演技力に、 観客の誰もが言葉を失いました。 基本的にストレートプレイなので、演技が中心です。 ちょっとだけダンスもありますが、ほとんど演技ですね。 音楽も場面転換で少し流れるだけです。 しかも出てくる役者さんはアンの亜美ちゃんと、 マリラ役の麻志さん、マシュウ役の菱谷さんの3人が中心。 これで3時間近く、舞台をこなします。 この3人をかなり集中して観ることになります。 子役が出る場面は学校の場面。 じつはここ、本当に少しだけです。 ちょっと残念だな~ 演技のうまい子がたくさんいるので、 もうちょっと長くしてあげてもいいかな~と思いました。 場面転換ごとに、中嶋朋子さんのナレーターが入ります。 特に不自然ではありませんでした。 気になった役者アン役の小川亜美もぉ~、とてつもなく素晴らしかったです。 まずは、なんと言っても表情。 はかなげな表情は桂亜沙美に似、 三日月瞳の笑顔は冨田真帆に似、 なんか他の役者さんのいいところを、すべて吸収してしまった感じ。 次にカツゼツの良さ。 3時間近い舞台で出ずっぱり。セリフも当然のことながら膨大。 にもかかわらず、ほとんど噛むことなく、しかも聞き取りやすい声質。 ほんと、ここまで完璧にやられると言うこと無し。 最後に演技。 もう、まんまアンそのもの。 昔、テレビアニメで「赤毛のアン」を包装していたのですが、 そのアンにうりふたつ。 空想好きのところも素晴らしいし、落ち込んでしまうところもカワイイ。 ルックスに加え、これだけの演技をすると、 観客の視線は彼女にしか向きません。 舞台の中で11歳から大学生まで成長するのですが、 その変化もすごくスムーズ。 ルックスが可愛らしいのは前からですが、それも手伝ってか、 ずぅ~と集中して亜美ちゃんの演技を見続けることができました。 3時間近い舞台ですが、まったく苦になりません。 舞台が終わり、少しお話する機会があったのですが、 疲れた様子もなく、まったくアンと違ってました(笑) ガラスの仮面、北島マヤの急変ぶりを思い出します。 ダンスや歌唱シーンが無いのは残念ですが、 それを補ってあまりあるほどの演技。 おそらく、この舞台は『伝説』になるかもしれません。 『昔、小川亜美がやった赤毛のアン、すごかったらしいよ!』 そんな声が今から聞こえてきます。 本当に大満足でした。 感動的なシーンで舞台が終わり、客席が拍手の嵐になります。 で、幕が開いてカーテンコールですが、 みんな感動シーンの余韻をひきずることなく明るく登場(笑) かなりギャップありました。まっ、いいんですけど。 マリラ役の麻志那恂子『文学座』の方ということで、もういうまでなくベテラン女優。 すごくしっかりしていて、彼女もマリラそのものでした。 いかつく、いじわるそうに見えて、じつはアンを愛している。 その微妙な気持ちを、じつにうまく演技していました。 彼女と亜美ちゃんのかけあいは、 本当に観ていて緊張かつ、楽しめました。 おそらく、麻志さんも亜美ちゃんの演技に、 思う存分自分の演技をぶつけていたことと思います。 素晴らしかった。 マシュウ役の菱谷紘二足が不自由という役でしたが、それを淡々とこなすところが流石です。 のらりくら~りした演技は、とても味があります。 アンを支えるその姿、本当に暖かいものがありました。 レイチェル役の真田登久子うん、すっごくいいですね。まさにお喋りおばさんって感じ。 マリラとの掛け合い、すっごく楽しかったです。 そしてアンとのからみも、一興でした。 ダイアナ役の浦野遥相手が亜美ちゃんということで、 比べたりするのはちょっと可哀相な気がします。 演技力の差がありすぎました。 決して悪くはないんですけどね。アンが凄過ぎ。 でも、お酒を飲むシーン。あそこは良かったです。 すっごくハマってました。 ギルバート役の入野自由う~ん、厳しいですね。 なんでこう男子陣はイマイチなのかな~ けっこういろいろなところで活躍しているみたいですが、 今回の舞台は、正直パッとしませんでした。ただ、後に彼が有名声優になろうことは、この時点で知る由もなし。 プリシー役の刑部飛鳥私、おすすめの飛鳥ちゃん登場です。 チョット痩せましたね。アゴのラインとかスッキリしました。 アルゴの時よりも表情が良くなった気がします。 ちょっと残念なのはダンス。 ちょびっとだけダンスシーンがあるのですが、 じつは飛鳥ちゃんはセンターでたたずんでいるだけ。 彼女はダンスが得意なので、本当は見せてほしかった。 これは役柄的に仕方ありませんが。 演技も頑張ってました。 おしとやかで真面目で頭の良い生徒の役かな? 本当のところはどうなのかわかりませんが(笑) 演技的にはまずまず無難にこなしていたと思います。 でも、ほんとはもっと弾けた役が良かったな~ ジョシー役とかがあってたかもしれないです。 ルビー役の宮島菜摘この子の表情いいですね。 とても可愛らしかったです。 ジョシー役の清水理沙この子も表情がいいです。 たしかに美味しい役ではありますが、すごく自然に演技していました。 実力かなりある子ですね。 アン以外の女の子では、彼女が一番印象に残っています。 ソフィア役の下山彩那とても可愛らしいルックスですが、意外とイマイチ。 ちょっとセリフが聞きづらかったですす。 ルーシー役の、飯田あかねこの子は目に特徴ありますね。 表情もいい、演技も良かったです。 意外と深く印象に残りました。 トミー役の高橋徹う~ん、もう少し頑張ってほしかった。 もちろん、気が弱く、女子に弱い性格だとは思うんだけど、 もうすこし自分を出してもいいような気がします。 フィリップス先生役の増田陽介えっ・・・なんか、一番イマイチなんですけど・・・・・ どうして? 総括基本的に、小川亜美ちゃん、 そして麻志那恂子さん、菱谷紘二さん、3人の舞台でした。 感動したし、楽しめたし、なによりも3人の演技のぶつかりあいが、 とても素晴らしかったです。 長時間なので、お子さまは飽きてしまうかもしれませんが、 舞台好きな人は間違いなくハマルでしょうね。 リピーターがいてもおかしくありません。 ただ、開演時間19時30分は厳しいです(涙) 終わったのが22時40分近くですから。 地方の人はかなり厳しい。 2002年、夏、この舞台を観ることができて、本当に幸せです。 ※敬称略 |