公演時期 | 1998年7月~8月 15都市 36回公演 |
---|---|
会場 | アートスフィア・他 |
企画・音楽 | 小椋佳 |
演出 | 小川美也子・宮崎渥巳 |
振付 | 宮崎渥巳 |
脚本・作詞 | 高橋亜子 |
音楽監督 | 甲斐正人 |
歌唱指導 | 長田明子 |
美術 | 斎木信太朗 |
照明 | 勝柴次朗 |
衣装 | 木鋪ミヤコ |
音響 | 清水吉郎 |
あらすじある夜の出来事です。一人の少女がベッドから這い出して、窓の外を見つめていました。彼女の名前は『さと』大切に育てた花の蕾が今にも開きそうで、待ち遠しくて仕方がないのです。そんな時、突然の嵐がやってきました。父親はさとの大切に育てた花の蕾を守ろうと雨の中に飛び出して行きます。 しかし、そのかいも無く花の蕾は落ちてしまいました。悲しむさとを慰めるために母親は"不思議な花"にまつわるお話を始めます。それはメズーラという一人の少女の物語でもありました。(パンフレットより抜粋) 観劇感想今回の『アルゴ』は、ダンス、歌のバランスがとてもいいですね。どちらかに重点をおく、というのはないみたい。 一番不思議に思ったのは、やはり、さとの花。あんなに風が強いのなら、すぐに部屋に入ればいいことだけど。まぁ、次回でそのあたりを改善しているので、ここではなにも言いません。 言葉を喋ることのできないティモ。その必要性が、僕にはわかりません。『ロボ笑ったね』のロボみたいな感じ。無理して入れる必要ないですね。 さととその母親から、始まるこの物語。その意味合いじたいもよくわからないのですが・・・まぁ、アルゴ的ということで、いいでしょう。 気になった役者主役、メズーラ役の中村桃花いやっ、マジで凄い。貫祿十分だし、堂々たる舞台上の演技。歌がすごくうまいというわけではないけど、不思議と波長が合う歌い方。すっっっごく良かったです! この舞台、ほとんどメズーラとペルモの舞台なので、二人の実力がいっそうクローズアップされています。メズーラ=中村桃花と言えるほど、まさに完璧なイメージを作りあげていました。一見すると冷たい表情にも見えるけど、そんなことないんですよね~気品あふれるというか、オーラというか、すごい迫力を感じました。彼女ひとりの舞台といっても、過言ではないでしょう。 ペルモ役の山崎育三郎彼もいいですね~!毎回アルゴは男子の実力の無さに泣かされるのですが、彼はすごいです!なによりも歌声ですね。まだ声変わりがきてない、その歌声はしびれました~!素晴らしいです!言う事ないです! 演技の方も頑張ってました。なんといっても、相手が中村桃花ちゃんですからね。それに答えるだけの演技をしなくてはいけません。桃花ちゃんに引っ張られる部分もあったけど、十分に大役を果たしていました。前述しましたが、基本的に今回の『フラワー』はこの二人の舞台なので、育三郎くんの重要性が高いんです。本当に頑張ってくれました。 さと・デビ役の柳澤伶弥めっちゃ、かわいい~!これが素直な感想。でも、それだけじゃないんですよね。セリフとかしっかりしているし、歌も、この年齢にしてはうまいです。表情のつけかたも、じつにいい!すでにこの時点で、役者として大きく成長することは疑いなしでした。 もうひとりのさと・デビ役の斎藤彩夏彼女もうまいです。喋り方に特徴あるな~とか思ってたら、声優さんやってました(笑)演技をやっている時の表情はいいのだけれど、たまに気をぬいた表情も見られます。 ティモ役の本田有花う~ん、言葉を喋らない役って必要なのかな?正直、それが疑問でした。演じるのが難しいとか、そういう問題ではなく、演出として。なんかあまりいらない気がする。 で、本田有花ちゃん。やはり、特にど~とか、こ~とか言えないです。笛を一生懸命吹いたりするのはわかるんですけど。なにか印象が薄い。最後のフィナーレで、ようやく笑顔を見せてくれてホッとしましたけど。そのぐらいかな? フロル役の國武沙織お姉さん役、とても似合っていました。歌は、イマイチかな~他の人がうまいせいもあるんだけど。演技のほうがバッチリです。 ビー役の土田あいおおっ!けっこう美味しい役だ!そんなこともあって、彼女の実力を発揮できる舞台でした。なんといっても、ソロがあったのが嬉しい。彼女の歌声、けっこう好きなんですよね~!演技もお姉さん役しっかりしているし、ダンスの表現もうまいです。 スー役の田中杏里生意気そうな演技が、なかなか良かったです。歌はマズマズかな?でも演技でその分をカバーしてました。 イーダ役の桂亜沙美うおぉ~!ほとんど印象に無い(笑)この時は、正直、あまり注目してませんでした。ごめんなさ~い。 マリス役の赤羽瀬里菜ちょっと地味な役です。声も、なんか変かな?表情のつけかたとかはいいんですけどね。彼女もあまり印象にない。 サイヤ役の名塚佳織彼女って、アンダースタディーだったんですね。(主役の人が急病になった時に代役として出る)『フラワーができるまで』を見て、初めて気づきました。 ペルモに恋する乙女って役なんですけど、これまた印象が薄い。たしかに、華がある女の子ではないんですけど、もうちょっと存在感というものがほしい。それがどういうものか、口に出すのは難しいが。歌は、うまいのか?彼女の歌い方、悪くはないけど好きでもない。昔から独特。好き嫌い別れる歌声だと思う。 ジョジョ役の冨岡真理央言わずと知れた、元アニーです。まずは、なんといってもダンスシーン。ここは彼女の見せ場のひとつでしょう!体の線の細さも手伝って、ビシバシ切れがあります!素晴らしいですね!演技のほうもいい!モジモジしてるところなんて最高! エカ役の保科綾子元アニーズですけど、なんかこの舞台では印象かなり薄いです。ルックスはとてもいいはずなのに、表情がかなりイマイチ。覇気というか、元気があまり伝わってきませんでした。もったいない。 バヤン役の渡部瑞貴う~ん、彼女もこの舞台ではイマイチ。地味な役柄ということもあるけど、それほど印象に残っていません。 ラナ役の村田麻衣ルックス最高で、なんか真面目な雰囲気があります。あくまで雰囲気だけど。表情のつけかたもいいです。ある意味、ハマリそう(笑) ネル、さとの母役の斎藤レイ彼女の歌声も、本当に素晴らしかった。ヒュー役の岩淵憲昭さんとのかけあいもバッチリで、見応えありました。 総括全体としては、楽しめる内容でした。ダンスも歌も。何回も述べますが、基本はメズーラとペルモの話なので、他の人が地味になってしまうのは残念でした。 ※敬称略 |