公演時期 | 2000年11月18日~19日 |
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会場 | 新宿 シアターアプル |
原作 | シャルル・ペロー |
脚本・演出 | 末永明光 |
音楽 | いまむら直子 |
振付 | 加藤毅・鬼澤未加子・風間弘子 |
衣装 | 玉川ひろみ |
照明 | 三田弘明 |
歌唱指導 | 中村としや |
舞台監督 | 岡田頼男 |
あらすじ
観劇感想至上まれにみるガッカリ感ナチュラル・エージェンシープロデュース公演です。 本当は書きたくなかったのですが、やはり書かざるをえないでしょう。 友人から「TOKYOアリス」の噂は聞いていたのですが、 事情もあり、観劇するとこととなりました。 まず場所にビックリ! 新宿シアターアプルなんだ~! 次に値段にビックリ! 5000円?高! でも、それだけいい内容ならいいか、 と思いましたが内容を観てガッカリです。 出演者多過ぎ問題いろいろありますけど、まず出てくる人が多すぎ。 こんなにいる必要ないでしょう? 二役やらせばすむ話です。 ごちゃごちゃと意味の無いシーンも多いです。 シアターアプルの使用料、ばかにならないでしょう? その料金の穴を埋めるために、いろんなキャストを呼んだんでしょうか? そう疑い深くなってしまいます。 有名子役は出演するものの演出が・・・なにしろ、このチラシを観て、冨田麻帆ちゃんや小高奈月ちゃん、 中野璃奈ちゃん、高橋愛子ちゃん、池澤ひとみちゃんなどが出るので、 きっとすごい舞台になるんだな~と考えた人、絶対多かったと思いますよ。 残念ながら、その期待は裏切られます。 チープなスライドも気になります。 まったく必要ない。 音響も悪いのか、かなり聞きづらいです。 これは問題でしょう。 明らかに、歌の下手な人がソロで出ていたり、実力ある子が端役だったりで、 まったくもって意味がわかりません。 ミュージカルナンバーも意味不明ミュージカルって、けっこう好きな曲とか覚えるんですけど、 今回の舞台はひとつもありませんでした。 歌詞も最悪。 「ネコジャラ、ネコジャラ・・・・」って何? 「アワアワワワ~」って何? まったく意味不明。歌ってる役者さんも、おそらく詩なんて理解してないでしょう。 最後の方のマジックも無意味。 ほとんど、ぶっつけ本番状態だって聞きました。 さらにはカーテンコール。 するならするで、カーテンコールの曲ぐらいきちんと決めてほしいです。 役者さんたち、みんなドギマギしてましたよ。 最初から、最後までバタバタしてました。 気になった役者主役、ジャン・ザ・キャット役の金村じゅりやう~ん、頑張っているのはわかります。 でも、華がないんですよね~ 主役としてのオーラは、まだまだ力不足でしょう。 演技的には、しっかりした口調でなかなか好演なんですけど。 ダンスも、いいんだかよくないんだか、わからない出来。 ちょっと中途半端ぽかった。 イリア姫役の冨田麻帆あえて、目についた人をあげるとすれば、 やはり彼女と小高奈月ちゃんですね。 それ以外は、う~んって感じでした。 冨田麻帆ちゃんがお姫様役って、なんか新鮮で良かったです。 イメージ的にボーイッシュの感がありますから(笑) 演技的には本当に問題なく、とってもうまいです。 彼女の表情は豊かだし、見ていて飽きることがあまりせん。 歌唱力も、声に張りがあってさすがです。 ただ「アワアワワワ~」は最悪。 なんで、こんな曲歌うの?って感じ。 いい曲歌わせてくださいよ~麻帆ちゃんが歌うんだから。 Q猫(猫マフィアのボス)役の、山本リンダたしかに演技はしっかりしてます。歌も上手です。 いろいろな理由で、出る必要はあったのでしょう。 でも、ハッキリ言って最後に出てきて歌を歌う。 彼女の歌謡ショーであったといっても過言じゃない。 あの舞台は、その前座であったという印象をぬぐいきれません。 リック役の久保田武人イメージ的に黒田勇樹くんに似ています。 演技の雰囲気もそっくり。 しかしながら、印象にはあまり残りません。影が薄かった。 演技はマズマズだったと思うけど。 イザベラ役の柳沼綾奈可愛らしいルックスでした。 演技もまずまずかな? ミカエラ役の中野璃奈ココスマ等で結構頑張っていたので、 彼女に注目していたのですが、 シーンがあれだけでは彼女の実力出せずじまい。 かなり残念。 みかど役の茨木亜由美彼女も中野璃奈ちゃん同様、ココスマで好演していました。 で、期待していたのですが、その実力をだせずじまい。 あの役では仕方ない。 かけあいとして、月の女王と相対しますが、役、逆でしょう? 彼女が月の女王ですよ。なにより、月の女王のソロが最悪。 絶対に、亜由美ちゃんがやった方が良かった。 クラブネコ役の岡崎桂子独特のハキハキした声、ここでは抑えてましたね。 クラブネコ、まぁ~またしてもあまり出番は多くはないのですが、 他の人に比べると多かったです。 ダンスシーンもありましたし。 ただ「ネコジャラ、ネコジャラ・・・」の詩は勘弁です。 ダリア役の小高奈月冨田麻帆ちゃんと彼女が唯一の救いです。 流れるような自然な演技、すばらしいです。 ちょっと小悪魔的にすました表情なんて最高! ある意味、この舞台におけるオアシスと化してました(笑) 歌唱力もしっかりしています。 ただ、その歌唱力に見合った曲が無かったのが残念。 ハリネズミ(夫)役の池澤ひとみとハリネズミ(妻)役の高橋愛子ふたりともに、この年のモリー役でした。 この二人のみで舞台が進行するのですが、全く違和感がない。 他の人が出てくる必要なし。 それだけ卓越した演技でした。素晴らしい出来ばえ。 セリフ的には、まだまだ、たどたどしい喋りですけど、 その舞台度胸、存在感はめちゃくちゃ大きいです。 冨田麻帆ちゃん、小高奈月ちゃん以外で目立っていたのは、彼女二人ですね。 他にも、西本健太朗くん、安達妃美ちゃん、松弓典子ちゃん、 馬場喬子さん、久保田法江さんが頑張ってました。 総括近年まれに観る駄作。これだけ一流の子役を用意していながら、こんな舞台が出来上がるのかという、悪い見本と言える。子役も親御さんもいい勉強になったことでしょう。 私は、この舞台2回観ました。 観た人は、この苦労がわかることと思います。 よほどのことがないかぎり、もうこの舞台は観ないでしょう。 一度失った信用を取り戻すのは大変ですよ。 ※敬称略 |