公演時期 | 2006年3月1日~3月2日 |
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会場 | 新宿 シアターアプル |
作・演出・振付・制作総指揮 | 郡司行雄 |
作詩・演出助手 | 大木香枝 |
美術・舞台監督 | 宮原修一 |
照明 | 山田茂 |
音響 | 柴田道幸 |
制作 | 大木香枝、前野敦子 |
あらすじ「地球より6000億光年はなれた宇宙に地球に類似する星「アルキメデス」 国王が亡くなり、戴冠式に臨むカーム王子。 王位を継承する為には、一刻も早くお妃を娶ることが必要。 レインボー宮殿には、妃となるために国内外から集まった美女たちであふれていた。 (パンフレットより抜粋) 感想今回はモデルさん、レースクイーンの方が中心です。 想像するに、まとめる作業はたいへんだったことと思います。 モデルさんだらけの出演者ということで、 出演する時間も各人均等にとらなければいけないのかもしれません(あくまで私の憶測ですが) そのためオーディション場面では誰かが途中で落ちることなく、 ある程度のステージまでは全員が一緒です。 一見するとダラダラになりがちですが、「笑い」「オチ」をうまく活用していたため、 ギリギリ飽きることはありませんでした。 「オチ」「お笑い」「ボケ」担当の方に感謝です。 物語的には、国のお妃になるためにオーディションを勝ち上がる・・・ということなので、 話はわかりやすいです。 グループごとにいろいろな思惑がからみ、トラブルもときたま発生する・・・という感じです。 オープニングは、ほぼ全員が登場。 モデルさんの紹介、顔見せ、という演出でしょう。これは「アリ」でしょうね。 これだけ綺麗どころをそろえたのですから、観ている方としても壮観でした。 お妃を目指すため・・・ということで、4チームぐらいにグループが別れます。 これは正解でした。 個々のグループの特徴がわかりやすいし、パンフレットの顔と役名が一致しやすかったです。 出演者がたくさんいるので、観客の方もパンフレットを買っていれば、まずまず理解できると思います。 カーム王子とマリアナの二人芝居のところは、なかなか見るべき点がありました。 私的には一番集中して観られる感じです。 この時、マリアナ役の絹川麗さんのソロがあります。 できたらカーム王子にも歌ってもらって、かけあいがあるといいのにな~と思いました。 できれば、なんですけどね(汗) また、カーム王子とマリアナのからみも、もう少し掘り下げてほしかったです。 なぜカーム王子がそこまでマリアナが好きなのか? マリアナもなぜそこまでカーム王子が好きなのか? 身分の違いというのはわかりますが、過去の経緯がもう少し強くほしい。 ララ役・・・だったかな?お掃除メイドロボット役の子も、なかなか頑張ってました。 ただ、誰かはわかりません・・・ 全員が歌うナンバーとしては、最後の3曲ぐらいでしょうか? 物語とは一変してカジュアルな服装。 ヒップホップ系の曲は彼女たちに合っていたようで、 ほとんどの人が自分の番でなくても口ずさんでいました。 こういったところで、本人たちの取り組む姿勢がわかります。 モデルさんたちをさらに綺麗に見せるために、照明もたいへんだったでしょうね。 いつも以上に多彩な色を使っていたように思えます。 言うまでもなく今回はミュージカル初挑戦の方が多数なので、 ここで舞台に出る喜びに目覚め、新たな方向性を見いだしてもらえると嬉しいです。 気になった役者本人の本当の性格等は全くわからないので、あくまで舞台上での印象です。 主役 マリアナ役の絹川麗さん。あくまで私の印象ですが、悪くないです。 ヴィクトリアとキャラがかぶることもあるので、 もう少しだけ乙女らしさ、清楚らしさ、純情さが強くでているといいな~と思いました。 初舞台なので、あまり酷なことは言えませんが。 ソロは彼女だけ。 なかなか伸びがある歌声ですね。 セリフとして発している声質とは違うことにビックリ。 ジョセフィン役の綾乃さん。彼女も初舞台。 とはいえ、出番が意外と多いのでたいへんです。 演技的にはまだまだですが、私が観るかぎり良くやっていると思います。 やる気が伝わってきますから。喋りがしっかりしているので、演技をカバーしていた感じでしょうか? カーム役の高梨由美さん。王子役として雰囲気は抜群。私的にかなり好きな王子です(笑) セリフせもしっかりしていて聞き応えあります。 演技的にはまだまだなものの、凛とした立ち姿は良かったと思います。 カミラ役の相原愛さん、ジェリカ役の清水美子さん、メグ役の青木ヨシエさん、この3人はプロなので言うことないです(汗) 途中途中、ダンスナンバーがあるのですが、この3人がうけおっていました。 相原愛さんと清水美子さんの戦うシーンは見応えありました。 殺陣はかなりしっかりしています。 しかし、相原愛さん、若すぎ(爆) ソフィア役の篠崎まゆさん。演技的にはなかなかしっかりしています。過去にやっていたことがあるのかな? 私的にかなり好きな感じ(笑) 彼女は、かなり安心して観ることができました。 アンナ役の桝本奈生さん。彼女は瞳が大きいので、舞台上の見栄えいいです。目立ちます。 演技も意外としっかりしていて、3枚目っぽい演技もなかなか。 私的にかなり高評価。 ミーナ役の長谷川優子さん。ちょっとボケキャラ役ですね。なかなか頑張っていると思います。 彼女の場合、ちょっとしたイベントがありました。 おそらく彼女の愛犬でしょうね。 愛犬とたわむれるシーン。 しつけがいいのか、この犬が賢いのかわかりませんが、 すごい技の数々! ミュージカル「アニー」のサンディよりすごい(爆) 一時の和やかな雰囲気をかもしだしました。 ヴィクトリア役の渡部由起子さん。演技は良く頑張っています。マリアナと争う役ですからね。 ただ、雰囲気が意外と地味。ソフィアやアンナの方が目立ちます。 もうひとつアピールポイントがあるといいかな? もしかしたら、ヴィクトリアをお妃として担ぎ上げるため、 ある意味、操り人形化している雰囲気をだすためのものなのかも。 ミラー役の実川幸さん。冷たさを感じるクールビューティー。出演中メンバー中、一番異彩を放っています。 この雰囲気が演技ができれば、もっと面白かったかな? エリカ役の神嶋いづみさん。お妃選びコンテストでは全員が試験を受けるのですが、ひとり一問一答のようなものがあり、 おのずと両端の女の子は「オチ」担当となります(笑) 彼女はそのひとり。 演技的にはまだまだですが、オチの伝え方としてはとても良くやっていると思います。 三枚目役は本当にたいへんなんですよね。 自分を捨てて頑張りました(涙) ライカ役のかとうはなえさん。演技や喋りはまだまだです。 ただ、不思議と彼女のルックスは印象に残りますね。 どちらかというと、お姉様系ではなく、柔和で穏やかなせいでしょうか? 何かのきっかけがあるとブレイクするかもしれません。 地味な役柄ながら、私の印象度としては強いです。 特技がクラシックバレエということもあり、その見栄えの良さもあるかな? マユコ役の花清真由子さん、ユカ役の椎名ゆかさん、ユウキ役の相川友希さん。地球からの旅行者グループという形でしたが、 舞台の流れとしてひじょうに面白い存在でした。 アイドルチックなロリータ系の雰囲気で会場を和まします。 この3人だけのナンバーがあっても面白いな~と思いました。 3人の会話も楽しいし、この物語における清涼剤の意味合いも含まれていますね。 演技的には、ゆかさんが一番しっかりしてたかな? エレーナ役の小沼瞳さん。お妃候補オーディションの司会進行役という感じでしょうか? とにかく喋り方が秀逸。滑舌がいいです! おそらく商品説明等、説明的なセリフがうまいんでしょうね。 演技もしっかりしていました。 この役は演技がしっかりした人でないとつとまりません。 ある意味、この舞台の要。 ターニャ役の玉川美帆さん、アイーダ役の野田真紀さん。ふたりはエレーナの補佐役、進行役の補助といった感じです。 このふたりとも、流れるような説明的なセリフ口調。発声はいいです。 演技もまずまず頑張っていしまた。 総括初舞台、初ミュージカルの方が多いので、演技的には未熟な部分もありますが、 各人のやる気、姿勢は見えました。 無理は承知ですが、もう少し歌う場面があると嬉しかったです。 少なくとも男性の観客であれば、これだけの綺麗どころが集まれば満足できる舞台だと思います。 ※敬称略 |