◆  『PRESENT』

◆公演時期   2005年2月18日〜20日
◆会場 東京芸術劇場 中ホール
◆作・演出・振付・総指揮 郡司 行雄
◆作曲・編曲・音楽監督 玉麻 尚一
◆作曲 滝 千奈美
◆美術協力 孫福 剛久
◆照明 山田 茂
◆音響 柴田 道幸
◆舞台監督 宮原 修一

あらすじ

21世紀、人類も目ざましい発展を遂げた。
しかし、そんな時代にも次々と街は破壊され、
安住の地を求めさまよう難民の姿があった。
砂漠の街ピンクシティ。
そこにはマンホールチルドレンが肩を寄せ合い静かに生活していた。
そこへ、外の街から来たジプシーたちが現れ、
寒波を防ぐためにと、そのマンホールを乗っ取る計画をたてます・・・


観劇感想

久々に観劇する、郡司企画の舞台です。
2002年の観劇感想
『プレゼント組』のみの感想となります。

2002年の時と比べると、エンターテイメント性がさらに強く感じました。
歌、ダンス、タップと、とにかく観客を飽きさせない演出。
かなり楽しかったです!!
特に後半の導入部分のダンスシーンは秀逸。

今回は、東京芸術劇場中ホールという、かなり大きなキャパ。
それゆえに、演出等にも、そうとうな気合が入っていたことと思われます。

脚本自体は、前回の感想でも述べたように、すばらしいです。
2002年の公演の後に、ラストシーンの意味合いをもう少しわかりやすくした、
と聞いていたのですが、ナレーションを入れたんですね。
大人はわかるけれど、子供はどうかな〜という感じでした。
ちなみにナレーションは野沢那智さんです。

戦闘シーンは、けっこう重いシーンではありますが、
ドラム缶から出てくる面白い攻撃方法で、少しやわらげています。
ここは良かったです。

どれをとってもすばらしく、ハッキリ言って申し分ない出来だと思います。
ただ、あえてひとつ言うのなら、出演人数の多さ。
60人強いますから。
ダブルキャストの方もいるので、30人・・・と思いきや、
じつはアンサンブルで、ダブルキャストの人が登場します。
しかも、ガンガン登場します。
大きな舞台なので、見栄えが良いですし、こじんまりすることもないし、
出演する方も違う組でも出られるということで、
とってもすてきなことではあるのですが、
出演者が誰が誰やら、わかりにくいです。
子役は、どっちの子が出ているのか全くわかりませんでした。
パンフレットを見ても、全くわかりません。
そこだけですね、ちょっと残念なのは。

気になった役者さんは……

ミーナ役の秋元麻衣ちゃん。
う〜ん、言うことないです(笑)
歌もうまいし、演技も良くできているし、ダンスにも切れがあるし、
滑舌が良くて聞き取りやすいし、
とりあえず、このミーナ役に関しては、かなりハマッテいたと思います。
色っぽい衣裳には、ちょっとドキドキしましたが(汗)

ジュリア役の西島来美ちゃん。
彼女もベテランなので、本当に言うことないです。
演技もうまいし、歌唱力もあるし、ダンスもできるし、
声はハッキリしていて聞き取りやすいし、完璧としかいいようがないです。
特に今回のジュリア役は、気がふれた(?)少女の役なので、
すごく難しい演技が要求されました。
それをじつに見事に演じきりました。これは素晴らしいの一言。
ちょっと質は違いますが、
鈴木杏が演じた『奇跡の人』のヘレン・ケラーにも似た印象を持っています。
そのくらいのハイレベルな演技。
どういった路線に進むかはわかりませんが、
舞台系にガンガン出演してほしいですね!

同じくジュリア役の坂井晴香ちゃん。
彼女はルピコーラ組なので、私はジュリア役の演技は拝見していません。
ところが、アンサンブルでもかなり登場するのですが、
すごく目立ちます。
表情付けがすばらしいし、ダンスもなかなか。
彼女のジュリア役も相当良かったらしいので、
見られなかったことが非常に悔やまれます。

ラガー役の饗庭大輔くん。
最初はアップアップしていて、
大丈夫かな〜とちょっぴり不安だったのですが、
後半盛り返してきました。
後半部分の方が、私としては印象に残ってます。

ハング役の内田藍ちゃん。
彼女は、「GANg」の時から注目している女の子です。
めちゃくちゃ成長しましたね。
声がハキハキしていて聞き取りやすいし、表情の付け方もうまいし、
演技もかなり上達しています。
お姉さん的に、みんなを引っ張っていく立場なのかもしれません。
昔は、目が泳いでいたり、オドオドしていたり、
ドキマギしていたこともあったのですが、今は微塵も感じられません。
ここまで成長してくれると、見ている私もひじょうに嬉しいです。

それから、今の今まで知らなかったのですが、
彼女の名前は藍で「あい」ではなく「らん」だそうです。
知らないですよ〜(涙)
普通は「あい」って読んでしまいますから。
フリガナふってください(笑)

リンダ役のこんのゆりさん。
私が見た回では、アンサンブルとしての登場でしたが、
目立ちます。
ルックスもいいですし、表情付けも良く、かなり印象に残りました。

イリア役の吉岡ひろみちゃん。
彼女も私が見る回ではアンサンブルとしての登場でしたが、
表情の付け方が抜群にいいですね!
正直、こんなにいいとは思わなかったです(汗)
表情の付け方がいいと、アンサンブルでも非常に目立ちますね。

サリー役の今野愛ちゃん。
泣くシーンがありましたが、自然な流れで、うまい演技だったと思います。
ダンスも良かったです。

ルーシー役の松橋奈月ちゃん。
なかなかダンスはいいですね。
手足も長くて見栄えがいいです。

同じくルーシー役の西島成美ちゃん。
噂(?)の西島来美ちゃんの妹なので、けっこう注目していました。
私が見た回はアンサンブルでしたが、表情の付け方はうまいですね。
ダンスもなかなか頑張っていると思います。
たまに、ふと表情が素になる時がありますが、
まだまだこれからの役者さんなので非常に楽しみです。
前途有望でしょう。

大人のキャストの方は、みなさんすばらしいので、言うことないです。
でも、ちょっとだけ。
サディア役の大塚恵子さんは、のどを痛めていたようですね。
そこはとても残念でした。
前回の舞台で視聴しましたが、
『パワー』の曲は、ほんとは、もっともっとすごいですから。
のどを痛めていても、
あそこまで聞き取りやすくしっかりとしたセリフ発せられるのは、
すごいと思います。本人は悔しいかもしれませんが…

相原愛さん。
色っぽすぎ(爆)
彼女は、本当に見応えありますね!
『華』のオーラがビシバシ伝わってきます。
歌唱力は本当に素晴らしいですし、ダンスも見応えアリアリ!
ハローグッバイでは、ここまでできませんから、
本人も自分の実力を発揮できて嬉しいでしょう。


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