公演時期 | 2005年1月7日~1月10日 |
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会場 | 新宿シアターサンモール |
演出 | 桝川譲治 |
脚本/作詩 | 長田育恵 |
作曲/編曲 | 水野良昭 |
振付 | 蔦美代子/松下美奈子 |
舞台美術 | 南雅之 |
照明 | 志村雅幸 |
音響 | 吉田英明 |
舞台監督 | 澤麗奈 |
テーマ曲 | 野村義男 |
原案 | 吉永亜矢 |
プロデューサー | 荒井靖雄 |
あらすじみかん、もも、あんず、は三姉妹。 みかんはダンス教室に通っているものの、つまらない毎日に不満だらけ。 お父さん、お母さんに対してもグチをこぼす始末・・・・・ そんな中、天才(?)の次女ももが、タイムマシンを作ってしまいます! 「未来に行きたくないの?」という妹の言葉にのせられ、 長女のみかんも、次女のもも、三女のあんずとともに、 3人でタイムマシンに乗ることになりました。 しかし、彼女たちがついた時代は・・・・・ 感想基本は、『アイビィー』さんの舞台発表会ですね。 ただ、今回は15周年ということもあり、 桝川譲治さんの演出という、本格的な舞台でした。 最初のオープニング、いわゆる導入部分ですが、 ちょっとわめきすぎて、何がなんだかわからなかったです。 もちろん、後半にその意味がわかるのですが、 最初の印象としては、本当にただただビックリという感じでした。 居間、畳、コタツがある部屋での相原さんと内田さんのナンバーは、 意外と新鮮です。 日本を象徴する『和』、 こじんまりとしたコタツが置いてある居間ですからね。 あの空間はちょっと不思議でした。 明らかに突っ込まれるであろうところは、 やはり、高野くんが死んだあとのみんなのダンス。 『高野くんが好きだったダンスを見せよう!』 ということなんですけど、ここは好き嫌い別れるでしょう。 「いきなりダンス~?」という冷静な感想と、 ただただ流れとしてダンスを観るという感覚と。 まぁ、そんなに違和感はないのですけれど・・・・・ 母親役の相原愛さんが、みかんを平手打ちするシーンがあるのですが、 ここは生音でした! 最近では、けっこう珍しいです。私的には好きですね。 舞台、そして観客にも緊張感が走りますし。 メロンパンを買ってくるために「もも」や「あんず」にお金を渡すのですが、 ここで一悶着あっても面白かったと思います。 新札や500円玉が使えな~い!というネタフリ。 まぁ、時間の問題があって省いたのかもしれませんが。 ちょっとうろ覚えですが、最後にもう一度こたつに入って現代に戻ろうとするシーン。 Fバージョンは、 3人とも靴をそろえてから、畳にあがり、コタツに入った気がするのですが、 Kバージョンの方は、畳に上がる際、靴が乱雑だったような気がします。 違ってたらゴメンナサイ。 気になった役者主役、みかん役の吉永まりやちゃん彼女の舞台を観るのはアルゴの『スタート』以来です。 かなり大きくなりましたね。 ルックスは相変わらず可愛いです。 で・・・・・ 見た人はみなさん思うことですが、あえて言います。 やはり、口がまわらないところが多いです。 アニメ声で、可愛らしい声質なのですが、舌の回転がおかしいのか、 聞き取りづらいセリフが、やや多く見受けられました。 『り』や『み』や『き』の言葉が特に舌が回っていて聞き取りづらかったです。 演技的には決して下手ではありません。 表情付けもいいし、斜め下から相手を見やる色っぽい視線もいいです。 ただ、気になるのは滑舌。 次回、頑張って克服してくれることを強く望みます。 歌唱力はまずまずかな? ただ、ちょっと音楽の音が大きすぎたところがあり、 まりやちゃんの歌が聞き取りづらかったということもありました。 前半よりも、後半の歌の方が良かったです。 もうすこし、歌に気持ちが入っていると嬉しいな。 ちなみに千秋楽も拝見しましたが、カツゼツは初日よりも頑張ってました。 同じく主役の上野紗也加ちゃんう~ん、すばらしい。特に言うこと無しですね。 演技力は抜群にうまいし、ダンスもすごいです。 声もハッキリしていて聞き取りやすいです。 その中でも、一番驚いたのは歌唱力。 透きとおっていて、すごく伸びやかな歌声です。 これは相当練習を積んだことでしょう。 彼女の「ココスマイル3再演」の舞台では、歌唱力という点において、 やや弱点がありました。 それを完全に克服しましたね。 これだけ成長した姿を見せられると本当に嬉しいです。 もも役の武田めぐみちゃんマジメ+おとぼけ+天才という濃いキャラクター設定のもも役です。 演技は下手ではないし、悪くはないけれど、 しっかりした個性を持った役なので、 もう少し明確としたももを演じてほしかったです。 キャラクター付けが中途半端で、 どういう性格なのかもう少しハッキリさせた方が良かったように思えます。 やや地味な印象を受けました。 ダンスは秀逸!見応えあります! 同じくもも役の板倉美穂ちゃんう~ん、それほどめぐみちゃんの「もも」と変わらないですね。 演技もうまいし、悪くはないんですけど、まとまりすぎてる感じ。 時には、もう少し天才的なイメージがあると嬉しいな~と思いました。 ダブルキャストの二人が同じ感じということは、 意外と『もも』役って地味なキャラなのかな? あんず役の金野ことみちゃんFバージョンで一番印象に残ったのが彼女です。 三女という、一番おませで、甘やかされて育ったという感がよくでています(笑) あんず役にピッタリでした。 声の張りもあるし、セリフもしっかりしていました。 演技もなかなか上手ですし、歌唱力もあります。 これから、かなり期待できるのではないでしょうか? おなじくあんず役の原田有沙ちゃん声がハスキーボイスです。 これが風邪なのか、地声なのか、ふたつの情報があるため、 私には判断できません。 やはり、歌は厳しいですね。 ただ、演技的には悪くなかったと思います。 正直、金野ことみちゃんのあんず役の方が、私の中では印象が強いです。 ナナミ役の福田舞ちゃん舞ちゃんの本当の性格は全くわかりませんが、 この役に関してはすごく合ってました! ちょっとボケボケ~とした感じの役ですが、舞ちゃんは自然とうまく演じています。 けっこうビックリ!なかなかやりますね! 歌は少しかすれぎみで残念でした。でも、なかなか頑張ってましたよ。 この役、小泉もえこちゃんに似合いの役だな~と思って、 福田舞ちゃんの演技を見ていたのですが、 あとでパンフレットを見たら、ダブルキャストが小泉もえこちゃんでした(笑) やっぱりね(爆) ナナミ役の小泉もえこちゃん私は先に福田舞ちゃんを見て、次に小泉もえこちゃんを見ました。 ・・・・・で、意外と地味だった(爆) フレンズの時のもえこちゃんのイメージがあったので、 そんな感じかな~と勝手に決めつけていたのですが、 全然違っていてビックリ! あくまでも今回のナナミ役に関しては、 福田舞チャンの方が合っていた感じがします。 雰囲気がそのまんまナナミでしたから。 もちろん、もえこちゃんには演技力もあるし、 歌唱力に関しては福田舞ちゃんより上です。 ただ、もえこちゃんのナナミはやや素っ気なく感じました。 特に印象に残っているのが、みかんがナナミに対して、 「高野くんのこと好きなんでしょう?」 と言われ、ナナミがドギマギするシーン。 ここが福田舞ちゃんは、 本当にドキマギしていて、見た目から嘘っぽい演技なのに対し、 もえこちゃんは、なんか素っ気ないんですよね。 ドギマギもせずに、本当に高野くんのことが好きなのか嫌いなのかわからない感じ。 自分の中では、ここの違いでナナミに対しての印象度が大きく変わりました。 あつこ役の板倉咲希ちゃんえっ・・・・・最初、どこにいるのか全くわかりませんでした(汗) 地味な役で、かなり残念。 演技もうまいし、滑舌もいいのに、すっごくもったいない感じでした。 ハッキリ言って、主役でもいいかな~とも思いました(汗) 石井香澄ちゃんや松田実里ちゃんのような、 ひとくせ、ふたくせある演技を彼女にやらせてあげたかった・・・・・ 同じくあつこ役の高橋けいちゃん笑顔がすてきな女の子ですね。表情付けは、なかなか良かったです。 Fバージョンの過去の友達、 石川梓文ちゃん、安達妃美ちゃん、稲垣美沙ちゃんは、 3人とも、演技はうまかったです。声もハッキリと出ていました。 特に注目なのは、石川梓文ちゃんでしょうね。 顔だちが梅澤菜奈子ちゃんに似ています。 笑顔が可愛いし、不思議と存在感があるんですよ。 次回が楽しみです。 Kバージョンの過去の友達は、 岡田真菜実ちゃん、後藤夢乃ちゃん、池田美憂ちゃん。 3人ともうまいです。言うことないです。 ただ、本当はもっと出番がある役をやらせてあげたかったな~ というのが正直なところ。 Kバージョンの現在の友達で、ナオ役の齋藤里佳子ちゃん地味な現在の友達チームではありますが、 この子は目立ちます。 声がハキハキしていて、すごく聞き取りやすいし、 良い演技をします!これから面白い存在になりそうですね。 トンボ役の吉田佑くんさすがヤングシンバ。声質がハッキリしているし、舞台度胸も満点。 演技も申し分なし。 言うことないんだよな~ でもせっかくなので、ちょっぴりだけ。 まだまだ早いかもしれないけど、 いずれは舞台上で余裕をもってくれると嬉しいです。 まぁ、間違いなく、彼は伸びるでしょうね。 同じくトンボ役の川島如恵留くん噂には聞いていましたが、演技の実力は流石ですね。 この年齢で堂々としています。 もうすこしハキハキした喋りをしてくれると嬉しいです。 彼も今後有望株でしょう。 高野役の堀広希くん演技はうまいですよ。彼も特には言うこと無し。 ただ・・・・・トンボ役と高野役は逆でも良かったような気がする(爆) 吉田くんが優等生で、堀くんがちょっとおとぼけキャラ。 でもそれだと当たり前すぎて、わざと逆にしたのかもしれませんね。 難しいところだ・・・・・ 森田このみちゃん、関谷彩花ちゃんに関しては全く言うこと無しです。 二人が舞台にたつと、舞台上がピシッ!と引き締まります。 総括各ナンバー的にダンスシーンがやや少なく、 その分、歌が重要視されたように思えます。 私的には上野紗也加の成長、福田舞の再発見、金野ことみの新鮮さが、 特に印象に残りました。 内容的には悪くないものの、ココスマやフレンズに似たような場面があるため、 既視感を及ぼすことがありました。まぁ、仕方ないことなんですけどね。 舞台として、人の死がある場面は、私的には好きです。 そこからキャストたちに対して、 いろいろな思考が発生したりしますから、重要だと思います。 ただ、今回の舞台に関しては、必要だったでしょうか? 少々疑問です。ちょっとテーマが重かったような気がします。 人の死を見つめ、受け止めるということは、とても重要なことではありますが、 新春ですし、ちょっと重いな~と思いました。 観客も子供さんたちが多いですからね。 新春、そして客層的に明るく元気な方が良かったと思います。 ※敬称略 |