NHK「ワンダー×ワンダー」「世界最大の村芝居」を見た感想

      2015/02/20

私も一応、幼稚園がキリスト教で、
教会も付属してましたからね。
生誕の演劇もしました。
それもあり、かなり興味深く拝見しました。
いろいろツッコミどころもあります。

 

ドイツの人口5000人の村での、
総勢3000人が出演、10年1度の大舞台。
劇の内容は、キリストの死と復活を描く「受難劇」
半年も公演を続けるとのこと。

 

4700人収容の舞台ですが、
高低差がないので、観客席の後ろの方は観にくいかも。
観客席は天井があるのですが、舞台はありません。
野外演劇に近い。

 

リハーサルは半年前からほぼ毎日とか。
しかも受難劇に出演する人は、
ひげも髪の毛も切ってはいけない。
これは大変だ。

 

演出家のクリスティアン・ストゥッケルはザルツブルク音楽祭の演出家でもあり、
かなりすごい人なのですが、
この村の出身で、この舞台の為にそちらは休むという。
まとめるの大変ですね。
この人自身明るく、厳しく指導するタイプではないかな?
これは演出家、人それぞれでしょうね。
厳しいタイプもいれば、穏やかで明るいタイプもいる。

 

94歳の出演者は、最多出演者で1922年から出演とか。
10年単位・・・というわけでもなさそうですね。
しかもその時のヒロイン役のひ孫が、今回のヒロイン。
仕事も1年休めるとか。企業側、寛容です。

 

オーディションもあるようですが、基本、全員のアンケートがあり、
群衆役が一番多いそうです。

 

衣装も特殊メイクも手作り。
しかも出演者が補う。みんな手先が器用。
ひとつだけでなく、いろいろなことができないと。
これは100人のオーケストラが全員住人というところにもうなずけます。
ひとりが多数をこなす。
この小さな村で凄い。

 

そもそもの発端は、1633年にペストで村人がたくさん亡くなられたそうです。
そこで神様に救いを求めるために「受難劇」が始まったとのこと。
キリストの木彫りの置物を各地に売っていくたびに、
この村に伝わる「受難劇」を伝え、それが知れ渡っていったらしいです。

 

ヒトラーが観ていたのか。
もちろん、政治宣伝として。
そしてゲッペルス宣伝大臣。
間違いなく、彼がこの提案をしたのでしょうね。
ユダヤがキリストを磔にしたのだという印象を強くするために。
ほんと、この人は頭が切れる。
世が世なら、テレビやネットで相当な手腕を発揮していたことでしょう。

 

で、今回はユダヤ人の抗議もあって演出変更。
アメリカだけでなく、日本の株価にも今はユダヤが関わっていると言われていますから。
いままでピラトはしぶしぶ、民衆の声にしたがってキリストを磔にしてきた演出が、
今回はピラトが悪いイメージになっている。
なんだか、彼自身をスケープゴートしている感じ。
ちょっとこれには違和感があります。
明らかに話の内容変わりますし。
微妙だな~。
宗教的に、政治的に、裏もかいまみえてしまう。

 

民衆がキリストを追い詰めるシーンがカットされているわけですが、
どう変更されたのか、語られていません。
スルーなのか?

 

午後2時30分に始まって、5時30分から3時間休憩。
8時30分から始まって、終了が10時30分。
トイレも、食事も、ホテルもどうなるのでしょうか?
人口5000人の村なのに。
このあたりの情報が何もない。
ホテルが満席はわかりますが、経営大丈夫なのかな?

 

チケットの値段も記載されておらず、
完売で取れない。
そもそも人口5000人の村に50万人が訪れる(一気にではありませんが)
対応が・・・どうなのでしょう?
詳細が全く語られておらず、そこの部分に関してはちょっと不満な内容でした。

 

2020年、私も観劇に行って観劇感想を書けるといいな。

NHK ワンダー×ワンダー

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